今回は2024年度現役ドラフトに積極的なチームと消極的なチームを深堀りしていきます。
積極的なチームはなぜ積極的になるのか、消極的なチームはなぜ消極的になるのかを一緒に考えていきましょう。
こちらも併せてご覧ください。
現役ドラフトの全体像
現役ドラフトに積極的なチームは「戦力を獲ろう」、消極的なチームは「戦力の流出を防ごう」とします。
この両極端な考え方をした時に、より大きなリターンが見込めるのが後者。
なぜなら戦力を削ぐことなく戦力を確保できる可能性があるからです。
よって、現役ドラフトは消極的なトレードになるのが自然です。
ただ、実際はそうでもありませんでした。
2022年度の大竹耕太郎投手、細川成也選手。
2023年度の水谷瞬選手、佐々木千隼投手、長谷川威展投手。
言葉は悪いですが「当たり選手」が紛れ込んでいました。
紛れ込ませていたとも受け取れます。
戦力外になるかならないかという選手を提出するのではなく、環境を変えて出場機会を増やせば飛躍できる選手を提出して、チームの発展だけでなく野球界の発展に貢献しようとする姿勢を表してます。
そういうチームから良い選手を獲りたいということで、二軍選手というより一軍半の選手を提出する球団が続々と出てきます。
そしてそんな積極的なチームが増えれば増えるほど、消極的なチームの旨味も増えるので消極的なチームはなかなかゼロとはなりません。
これが私の思う現役ドラフトの全体像です。
メリットデメリット
現役ドラフトに積極的なチームと消極的なチームのメリットデメリットをそれぞれまとめました。
積極的
現役ドラフトに積極的なチームの主なメリットは以下の通り。
現役ドラフトに積極的なチームの主なデメリットは以下の通り。
現役ドラフトに積極的なチームは、自チームにもたらされるメリットというよりも、選手&野球界にもたらされるメリットの方が大きいです。
デメリットを考え始めると、良い選手を提出しようとはなりません。
消極的
現役ドラフトに消極的なチームのメリットは以下の通り。
現役ドラフトに消極的なチームのデメリットは以下の通り。
現役ドラフトに消極的なチームは、戦力ダウンと戦力アップのバランスを考えたときに合理的な選択をしていると言えます。
ただ選手の為になっているかと考えれば、そうではありません。
仮にNPB全球団が一軍で活躍する見込みのない選手を提出したと仮定すれば、果たして現役ドラフトをやる意味があるのかという話になります。
出番があれば活躍する選手と、出番があっても活躍しない選手は違います。
このように選手ファーストなら積極的、球団ファーストなら消極的です。
どちらが良い悪いは一概には言えません。
積極的
2024年現役ドラフトに積極的なチームと消極的なチームを分類してみました。
あくまでも私うえでぃーの主観です。
まずは積極的なチームから。
福岡ソフトバンクホークス
ソフトバンクが放出したのは吉田賢吾選手。
2024年度の一軍打撃成績がこちら。
打席数27,打率.192,本塁打0,打点2,盗塁0,出塁率.185,長打率.192,OPS.377,得点圏打率.000
2024年度の二軍打撃成績がこちら。
打席数252,打率.303,本塁打3,打点33,盗塁0,出塁率.357,長打率.394,OPS.751,得点圏打率.278
阪神タイガース
阪神が放出したの浜地真澄投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数18,防御率2.11,投球回数21.1,被打率.215,奪三振率3.80,与四死球率0.84,WHIP0.89
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数17,防御率1.65,投球回数16.1,被打率.186,奪三振率7.16,与四死球率2.76,WHIP0.98
横浜DeNAベイスターズ
DeNAが放出したのは上茶谷大河投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数18,防御率4.37,投球回数22.2,被打率.333,奪三振率6.35,与四死球率4.76,WHIP1.90
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数23,防御率4.42,投球回数38.2,被打率.271,奪三振率7.91,与四死球率2.79,WHIP1.34
読売ジャイアンツ
巨人が放出したのは畠世周投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数1,防御率3.00,投球回数3,被打率.100,奪三振率9.00,与四死球率0.00,WHIP0.33
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数37,防御率1.41,投球回数44.2,被打率.152,奪三振率7.05,与四死球率2.62,WHIP0.76
北海道日本ハムファイターズ
日本ハムが放出したのは田中瑛斗投手と鈴木健矢投手。
まずは田中投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数3,防御率11.25,投球回数4,被打率.353,奪三振率4.50,与四死球率9.00,WHIP2.50
