現在、NPBは交流戦の真っ只中。(2025/6/12時点)
そんな中で、今回のテーマは2025年オフの福岡ソフトバンクホークス補強戦略。
その補強戦略の中でも外国人補強に注目します。
盛り沢山の内容となっておりますので、是非最後までご覧ください。
外国人補強に注目した理由
私が外国人補強に注目した理由は3つあります。
それは「外国人選手不振」、「モイネロ投手日本人枠」、「複数年契約が切れる」です。
それぞれ詳しく見ていきます。
外国人選手不振
2025年度の福岡ソフトバンクホークスは外国人選手が奮いません。
支配下外国人選手一覧がこちら。(2025/6/12時点)
オスナ、モイネロ、ヘルナンデス、ダウンズ、スチュワート
先発転向2年目でさらなる進化を遂げたモイネロ投手を除いた4名が、全くと言っていいほどにチームに貢献していません。
オスナ投手は昨季39登板で防御率3.76、今季はここまで22登板で防御率4.09。
守護神を任せるにはとても寂しい数字です。
ヘルナンデス投手は昨季48登板で防御率2.25&奪三振率13.50と結果を残し2年契約を勝ち取ったものの、今季はこれまで15登板で防御率5.27&奪三振率7.90。
ストレート&スライダーだけではねじ伏せることができなくなりました。
ダウンズ選手はここ最近二軍暮らし。
身体能力を活かした内野守備や選球眼の高さには定評があるものの、未だ飛びぬけた成績を残すことができていません。
スチュワート投手は左腹直筋の怪我。
リハビリ中の為、今季はまだ登板がありません。
このような状況で外国人枠5枠を有効に使えていないので、チーム力を上乗せできる選手がいれば積極的に補強に乗り出すでしょう。
モイネロ投手日本人枠
今やホークスのエース、リバンモイネロ投手は2025年度中に国内FA権を取得します。
そして国内FA権を取得した結果、ホークスはモイネロ投手を日本人選手と同様に起用できるようになります。
外国人枠5枠に含める必要は無いということです。
また、モイネロ投手は2025年度から4年契約を結んでおり、ホークスとしては2028年オフまでモイネロ投手に国内FA権を行使される心配もありません。
ホークス球団としては最高の複数年契約を結びました。
上記事では2027年度(モイネロ投手32歳のシーズン)からモイネロ投手が日本人枠になると述べていましたが訂正させてください。
正しくは2026年度(モイネロ投手31歳のシーズン)からです。
なぜ間違えたかというと、故障者特例措置制度を考慮していなかったからです。
故障者特例措置制度を考慮しないと、2025年度中ではどう頑張っても国内FA権まで18日足りません。
複数年契約が切れる
先ほど述べた不振&怪我の支配下外国人選手達。
彼らはオスナ投手を除き、2026年オフで契約が切れます。
ヘルナンデス投手は2年契約最終年。
スチュワート投手は3年契約最終年。
ダウンズ選手はそもそも単年契約。
新たに支配下になった選手、新加入選手の方が活躍すれば、簡単に入れ替えが可能です。
これまでの話をまとめると、外国人枠5枠の内4枠は自由な状態。
これでホークスが何もしない、育成外国人選手の成長だけに期待する、ということはまずないだろうと過去の動きを見ていても分かります。
ホークスの補強ポイント&外国人枠の配分
補強ポイント
ホークスの補強ポイントについて考察します。
現在の補強ポイント(ウィークポイント)について詳しくはこちらをご確認ください。
上記事で挙げたホークスの弱点は「強肩・強打の捕手、右の先発(日本人)、守護神」の3点。
強肩・強打の捕手なんてなかなか現れないですし、さらに外国人捕手となると投手&コーチとのコミュニケーションの部分で相当苦労します。
日本ハムにはアリエルマルティネス捕手がいますが、これはかなりのレアケースです。
現実的に考えて、外国人選手が弱点を補強できるとすれば守護神になるのかなと思います。
もちろん諦めているわけではないですよ。
外国人枠の配分
外国人枠5枠の配分を考察します。
外野手は2~3チーム作れるくらい層が厚いので、わざわざ外国人枠を1つ割く必要はありません。
オスナ投手とヘルナンデス投手の今季の仕事ぶりを見る限り、救援陣を厚くするのはマストです。
また、2025年度ホークス救援陣は杉山一樹投手、松本裕樹投手、藤井皓哉投手の3投手に頼りっきり状態。
オスナ投手&ヘルナンデス投手関係なく救援陣の補強は必要です。
以上を踏まえると、
- 後ろの投手を厚めに3枠(オスナ、ヘルナンデス、?)
- 先発候補で1枠(スチュワート)
- 内野手or捕手で1枠(ダウンズ?)
