先日、育成の山本恵大選手が支配下登録されました。
ということで、今回のテーマは「2025年度ホークス育成選手アピール度チェック(3年目以上限定)」
3年目以降のホークス育成選手を総チェックします。
さらに、2025/4/13時点でのアピール具合を5段階(5が最高)で勝手に評価します。
なぜ3年目以降なのかというと、3年が育成選手の区切りだからです。
支配下契約されなければ、全員一度自由契約となります。
そして残酷なことに、その中から10名前後は再契約されません。
毎年のことです。
支配下契約を勝ち取るためのアピール。(残り4枠に入る)
自由契約にならないためのアピール。(約10枠の中に入らない)
この争いが熾烈です。
因みに育成外国人選手は含みません。
契約の縛りがないからです。
まだ2025年シーズンは始まったばかりですが、これまでのアピール具合を一緒に見ていきましょう。
三年目
まずは、3年目の選手から。
赤羽蓮
2022年ドラフト育成1巡目で指名された赤羽蓮投手。
彼の現段階評価は2です。
腰椎分離症からの復活を懸ける今季。
まだ投球内容を見る限り、ストレートのスピードを含め、本来の力が出せていない印象です。
今季は投げながら徐々に状態を上げ、来季勝負の年になりそうな気がします。
佐藤航太
2022年ドラフト育成11巡目で指名された佐藤航太選手。
彼の現段階評価は3です。
彼のスピードと積極打法は、将来的にホークスの武器となるでしょう。
ただ、外野手というくくりで見ると、まだ突出した数字を残せていません。
2024年終盤の活躍は素晴らしかったですが、彼の場合は打つか打たないかなので、調子の波が大きいです。
その波を小さくできれば、必然的に支配下登録が近づきます。
彼を欲しい球団はいると思うので、仮に今季支配下登録が叶わなければ他球団への移籍も十分考えられます。
ホークスファンとしては、佐藤選手の今季中の支配下登録、または来季のホークス残留を願いましょう。
盛島稜大
2022年ドラフト育成14巡目で指名された盛島稜大選手。
彼の現段階評価は3です。
長打、強肩、身体のサイズ感。
どこをとっても魅力的。
あとは経験を積んでどうなるかというところです。
現在のホークスの捕手事情は3~5年後が全く見通せません。
一応見通してみましたが。
よって可能性のある捕手は1人も手放せません。
盛島選手からしても今が大チャンス。
他の球団に行くよりも、ホークスに居た方がレギュラーになれる確率が高いです。
結論としては、盛島選手は来季もホークス残留が濃厚です。
内野海斗
2022年ドラフト育成4巡目で指名された内野海斗投手。
彼の現段階評価は1です。
プロ1年目(2023年度)は非公式試合24試合に登板し防御率7.92。
プロ2年目(2024年度)は実戦登板ゼロ。
そしてプロ3年目(2025年度)も現時点で実戦登板ゼロ。
リハビリ期間が長く、実践で投げていないので当然の評価です。
内野投手はこれから結果を積み上げていくしかありません。
まずは、試合で投げれる状態にゆっくり(早く)戻し、あとは思いっきり腕を振るだけかなと思います。
岡植純平
2022年ドラフト育成5巡目で指名された岡植純平投手。
彼の現段階評価は2です。
怪我をせずに投げれていることは良いですが、彼の投球にはまだ凄みが足りません。
オーバースローで、走者がいない時は140キロ台中盤のストレート、走者がいる時は140キロ前後のストレート。
これで、一軍の舞台に上がれるかといえば、非常に厳しいです。
実際、二軍にも上がれていません。
2024年冬のアジアウインターリーグに呼ばれるなど期待の投手ではあるので、この球速問題が解決すれば十分勝負できます。
山下恭吾
2022年ドラフト育成2巡目で指名された山下恭吾選手。
彼の現段階評価は3です。
堅実な守備が売りの選手で、その守備を武器に徐々に二軍での出場機会を増やしているところです。
内野手は意外とチャンスがあります。
山下選手がまず狙うべきは川瀬晃選手のポジション。
内野の守備固め兼、代打代走です。
川瀬選手は2025年度で28歳。
決して若手ではありません。
打てれば最高ですが、まずは持ち味の守備を最大限に磨くこと。
守備走塁だけでも一軍レベルになれば、年齢的の部分で有利になります。
佐々木明都
2022年ドラフト育成6巡目で指名された佐々木明都投手。
彼の現段階評価は1です。
プロ1年目(2023年度)は非公式試合2試合に登板し防御率0.00。
プロ2年目(2024年度)はトミージョン手術の影響で実戦登板ゼロ。
