3回に渡り調査を続けた「ホークス選手の活躍確率」も今回がラストです。
これまでの記事をまだ見ていない方は上から順に確認してみてください。
今回の記事だけで理解ができるのであれば問題ないです。
気合入れていきます。
基本ルール再確認
今回の基本ルール3点を再確認します。
- 調査するのは、育成制度がスタートした2005年オフから2023年シーズン終了までに入団した選手。
- 選手を10個のカテゴリーに分ける。
- そのカテゴリーごとに、私が勝手に定めた「活躍の定義」に当てはまる支配下選手の確率を求める。
選手を分類する10個のカテゴリーがこちら。
- 日本人枠で獲得した外国人選手
- NPB11球団から獲得した支配下外国人選手
- 自前で獲得した支配下外国人選手
- 育成~支配下の外国人選手
- 育成~支配下の日本人選手
- ドラフト入団の支配下選手
- NPB11球団から獲得したFA日本人選手
- アメリカ帰りのFA日本人選手
- NPB11球団から自由契約~支配下の日本人選手
- 現役ドラフト・トレード選手
これで全選手を網羅することが可能になります。
また、活躍の定義がこちら。
<NPB一軍>
先発投手 10先発
中継ぎ投手 30登板
野手 100試合出場
NPB一軍で1シーズンにこれだけ出場していれば、チームの中心戦力として活躍しているだろうという試合数を考えました。
因みにこちらのブレイク定義を採用してます。
調査のポイントは支配下契約選手の中での活躍確率という部分です。
例えば育成選手と支配下選手は単純比較できません。
よって、育成選手が支配下選手になり、その中から活躍定義を満たした選手の確率を育成選手の活躍確率とします。
今回はまだ調査していなかった以下の4つのカテゴリーを調査していきます。
- NPB11球団から獲得したFA日本人選手
- アメリカ帰りのFA日本人選手
- NPB11球団から自由契約~支配下の日本人選手
- 日本人枠で獲得した外国人選手
自由契約選手に関しては少しややこしくなります。
是非それも含めて楽しんでください。
FA選手
まずはFA選手から。
2005年以降にホークスが獲得したFA日本人選手17名がこちら。
17名の内、太字で示した14名が活躍定義を満たしました。
NPB11球団
FA日本人選手の内、NPB11球団から獲得した選手が以下の10名です。
10名中、太字で示した9名が活躍定義を満たしました。
活躍確率は90.0%です。
NPBからFAになる選手は補償付きのパターンもあるため、球団は100%活躍すると分かっている選手を獲得します。
だからこの数字になります。
また、NPB11球団からのFA選手の加入年の平均年齢は31.8歳でした。
国内FA権を取得できるのが合計8シーズンという決まりがあるので、これだけ平均年齢が高くなっています。
正直8シーズンは選手にとって長すぎます。
30歳はプロ野球の平均寿命です。
その年齢近くでFAになるということは、球団側は「あと何年やれるか」という部分を真剣に考え出します。
よって純粋な実力以外も見られるので選手の価値が下がります。
さらにAランクBランクの選手は補償選手を出さないといけないため、「補償を出してまで取ってくれるのか」も考えなければなりません。
そうなると、FAをできるのは限られたトップレベルの選手かCランク選手かになります。
選手が選手でいられる時間は少ないので、選手の為にいち早く制度改革を進めるべきです。
話が飛んだので戻します。
続いてはアメリカ帰りのFA選手です。
アメリカ帰り
FA日本人選手の内、アメリカ帰りの選手が以下の7名です。
※岡島投手は2度入団した選手なので、2人と計算しています。
7名中、太字で示した5名が活躍定義を満たしました。
活躍確率は71.4%です。
アメリカ帰りのFA選手の加入年の平均年齢は35.3歳でした。
NPBで素晴らしい成績を数年間残し、30歳前後でメジャーに挑戦し、5年ぐらいして日本に帰ってくる。
ざっくり計算したら、なんとなく見えてきます。
アメリカに行って帰ってきた選手は全盛期を過ぎていることが多いです。
だからNPB11球団からのFA選手よりも当然活躍確率は落ちます。
それでも70%を超えてくるあたりが、ベテランの意地を感じる部分です。
アメリカ帰りのFA選手は補償選手を必要としないため、今後も十二分に補強の対象になります。
他球団の自由契約選手
続いて他球団の自由契約選手について。
NPB11球団を自由契約になったのちにホークスが獲得した選手16名がこちら。
16名の内、黄色で示した2名が活躍定義を満たしました。
育成契約からスタートした選手は12名。
支配下契約からスタートした選手は4名。
育成でスタートしたもののその後支配下契約を掴んだ選手は4名。
計8名が支配下契約。
その中で活躍定義を満たしたのが2名なので、活躍確率は25.0%です。
獲得経緯
全然関係ないですが、自由契約選手の獲得経緯をまとめました。
トライアウトが圧倒的に多いです。
ただその中で活躍定義を満たした選手はおらず、入団テストや独立リーグから入団した方が活躍しやすいのかな?というデータです。
トライアウトから入団した選手があまりに結果を残せないことで、近年は獲得をためらっているという部分がありそうです。
日本人枠の外国人選手
日本人枠の外国人選手は李杜軒選手,金無英投手,ウラディミールバレンティン選手の3名です。
ただ、李杜軒選手と金無英投手に関してはドラフト指名されたということで、ドラフト入団選手のくくりに入れてます。
つまり唯一どこのカテゴリーにも属さない選手がバレンティン選手です。
バレンティン選手はホークスで100試合以上出場したシーズンはありませんでした。
よって日本人枠の外国人選手は活躍確率0%です。
データが少なすぎますが勘弁してください。
活躍確率完全版
以上を踏まえて、完成した2005~2023年のホークス選手活躍確率がこちら。
いかがでしょうか。
なぜここがこうなってとかいろいろ考えていると、いつの間にか時間が経っていました。
個人的に一つ思うのが、もう少し他球団の自由契約選手に目を向けてほしいなということです。
上のデータと全く関係ないですが、ドラフトで育成入団した日本人選手と育成入団した外国人選手、そして他球団から自由契約になったのちにホークスに入団した選手の全体の活躍確率をご覧ください。
他球団を自由契約になった選手は最初から支配下契約の場合もあるので単純比較はできません。
しかし、こう見比べてみるとかなりいい勝負をしてます。
育成入団の選手は自由契約選手に比べて全然若いので、数字以上のアドバンテージはあります。
逆に自由契約からホークスに拾われた選手は早く結果を残さなければまたすぐにクビを切られるということで、目の色が違います。
それがこの数字に表れているのかなと思いました。
データが少なすぎて何とも言えませんが。
ホークスには育成選手をたくさん保有できる施設があります。
毎年2~3人、自由契約から育成選手を獲得してみてはいかがでしょうか。
コメント