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数29,防御率2.35,投球回数46,被打率.201,奪三振率8.41,与四死球率3.72,WHIP1.11
続いて鈴木投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数8,防御率2.74,投球回数23,被打率.221,奪三振率2.35,与四死球率3.13,WHIP1.04
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数16,防御率3.74,投球回数53,被打率.263,奪三振率3.40,与四死球率2.55,WHIP1.30
広島東洋カープ
広島が放出したのは矢崎拓也投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数26,防御率3.60,投球回数25,被打率.253,奪三振率6.12,与四死球率5.04,WHIP1.40
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数14,防御率2.63,投球回数13.2,被打率.163,奪三振率7.90,与四死球率3.95,WHIP1.02
埼玉西武ライオンズ
西武が放出したのは本田圭佑投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数31,防御率4.11,投球回数30.2,被打率.303,奪三振率5.28,与四死球率4.40,WHIP1.63
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数16,防御率4.96,投球回数16.1,被打率.302,奪三振率4.96,与四死球率3.86,WHIP1.59
千葉ロッテマリーンズ
ロッテが放出したのは平沢大河選手。
2024年度の一軍打撃成績がこちら。
出場無し
2024年度の二軍打撃成績がこちら。
打席数290,打率.216,本塁打2,打点19,盗塁5,出塁率.389,長打率.310,OPS.699,得点圏打率.143
東北楽天ゴールデンイーグルス
楽天が放出したのは伊藤茉央投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数6,防御率7.94,投球回数5.2,被打率.318,奪三振率9.53,与四死球率9.53,WHIP1.94
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数41,防御率2.64,投球回数44.1,被打率.192,奪三振率7.92,与四死球率6.09,WHIP1.15
消極的
続いて消極的なチーム。
こちらの仮想現役ドラフトは全球団が「消極的」なイメージで作成したので、そのリストに名前がある選手を提出した球団は必然的に消極的という判断になります。
中日ドラゴンズ
中日が放出したのは石垣雅海選手。
2024年度の一軍打撃成績がこちら。
打席数10,打率.200,本塁打0,打点0,盗塁1,出塁率.200,長打率.300,OPS.500
2024年度の二軍打撃成績がこちら。
打席数303,打率.259,本塁打5,打点23,盗塁3,出塁率.320,長打率.348,OPS.668,得点圏打率.284
オリックスバファローズ
オリックスが放出したのは山足達也選手。
2024年度の一軍打撃成績がこちら。
打席数18,打率.133,本塁打0,打点0,盗塁2,出塁率.278,長打率.133,OPS.411,得点圏打率.000
2024年度の二軍打撃成績がこちら。
打席数80,打率.318,本塁打1,打点9,盗塁0,出塁率.405,長打率.394,OPS.799,得点圏打率.278
東京ヤクルトスワローズ
ヤクルトが放出したのは柴田大地投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数1,防御率4.50,投球回数2,被打率.200,奪三振率9.00,与四死球率9.00,WHIP1.50
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数40,防御率2.17,投球回数37.1,被打率.165,奪三振率7.47,与四死球率5.30,WHIP1.15
最後に
現役ドラフトはライアーゲームのエデンの園ゲームにそっくりです。
律儀に真実の赤リンゴ(一軍で活躍する見込みがある選手)に投票する球団もあれば、ゴールドやシルバーのリンゴ(一軍で活躍する可能性が低い選手)に投票する球団もある。
ゴールドやシルバーのリンゴに投票しておけば大きな負けはない。
理想は真実の赤リンゴが全球団に回ること。
どうでしょうか。
これを知ったうえでライアーゲームを見ると見方が少し変わるかもしれません。
ライアーゲーム、興味のある方は是非ご覧ください。
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