そしてプロ3年目(2025年度)も現時点で実戦登板ゼロ。
内野投手と同様、実践で投げていないので当然の評価です。
早期の復帰、そして早期の活躍が求められます。
飛田悠成
2022年ドラフト育成12巡目で指名された飛田悠成投手。
彼の現段階評価は2です。
彼は高校時代、ほとんど投手はやっていません。
本格的に始めたのが高2の秋からです。
そう考えると、成長速度は凄いです。
球のバラつきはあるものの、ストレートのスピードは140キロ台中盤~後半まで上昇。
スピードもそうですが重そうな真っすぐを投げます。
もう1~2年見てみないと評価ができない投手なので、来季も残すのではないかと推測します。
生海
2022年ドラフト3巡目で指名された生海選手。
彼の現段階評価は2です。
支配下選手として入団し、プロ1年目(2023年)に一軍初出場。
将来の主軸として期待されていた選手でした。
ただ、その年のオフの自主トレ期間中に打球が頭に直撃し脳挫傷と診断。
日常生活に支障をきたす大怪我となりました。
2024年度は試合出場無し。
今季(2025年度)も試合出場に向けてリハビリ・練習が続いています。
球団としてはまず彼の復帰プランを考えているはずなので、まだ評価するラインには来ていないでしょう。
来季も残留が濃厚です。
重松凱人
2022年ドラフト育成9巡目で指名された重松凱人選手。
彼の現段階評価は4です。
大学通算1安打ながら指名された異色の選手。
2023年、2024年と三軍四軍で着実に力をつけ、今季(2025年)は開幕二軍スタート。
山本恵大選手には劣るものの、まずまずの数字を残しています。
彼の魅力は走攻守。
足の速さ、肩の強さはチームでもトップクラス。
あとはこの身体能力をどれだけ野球に落とし込めるかというだけです。
もうすぐ潜在能力が解放されそうだと思うのは私だけでしょうか。
彼も佐藤選手と同様、仮に今季支配下登録が叶わなければ他球団への移籍が十分考えられます。
宮﨑颯
2022年ドラフト育成8巡目で指名された宮﨑颯投手。
彼の現段階評価は4です。
1年目(2023年)はトミージョン手術の影響で登板ゼロ。
2年目(2024年)には復帰登板を果たし、非公式試合20試合に登板、防御率3.38
そして3年目(2025年)は二軍で猛アピール中。
5登板、8回を投げ防御率2.25。(4/13時点)
二軍首脳陣との信頼関係を築きつつあります。
その理由は荒れ球のストレート。
投球割合の80~90%がストレート。
それなのに打者がそのストレートに差し込まれます。
このままアピールを続ければ貴重な左の中継ぎとして一軍の戦力に加わるでしょう。
西尾歩真
2022年ドラフト育成13巡目で指名された西尾歩真選手。
彼の現段階評価は4です。
167㎝と小柄な体格なので、こういう選手は守備や走力が売りなことがしばしば。
ただ彼の一番の魅力は打撃です。
今季の二軍成績がこちら。(4/13時点)

守備は内野全てを無難にこなせて、この打撃力なので、本当はもっと出場機会を貰えてもおかしくありません。
今後、出場機会はさらに増えるはずです。
そこで結果を残し、さらに一軍の主力選手が怪我不調等で戦列を離れるとなれば、大大大チャンス。
今季中の支配下登録も十分可能です。
仮に今季支配下登録が叶わなければ、他球団への移籍もしくは育成再契約が考えられます。
水口創太
2022年ドラフト育成7巡目で指名された水口創太投手。
彼の現段階評価は1です。
身長195cmで体重102キロ。
体のサイズだけで言えば、大谷翔平選手よりも大きいです。
ストレートのMAXは160キロ、アベレージで150キロ中盤。
それぐらいを期待したいところですが、実際のところは出ても140キロ台中盤。
2024年に右膝の手術を受けた影響なのか、なかなか出力が上がってきません。
水口投手は今年で26歳。
決して若手ではありません。
同じ年の大竹風雅投手や川口冬弥投手は二軍で投げてます。
このまま目立ったアピールが無いまま秋を迎えると、残念な結果が待っています。
巻き返しに期待しましょう。
四年目
続いて、4年目の選手。
加藤晴空
2021年ドラフト育成10巡目で指名された加藤晴空選手。
彼の現段階評価は2です。
正捕手が定まっていないチーム事情。
捕手は誰が出てきてもおかしくありません。
ただ加藤選手だけは出てこなさそうな気がします。
出場機会が少ないからです。
三軍では加藤選手の後輩の藤田悠太郎選手や盛島稜大選手より打席を貰えていません。
出場機会は期待度の現れ。
つまり、それだけチームから期待されていないということです。
