今回は「ホークスのブレイク選手」について調査しました。
どうブレイク選手の調査を行おうかと思った時に、壁に当たりました。
人それぞれブレイクの定義が異なるからです。
タイトルを取ったらブレイク?
打席数関係なく打率.300でブレイク?
2回完封したらブレイク?
そこでブレイクの定義を私が勝手に決めました。
それがこちら。
<NPB一軍>
先発投手 10先発
中継ぎ投手 30登板
野手 100試合出場
成績は試合に出ないと付きません。
よって一軍出場試合数に焦点を当てました。
この数字のどれかを初めてクリアした年をブレイクとします。
ブレイク年齢
上の定義に当てはめ、2023年度ホークス支配下選手70名の中でブレイクしたことがある選手を調べると、全員で39人でした。
※他球団でブレイクした近藤選手,有原投手,又吉投手,デスパイネ選手,ガンケル投手,古川投手もブレイク選手に含みます。
ブレイク選手をブレイクした年齢で分けた表がこちら。

正直、オスナ投手,デスパイネ選手,ガンケル投手は助っ人外国人選手として日本にやってきているのでブレイク選手に入れるかは迷いました。
こちらの表から分かることを次から述べていきます。
21~26歳に集中している
19歳で早くからブレイクした武田投手、
27歳でブレイクした牧原選手。
見るべきはここでは無くて、
21~26歳の選手です。
39人のブレイク選手の内、
実に約87%がここに収まっています。
選手はこの期間に一軍で結果を残さなければならない。
27歳,28歳になってもブレイクできないようだと球団フロントに首を切られるから。
そういった意味では、30歳でブレイクを果たしたオリックスの杉本選手は凄いです。
杉本選手も、杉本選手を残した球団フロントも。
投手は野手の2倍
ブレイク選手39人の内訳は、
投手26人,野手13人でした。
丁度、倍の数になっています。
投手の肩は消耗品と言われるのがよく分かります。
逆に野手は一度ブレイクすると、そのポジションを長く守り続けます。
来年23,24歳の選手
ブレイクが特に多い23,24歳の選手。
来年ホークスでこれに当てはまる支配下選手は以下の通りです。
生海選手,渡邉陸選手,野村大樹選手,吉田賢吾選手,水谷瞬選手,木村光投手,松本晴投手
野手が多めになっています。
今年のドラフトではおそらく即戦力投手を獲得するので、投手のブレイク候補も増えます。
是非とも活躍してもらいたいですね。
ブレイク年
続いてブレイク経験のある選手39人をブレイクした年に分類しました。
その表がこちら。

この表から分かることを述べていきます。
質より量、量より質
質より量、量より質。
あなたはどっち派ですか?
私は量より質派です。
和田毅投手はデビュー年の2003年にブレイクしてから、様々な怪我を乗り越え20年現役生活を送ってきました。
そういう選手がベテランに多いのは間違いないです。
直近5年でブレイクした選手が和田投手,柳田選手のように10年20年活躍するかと聞かれると、自信をもって首を縦に振れません。
もちろん期待はしていますが。
新しく活躍する選手の量が多いのは良いことですが、それよりもとんでもない選手が1人2人現れてくれる方が最高です。
量が気になる2016年,2018年
それにしても量は気になります。
2016年と2018年だけは東浜投手と古川投手しか現在ブレイク選手は在籍していません。
その中でもホークスでブレイクした選手に限ると、
東浜投手だけです。
2016年当時、ホークスで新たにブレイク定義を満たした選手は東浜投手とスアレス投手、2018年は加治屋投手でした。
スアレス投手,加治屋投手は現在ホークスにいません。
どちらも他球団で活躍中です。
なぜこうなってしまったのかを考えてみます。
ロベルトスアレス
スアレス投手はホークス1年目(25)の2016年、58登板,防御率3.19の活躍。
しかし2016年オフ、WBCで右肘を負傷し2017年は登板無し。
投げられるようになった2018,2019年は結果を残せず、阪神へ移籍。
2020,2021年は阪神の絶対的クローザーとなる。
2022年からはメジャーリーグで活躍中。
加治屋蓮
加治屋投手はプロ5年目(27歳)となった2018年にブレイク。
自己最多の72試合に登板、防御率3.38。
しかし、2019,2020年は結果を残せず阪神へ移籍。
2021年は阪神でも結果を残せず。
2022,2023年は阪神中継ぎ陣の一角として活躍。
特に2023年は51試合に登板、防御率2.56。
2人に共通すること
スアレス投手と加治屋投手に共通する部分は以下の通りです。
- 1991年生まれの中継ぎ右投手
- ブレイク後、2年間は活躍しなかった
- 阪神へ移籍
ホークスの球団フロントは我慢できなかったというのが正直な所でしょう。
30代近辺の投手が2年も3年も活躍しない中で、甲斐野投手や泉投手といった若い投手が台頭してくるとそっちを優先してしまうという気持ちは分かります。
加治屋投手に関しては阪神1年目でも活躍できなかったので、ブレイクから3年経って31歳での再ブレイクです。
これは阪神球団を褒めるしかありません。
スアレス投手はトミージョン手術から3年経ち、完全復活というか進化を遂げたので、トミージョンの凄さを甘く見ていたことが分かります。
その当時、中継ぎの勝ちパターンにはモイネロ投手が君臨していて、中継ぎタイプの外国人投手より先発タイプを欲していたというチーム事情もありました。
今年,ブレイク定義を満たした選手
10先発or30登板or100試合出場のブレイク定義を今年満たしている選手にオレンジ色を付けました。

最近ブレイクした選手の方が特別多くもなく、満遍なくという感じです。
10年近く前にブレイクした選手がまだ第一線で活躍していることは素晴らしいことです。
逆に中堅若手がしっかり活躍できていないとも言えますが。
2018,2020年はブレイク選手がゼロ。
これは大問題です。
2018年は先ほども述べた通りですが、2020年のブレイク選手はたった3年前のことです。
2軍にずっといて良いわけがありません。
栗原選手に関しては大怪我明けで惜しくも100試合に届きませんでしたがよく頑張りました。
泉投手と笠谷投手にはもっと一軍で投げてほしかったです。
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