今回は2024年度現役ドラフトの答え合わせを行っていきます。
以前投稿した仮想現役ドラフト2024をまだ見ていない方は、まずそちらをご覧いただきたいです。
より楽しめると思います。
予想
まずは予想から。
NPB12球団が現役ドラフト提出選手に選んだと仮定したのが以下の24選手。
そして、その中で仮想現役ドラフトを行った結果がこちら。
それぞれの補強ポイントにフィットするように考えました。
結果
2024年度現役ドラフトの結果がこちら。
20代前半の若手選手から30代のベテラン選手まで幅広く選ばれました。
提出選手予想の中で名前がある選手は、山足達也選手と石垣雅海選手だけでした。
まだまだですね。
感想
NPB12球団別に今回の現役ドラフトの感想を、補強ポイントと照らし合わせて行っていきます。
読売ジャイアンツ
巨人は菅野智之投手の穴埋めをしたいところですが、それを現役ドラフトで補うのは無理があるので、ポジションに拘らず自由に指名するという結論に落ち着きました。
結果は日本ハムの田中瑛斗投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数3,防御率11.25,投球回数4,被打率.353,奪三振率4.50,与四死球率9.00,WHIP2.50
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数29,防御率2.35,投球回数46,被打率.201,奪三振率8.41,与四死球率3.72,WHIP1.11
一軍での実績は無いものの、二軍ではそこそこ抑えている。
そんな印象です。
環境の変化でどうなるかというところですが、計算できる投手ではないことは確かです。
東京ヤクルトスワローズ
ヤクルトは先発投手の補強をできるのが理想でした。
結果は広島の矢崎拓也投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数26,防御率3.60,投球回数25,被打率.253,奪三振率6.12,与四死球率5.04,WHIP1.40
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数14,防御率2.63,投球回数13.2,被打率.163,奪三振率7.90,与四死球率3.95,WHIP1.02
矢崎投手は2022~2024年にかけて3年連続20試合登板を記録した一軍実績十分のリリーバー。
おそらく起用法は変わらないはずです。
先発は補強できなかったものの、投手は補強できたので結果的に良かったのではないでしょうか。
横浜DeNAベイスターズ
DeNAは一年間戦い抜くために先発投手の補強ができれば理想的でした。
結果は阪神の浜地真澄投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数18,防御率2.11,投球回数21.1,被打率.215,奪三振率3.80,与四死球率0.84,WHIP0.89
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数17,防御率1.65,投球回数16.1,被打率.186,奪三振率7.16,与四死球率2.76,WHIP0.98
正直、なぜ放出されたのか分からないレベルの投手。
2024年シーズンは一軍登板18試合に留まりましたが、2022年は52試合登板で防御率1.14という驚異的な成績を残しています。
コントロールが安定しているので、先発中継ぎどちらをやっても戦力として計算できる投手です。
DeNAとしては良い投手を獲得できました。
中日ドラゴンズ
中日は小笠原慎之介投手がメジャー挑戦するということで先発投手、もしくは細川成也選手ぐらいしか絶対的な存在がいないということで外野手の補強が理想的でした。
結果は楽天の伊藤茉央投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数6,防御率7.94,投球回数5.2,被打率.318,奪三振率9.53,与四死球率9.53,WHIP1.94
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数41,防御率2.64,投球回数44.1,被打率.192,奪三振率7.92,与四死球率6.09,WHIP1.15
一軍では2023年シーズンに25試合登板,防御率3.27の好成績を収めたサイドスロー右腕。
コントロールが悪いので起用法はもちろん中継ぎです。
強力な中日中継ぎ陣の一角に収まれるかは何とも言い難いところです。
ピンポイント補強とは言えません。
もしかして指名順が後の方だったのでしょうか。
阪神タイガース
阪神は捕手の打力、二遊間の打力をどうにかできれば優勝に近づけるということで、捕手と内野手が補強ポイントでした。
結果は巨人の畠世周投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数1,防御率3.00,投球回数3,被打率.100,奪三振率9.00,与四死球率0.00,WHIP0.33
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数37,防御率1.41,投球回数44.2,被打率.152,奪三振率7.05,与四死球率2.62,WHIP0.76
一軍実績十分で先発中継ぎどちらもこなせる便利な投手。
2024年シーズンは一軍登板こそ1試合に留まりましたが、二軍では抜群の成績を残してます。
戦力として十分期待できます。
ただ、ピンポイント補強とならなかったのは確かです。
阪神は浜地真澄投手を放出するぐらい投手には余裕がありました。
浜地真澄投手(26)out、畠世周投手(30)inと考えると手放しで喜べる現役ドラフトでは無かったと思います。
広島東洋カープ
広島は捕手は要らないので、内野手外野手でとにかく打てる選手を補強できたら理想的でした。
結果は山足達也選手と鈴木健矢投手。
現役ドラフトが始まって以来初めての2人指名です。
まずは山足選手から
2024年度の一軍打撃成績がこちら。
打席数18,打率.133,本塁打0,打点0,盗塁2,出塁率.278,長打率.133,OPS.411,得点圏打率.000
2024年度の二軍打撃成績がこちら。
打席数80,打率.318,本塁打1,打点9,盗塁0,出塁率.405,長打率.394,OPS.799,得点圏打率.278
続いて鈴木投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数8,防御率2.74,投球回数23,被打率.221,奪三振率2.35,与四死球率3.13,WHIP1.04