少ない出場機会の中で何かインパクトを残さなければ、次また捕手が入ってきたときに、加藤選手が戦力構想から漏れる可能性が高いです。
これからアピールを積み重ねて、将来の正捕手争いに食い込んでもらいましょう。
藤野恵音
2021年ドラフト育成1巡目で指名された藤野恵音選手。
彼の現段階評価は3です。
藤野選手は1年目から打撃に関しては非凡なものを見せていました。
長打力こそ無いものの、確実性に関しては三軍でトップクラスの成績です。
また足も速いです。
一昨年(2023年)は非公式試合で30盗塁、昨年(2024年)は非公式試合で40盗塁。
これだけの素材でありながら、未だに二軍定着に至っていない理由。
それは「守備」です。
内野守備のミスが非常に多いのが彼の課題です。
ここ最近、外野守備に挑戦する試合がありましたが、個人的には外野一本に絞った方が良いと思います。
送球面に難があり、内野から外野へポジションを移した周東佑京選手のように、こういう選手は数多くいます。
ホークスのチーム事情を考えた時に、外野手の層が厚いので今は内野手として技術向上に励んでいるのかもしれません。
もし彼を今すぐ試合に出そうと考えているチームなら、外野一本で挑戦させるはずです。
風間球打
2021年ドラフト1巡目で指名された風間球打投手。
彼の現段階評価は1です。
右肘、右膝、腰。
様々な怪我にも悩まされた3年間。
そして今季は右手小指手術で実戦登板が遅れてます。
また試合でまったく苦労が無かったかと言えば、そうではありません。
とにかくコントロールに苦しみました。
四球を出し始めたら止まらない。
四球地獄です。
2024年度は、風間投手と星野恒太朗投手と村上舜投手。
この3名が特に暴れていました。
星野投手は2年目の今季にサイドスローに転向し、コントロールが改善傾向。
村上舜投手は2024年オフに戦力外通告。
風間投手はどうなるでしょうか。
山崎琢磨
2021年ドラフト育成7巡目で指名された山崎琢磨投手。
彼の現段階評価は2です。
1年目(2022年)の7月にトミージョン手術。
2年目(2023年)はその影響で登板ゼロ。
3年目(2024年)は非公式試合33試合に登板し防御率3.54。
まずまずのキャリアを築いています。
今季(2025年)は三軍スタート。
主に先発として実戦登板を積み重ねています。
彼の武器はある程度まとまっているコントロールと強気な投球。
先発投手として重要な要素を持ってます。
課題は球威。
走者を出すとストレートのスピードが140キロ前後。
球速以上に伸びてくるような球質でもありません。
三軍戦で対戦するような打者でも簡単にバットに当ててくるので、二軍一軍を想像した時に抑えるのは厳しいだろうというのが正直な感想です。
来季も残そうとフロントに思わせるためには、スピードアップが必須条件です。
ハモンド
2021年ドラフト育成5巡目で指名されたハモンド投手。
彼の現段階評価は1です。
正直、彼ともう1年契約を結んだホークス球団は優しいなと思いました。
いや、本当の意味で優しいのでしょうか。
彼の投球スタイルは端的に言えば、「四球を出しまくる投球スタイル」
そうするしかないのかなと思います。
140キロ前後のストレート。
ほとんどこれ一本で勝負します。
浮き上がるような球質なのでストライクゾーンで勝負しても良い気がしますが、ハモンド投手はそれを許しません。
とにかく厳しいところへ投げ、四球でもオッケーという気持ちで投じます。
リズムがかなり悪いので、守っている野手からすればこれ以上守り辛い投手はいません。
ハモンド投手は自分のやれることをやって結果を残そうとしているだけなので何も悪くないです。
あとはフロントがどう評価するか、それだけです。
井﨑燦志郎
2021年ドラフト育成3巡目で指名された井﨑燦志郎投手。
彼の現段階評価は5です。
昨年(2024年)までは制球に苦しむ場面が見られました。
ただ、今年(2025年)はそれがほとんどありません。
ストライクゾーンで勝負できてます。
ストレートの球速は常時150キロ前後、スプリットのキレも抜群。
先日はこの2球種だけで二軍戦で5回50球無失点の無双投球を披露しました。
投手事情が苦しいチームならこの投球をした時点で即一軍です。
ホークス球団としては彼を先発として育成しようとしています。
先発をするなら、これからストレート&スプリット以外の球種の精度や、スタミナ面も上げていかなければなりません。
やることはたくさんあります。
彼が先発として大成した時、ホークスは「右の本格派エース」を手にします。