ベースはこの5枠のイメージです。
野手1枠のところは、ダウンズ選手を2025年オフにリリースするかしないかで変わってきます。
ダウンズ選手を残したまま新たに野手が加入するというのは、個人的にイメージできません。
野手は外国人選手に頼らずとも戦えるからです。
投手5野手0はルール上できないので、今まで通り投手4野手1が妥当かなと。
スチュワート投手の復帰が遅れそうなのであれば、先発候補を増やすというのも考えられます。
先発が十分足りている状況であれば、中継ぎに回せばいいからです。
5枠という決まった外国人枠に対し、6人7人8人と最初から多くの支配下外国人選手を入れるのは理解できません。
2023年度がまさにこのパターンです。(スチュワート、ガンケル、モイネロ、デスパイネ、アストゥディーヨ、ヘルナンデス、ガルビス、ホーキンス)
せっかく多くの有望な育成選手がいるのに、彼らが支配下にいることで支配下枠を逼迫し、支配下に上げたくても上げれません。
少数精鋭で新加入外国人選手は1人もしくは2人に留めておきたいです。
新外国人候補
ここからホークスの補強ポイントに合致する外国人選手を9名挙げていきます。
今回挙げる選手は全てNPBに在籍している選手。
これには理由があります。
ホークスは自前で外国人選手を獲得するのが苦手だからです。
詳しくはこちらをご覧ください。
NPBで実績を残した選手を獲得する方が、活躍する確率は当然高いです。
それでは見ていきましょう。
デュプランティエ
NPB1年目のデュプランティエ投手。(阪神タイガース所属)
先発投手ながら現在、8先発46.2回で奪三振率11.96ととんでもない数値を叩き出しています。(2025/6/11時点)
身長193cmという長身をバネのように使い、ストレート,カット,スライダー,カーブ,チェンジアップと多彩な球種を操ります。
少し大きいですが「右版のモイネロ」と言っても過言ではありません。
これから分析されてどうなるかという部分はありますが、彼が新戦力としてホークスに加わればかなりの戦力になるでしょう。
→ 想定ポジション:先発右腕
→ 期待役割:エース
ジャクソン
NPB2年目のジャクソン投手。(横浜DeNAベイスターズ所属)
昨季2024年度は日本シリーズでホークスを苦しめました。
今季はここまで11先発70.2回で防御率1.40と安定した成績。(2025/6/11時点)
そして何よりQS率90.9%が素晴らしいです。
2025年オフはメジャー球団を含めた争奪戦が予想されます。
→ 想定ポジション:先発右腕
→ 期待役割:エース
ウィック
NPB2年目のウィック投手。(横浜DeNAベイスターズ所属)
昨季2024年度は43登板で防御率2.60とDeNA中継ぎ陣の一角として仕事を果たしましたが、今季2025年度はもっと凄いです。
20登板で防御率0.41、WHIP0.91。(2025/6/11時点)
付け入る隙を与えていません。
彼がホークスに加われば、当然オスナ投手やヘルナンデス投手にとっては刺激となります。
それがチーム力の向上に繋がります。
→ 想定ポジション:中継ぎ右腕
→ 期待役割:守護神
ケイ
NPB2年目のケイ投手。(横浜DeNAベイスターズ所属)
彼もジャクソン投手同様に昨季2024年度は日本シリーズでホークスを苦しめました。
今季はこれまで圧倒的な成績。
9先発62回を投げ防御率1.02(セリーグ1位)、QS率100%(セリーグ1位)。(2025/6/11時点)
こんな成績じゃMLB含めどこのチームも黙っていません。
普通に考えて来季はMLBでしょうね。
→ 想定ポジション:先発左腕
→ 期待役割:絶対的エース
バウアー
NPB2年目のバウアー投手。(横浜DeNAベイスターズ所属)
昨季2024年度はメジャー復帰を目指しメキシカンリーグでプレーするも断念し、今季2025年度は日本球界に復帰。
そして、1年のブランクを感じさせない見事な投球をこれまで見せています。
11先発80回を投げ防御率3.04、QS率63.6%。(2025/6/11時点)
中5日でも平気で120球を投げるタフさは未だ衰えていません。
こういう投手が一人いるだけでチームは上手く回ります。
→ 想定ポジション:先発右腕
→ 期待役割:イニングイーター
マルセリーノ
NPB4年目のマルセリーノ投手。(横浜DeNAベイスターズ所属)
現在DeNAではこれまでに挙げたレベルの高い投手達が外国人枠を占めている影響で、彼に一軍の出番が回ってきていません。
ただ彼のポテンシャルは素晴らしいです。
二軍では22登板で防御率2.01、奪三振率15.31(2025/6/11時点)