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数16,防御率3.74,投球回数53,被打率.263,奪三振率3.40,与四死球率2.55,WHIP1.30
補強ポイントに合致した内野手に加えて、一軍実績のあるアンダースロー右腕の指名に成功。
非常に良い現役ドラフトだったのではないでしょうか。
特に鈴木投手は九里亜蓮投手が抜けたことによる先発の穴を埋める存在になるかもしれません。
北海道日本ハムファイターズ
日本ハムは二遊間の選手の打力が課題なので、そこを穴埋めできる内野手の補強が理想的でした。
結果はソフトバンクの吉田賢吾選手。
2024年度の一軍打撃成績がこちら。
打席数27,打率.192,本塁打0,打点2,盗塁0,出塁率.185,長打率.192,OPS.377,得点圏打率.000
2024年度の二軍打撃成績がこちら。
打席数252,打率.303,本塁打3,打点33,盗塁0,出塁率.357,長打率.394,OPS.751,得点圏打率.278
吉田選手は二軍では2年連続打率3割を記録したバットコントロールに定評がある選手。
出場機会を増やすために、2024年シーズンは本職の捕手ではなく一塁手に本格挑戦しました。
三塁手の練習もしており、起用の幅は広いです。
二遊間の選手は指名できなかったものの、これはこれで大成功の現役ドラフトだったのではないでしょうか。
東北楽天ゴールデンイーグルス
楽天は2024年度のチーム防御率がパリーグ最下位で先発防御率と救援防御率のどちらもがパリーグ最下位なので投手補強をしなければなりません。
結果はヤクルトの柴田大地投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数1,防御率4.50,投球回数2,被打率.200,奪三振率9.00,与四死球率9.00,WHIP1.50
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数40,防御率2.17,投球回数37.1,被打率.165,奪三振率7.47,与四死球率5.30,WHIP1.15
柴田投手は一軍実績がある投手ではありません。
二軍でも2024年シーズンはなかなかいい数字を残していますが、2023年は40登板で防御率5.59、2022年は29登板で防御率4.70と結果を残せていません。
戦力外になるかどうかの当落線上の投手です。
この移籍が柴田投手にとって良いきっかけになれば最高ですが、彼が一軍で計算できる投手ではないことは確かです。
楽天の指名順が低かったのでしょうか。
埼玉西武ライオンズ
西武は12球団最低打率の繋がらない打線をどうにかしなければならないということで、打てる野手がいればどのポジションでも補強ポイントです。
結果はロッテの平沢大河選手。
2024年度の一軍打撃成績がこちら。
出場無し
2024年度の二軍打撃成績がこちら。
打席数290,打率.216,本塁打2,打点19,盗塁5,出塁率.389,長打率.310,OPS.699,得点圏打率.143
ここ数年二軍では素晴らしい成績を残している平沢選手でしたが、2024年シーズンでは二軍でも奮いませんでした。
一軍出場0がその結果です。
平沢選手は内外野どちらもこなせるので、打てれば外崎修汰選手のような柔軟な器用ができるようになるはず。
一軍実績豊富な中継ぎ右腕の本田圭佑投手を放出してでも、平沢選手を獲得する価値はあると思います。
千葉ロッテマリーンズ
ロッテは佐々木朗希投手の穴を埋めるべく先発投手の補強が不可欠で、中継ぎに関しても、鈴木昭汰投手、益田直也投手、横山陸人投手、国吉佑樹投手以降が安定しなかったので、補強が必要です。
結果は中日の石垣雅海選手。
2024年度の一軍打撃成績がこちら。
打席数10,打率.200,本塁打0,打点0,盗塁1,出塁率.200,長打率.300,OPS.500
2024年度の二軍打撃成績がこちら。
打席数303,打率.259,本塁打5,打点23,盗塁3,出塁率.320,長打率.348,OPS.668,得点圏打率.284
まさかまさかの内野手指名になりました。
中日が補強ポイントに合致していない選手になった部分を見ると、ロッテも指名順がかなり低かったことが窺えます。
おそらく西武→ロッテ→中日→楽天はこの順番です。
オリックスバファローズ
オリックスはFAで加入した西川龍馬選手が想定通りの結果を残せなかったことを踏まえると、最重要ポジションは外野手です。
結果は西武の本田圭佑投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数31,防御率4.11,投球回数30.2,被打率.303,奪三振率5.28,与四死球率4.40,WHIP1.63
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数16,防御率4.96,投球回数16.1,被打率.302,奪三振率4.96,与四死球率3.86,WHIP1.59
2024年シーズンは不調に悩まされているものの、2022年2023年は一軍戦20試合以上に登板し防御率1点台を記録。
実績は申し分ないです。
指名リストを見たときに、外野手の補強を行うよりも、本田投手を獲得する方がチームにとってプラスに働くという選択をしたのでしょう。
オリックスの中継ぎ陣は宇田川優希投手や山﨑颯一郎投手が完全復活するだけでかなり強力になりますが、彼らがいない想定もしておかないといけないので良い判断だったと思います。
福岡ソフトバンクホークス
ソフトバンクは甲斐拓也選手の次が定まっていないことを踏まえると、最重要ポジションは捕手です。
結果はDeNAの上茶谷大河投手。
2024年度の一軍投手成績はこちら。
登板数18,防御率4.37,投球回数22.2,被打率.333,奪三振率6.35,与四死球率4.76,WHIP1.90
2024年度の二軍投手成績はこちら。
登板数23,防御率4.42,投球回数38.2,被打率.271,奪三振率7.91,与四死球率2.79,WHIP1.34
上茶谷投手は先発中継ぎ両方こなせる便利な投手。
石川柊太投手の去就も気になる中で、同じ役割が期待できる投手が入ってくれるのは非常に心強いです。
ただ、次世代捕手が補強ポイントという中で、吉田賢吾捕手を放出したのは疑問が残ります。
確かに彼はここ最近一塁手がメインでしたが、貴重な打てる捕手の1人でもありました。
これは甲斐拓也選手の残留交渉がうまくいってることを意味するのでしょうか。
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