斉藤和巳三軍監督からエースの真髄を学び、大きく羽ばたいてもらいましょう。
当然ですが、遅かれ早かれ彼が支配下登録を掴むのは間違いありません。
大竹風雅
2021年ドラフト5巡目で指名された大竹風雅投手。
彼の現段階評価は3です。
度重なる怪我に悩まされているものの、投げている球自体は素晴らしい投手。
2025年度は二軍スタート。
支配下登録の可能性は十二分にあります。
常時140キロ台後半のストレートと、スライダー、カーブ、フォーク等の変化量の大きな変化球。
十分一軍で勝負できます。
ただ、彼の課題は乱調癖。
突然投球が大崩れします。
それがいつ来るか分からないので、安心して支配下登録にできないという現状があります。
悪くなりそうな時に踏ん張れる技術を身につけたら、先発でも中継ぎでも一軍の争いに食い込めるでしょう。
五年目
続いて、5年目の選手。
川原田純平
2020年ドラフト4巡目で指名された川原田純平選手。
彼の現段階評価は2です。
堅実な守備を武器に高卒2年目(2022年)には二軍戦71試合に出場。
ただ打撃面で結果が残せず徐々に出場機会が減少。
さらに右足首の怪我&手術の影響で4年目(2024年)は非公式試合4試合出場に留まりました。
まずは戦線復帰。
そこから試合でのアピールが求められます。
守備だけでプロ年数を積み重ねるのは無理な話。
打って打って打ちまくるしかありません。
桑原秀侍
2020年ドラフト育成3巡目で指名された桑原秀侍選手。
彼の現段階評価は2です。
投打二刀流選手として入団するも、いろいろあって現在は外野手一本。
今季に勝負をかける選手の一人です。
現在の打撃の状態ははっきり言って悪いです。
三軍でも結果が残っていません。
春先はいつも調子が上がらない桑原選手なので平常運転という見方はできます。
昨年、一昨年と非公式試合で2年続けて30盗塁&10本塁打のスピード&パワーを存分に見せつけて支配下登録を窺いたいところです。
今オフはもし支配下登録が叶わなければ他球団への移籍が考えられます。
大城真乃
2020年ドラフト育成7巡目で指名された大城真乃投手。
彼の現段階評価は3です。
左の変則サイドということでチームにとっては貴重な存在。
ただ、それだけでは支配下になれません。
ストレートの強さやスライダーの制球力。
これらをもう一段階上げていきたいところです。
ストレートで押せるようになれば三振が取れるようになりますし、スライダーの制球力が上がればここぞの場面でワンポイントリリーフを任されるようになります。
同郷の嘉弥真新也投手のようなリリーバーになってくれたら最高です。
田上奏大
2020年ドラフト5巡目で指名された田上奏大投手。
彼の現段階評価は3です。
支配下入団し、育成となり、すぐ支配下に復帰して、現在は育成。
ジェットコースターのようなプロ野球人生を送っています。
ランゲルハンス細胞組織球症という難病からの復活を懸ける今季。
現在のストレートの球速は140キロ台後半。
その内、150キロも出るだろうと思います。
登板を重ねるごとに状態が良くなっているので、そろそろ二軍復帰を果たすのではないかと推測します。
そこからが本当の勝負です。
六年目
勝連大稀
2019年ドラフト育成4巡目で指名された勝連大稀選手。
彼の現段階評価は2です。
守備に関しては言うことが無い選手。
まずは川瀬晃選手の内野ユーティリティーのポジションを狙いたいところ。
そんな中で勝連選手が今現在いるのは三軍。
二軍の試合にすら出れていません。
勝連選手よりも下の世代の内野手が台頭してきているからです。
このままでは支配下契約が遠のくどころか、来季の契約も怪しくなります。
打って打ってアピールしたいところです。
総括
今回の記事はいかがだったでしょうか。
あくまでも個人の見解なので、選手個人のファンの方は何もお気になさらないでください。
今回挙げた25選手の現段階評価の内訳は以下のようになりました。
- 評価5 1名
- 評価4 3名
- 評価3 7名
- 評価2 9名
- 評価1 5名
ここに1年目2年目の育成選手や外国人選手も加わり、支配下争いが繰り広げられます。
評価5や4の選手はこれまで通りアピール。
評価3の選手は4になれるように。
評価2や1の選手は来季の残留をかけて3への昇格を目指す。
そんなイメージです。
プロ野球はどうしても一軍二軍に目が行きがちですが、こうして見ると三軍四軍の熾烈なバトルも面白いですよね。
今後も注目していきましょう。
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