制球が安定してくれば手が付けられなくなります。
そして今年でまだ23歳という若さも兼ね備えています。
将来的にどのような投手になるのか天井が見えません。
→ 想定ポジション:中継ぎ右腕
→ 期待役割:セットアッパー
グリフィン
NPB3年目のグリフィン投手。(読売ジャイアンツ所属)
過去2年はジャイアンツ先発陣の一角として安定した成績を残しており、今季も素晴らしいです。
7登板39回を投げ防御率0.92、奪三振率10.15、QS率83.3%、WHIP0.87。(2025/6/11時点)
彼は今季で2年契約が終了します。
つまり争奪戦が予想されます。
日本の野球は知り尽くしているはずなので、怪我さえなければ先発ローテーションの一角として活躍してくれるでしょう。
→ 想定ポジション:先発左腕
→ 期待役割:エース格
ウィンゲーター
NPB1年目のウィンゲーター投手。(埼玉西武ライオンズ所属)
2025年度は中継ぎエースとしてここまで安定した成績を残しています。
23登板で防御率2.08、奪三振率12.88、WHIP0.78。(2025/6/11時点)
昨季6位に終わったチームの再建に大きく関与してます。
彼が同じようなパフォーマンスを来季ホークスでしてくれたら、非常に頼もしく、守護神も任せたくなります。
→ 想定ポジション:中継ぎ右腕
→ 期待役割:守護神
ボス
NPB1年目のボス投手。(千葉ロッテマリーンズ所属)
2025年度は打たせて取る投球で先発ローテーションの一角に収まっているどころか、エースの働きをしています。
10先発63回を投げ、防御率2.14、QS率60.0%、WHIP0.95。(2025/6/11時点)
コントロールが良いので試合を自ら壊すことがありません。
明らかに中継ぎタイプではないので、獲得するのであれば絶対先発です。
→ 想定ポジション:先発右腕
→ 期待役割:エース格
ホークスの育成外国人選手は有望株だらけ
これまでホークスのウィークポイントを挙げ、そこにフィットする新外国人候補をピックアップしていきましたが、忘れてはいけない選手たちがいます。
そう、ホークスの育成外国人選手です。
育成外国人選手は育成日本人選手よりもチャンスが少なく、その中で結果を残さなければなりません。
その為、これまでに育成から支配化に這い上がったホークスの外国人選手はたったの2名しかいません。(2025/6/12時点)
その内の1人がモイネロ投手です。
2026年度は近年稀に見る育成外国人選手にとっての大チャンス。
そのチャンスを掴めそうな素材がたくさんいます。
ホークスの育成外国人選手一覧がこちら。
ロドリゲス、アルメンタ、シモン、サルディ、張峻瑋、オスーナ、アルモンテ
この中で外野手の2名(シモン、オスーナ)については残念ながら支配下の可能性は低いです。
ホークスの外野手の選手層の厚さを考えれば分かることです。
3~5年後、今の主力の力が落ちてきたときに、力が付いてくればチャンスが生まれます。
近々でチャンスがあるのは投手4名(ロドリゲス、アルメンタ、サルディ、張峻瑋)と内野手のアルモンテ選手。
最速160キロの右の剛腕リリーバー、ルイス・ロドリゲス投手。
制球難という課題はあるものの常時150キロオーバーのストレートを投げる左の本格派、アレクサンダー・アルメンタ投手。
スライダー、チェンジアップ、カーブと一通りの球種を投げ、試合を作る能力を持った第二のモイネロ、ダリオ・サルディ投手。
唸るストレートを投げることから“火球男”の異名を持つ張峻瑋投手。
守備面の粗さはあるものの身体能力の高さが際立ち、直近の韓国遠征では長打力で猛アピールしたまだ17歳のデービット・アルモンテ選手。(2025/6/12時点)
全員課題と強烈な個性を持っており将来性があります。
個人的に今の状態で投手の役割を決めるなら、先発候補でサルディ投手、中継ぎ候補でロドリゲス投手、アルメンタ投手、張峻瑋投手です。
球種の豊富さ、球威、制球。
これらのバランスを見て決めました。
この中から1人でも多くの選手が一軍の舞台で輝けることを祈っています。
プロスピAユーザーへ
最後になりますが、プロスピAユーザー、それもホークス純正ユーザーへ伝えておきたいことがあります。
他球団外国人選手のAランク(外野手を除く)は必ず残しておきましょう。
今回の記事で述べたように、2025年オフにホークスは必ず外国人補強に動きます。
必ずです。
その補強が他球団からだった場合、選手のAランクを持っていれば、他ユーザーと差をつけることができます。
是非騙されたと思って、残してみてください。
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