ホークスが戦力の流出を抑えながら戦力アップを図る方法3選

ホークス考察
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三浦瑞樹投手仲田慶介選手の育成再契約拒否。

古川遼投手の入団辞退。

リチャード選手の移籍直訴。

2024年オフシーズンの福岡ソフトバンクホークスはあまり嬉しくないニュースが続いています。

「NPB12球団でいち早く四軍制を導入したことで、将来有望な選手の数が増えたこと。」

「明確な補強ポイントを大補強によって穴埋めするので、実績のない選手は一軍での出場機会が限られること。」

これらによってホークスよりも他のチームでプレーしたい選手が増えています。

選手は一軍の試合に出て活躍してお金を稼ぐので、二軍三軍四軍で結果を残しても一軍で出番がないチームにいても意味がありません。

育成と補強の両立を掲げているホークス。

果たしてそれは可能なのでしょうか。

答えは可能です。

これから私の見解を述べます。

ホークス出身選手が他球団で活躍したら嬉しい?

ホークス出身で現在は他球団で活躍している(していた)選手はかなりいます。

田中正義投手、水谷瞬選手、大竹耕太郎投手、加治屋蓮投手、小澤怜史投手、泉圭輔投手などなど。

こういった選手がたくさんいるのは喜ばしいことです。

それだけホークスの選手層が厚いということなので。

ただ、私(ホークスファン)は嬉しい気持ちよりも悔しい気持ちが勝ります。

なぜならホークスで活躍している姿が見たかったからです。

特に出場機会を得られずに移籍して活躍した選手に対しては、「起用してたらこれだけ活躍してたかもしれないのに」という気持ちになります。

たくさんの資金を投じて育成環境を整え、そこで成長した選手が他球団で大活躍

非常に馬鹿馬鹿しいです。

もちろん100%他球団に取られるわけではないですが、戦力が漏れているのは紛れもない事実です。

こんなことになるぐらいならドラフトで選手をたくさん取らずに、FA&外国人補強を中心にしておけばいいとすら思います。

チーム力の底上げには繋がりませんが、他球団の戦力アップにも繋がらないのでプラスマイナスゼロです。

また、育成指名が少なくなると育成指名選手に入団を断られるということも少なくなります

ただそれをしないのがソフトバンクホークス。

育成も大金をはたいての補強も全て本気です。

ホークスのチーム方針を踏まえて、できる限り戦力の流出を抑えながら戦力アップを図る方法を考えていく必要があります。

ホークスにしかできないやり方で

ホークスは育成も補強も本気のチーム。

2024年12月8日時点で支配下選手65名育成選手54名

支配下枠上限は12球団一律で70名

他球団と同じように編成を行うと、戦力が溢れ出てしまうのは当然です。

よって、育成と補強を両立させるためには「ホークスにしかできないやり方で」選手編成を行う必要があります。

そのためには、まず常識を疑うことです。

例えば他球団の場合、支配下選手が育成選手になることはそこまで変わったことではありません。

ただホークスの場合、支配下選手が育成選手になるのは天国から地獄に突き落とされるようなもの。

約50名の中から支配下枠を勝ち取るよりも、数名の中から支配下枠を勝ち取った方が可能性が高いということで、結果を残している選手は特に他球団への移籍を模索します。

このようにホークスと他球団の常識は違います。

また、ホークスの中でも今と昔では違います

育成選手がいなかった昔と、育成選手を50名以上抱えている今

同じような編成をしていて良いわけがありません。

これから具体的解決法を提案していきますが、これらはあくまでも一案。

常識を疑うことが一番のテーマです。

具体的解決法

ホークスが戦力の流出を抑えながら戦力アップを図る方法を具体的に3点挙げます。

皆さん、常識を疑ってください。

複数年契約を多用しない

私は複数年契約が嫌いです。

詳しくはこちら。

上記事でも述べていますが、複数年契約はギャンブル

そのギャンブルをすることによって、支配下枠を消費するのは果たして正しいのでしょうか。

もちろん例外もあります。

近藤健介選手、柳田悠岐選手、山川穂高選手、有原航平投手、モイネロ投手等、軸となる選手に対しては多少のギャンブル性があっても複数年契約すべきです。

その判断が難しいところではありますが。

複数年契約を結ぶ選手の特徴は分かっています。

FA権を取得した、もしくはFA権取得見込みの選手です。

ホークスはポスティングによるメジャー移籍を認めていないので、選手の方から他球団に移籍するためにはFA権を行使するしかありません

FA権を保持された状況で単年契約を結ぶと、選手がいつ移籍するか分からないので、その予防策として複数年契約を提示します。

もしくは他球団からFA宣言した選手に対して、ホークスで長く活躍してほしいという気持ちを込めて複数年契約を提示します。

例えば東浜巨投手

例えば武田翔太投手

例えば嶺井博希選手。

彼らは、明確に複数年契約というギャンブルに失敗した選手達です。

ある意味、成功したとも言えます。

2025年シーズンでの巻き返しはあるでしょうか。

支配下枠が3枠も余っていたら、三浦瑞樹投手仲田慶介選手は間違いなく戦力外にならずに済みました。

簡単に複数年契約を結んでしまう球団の体制は見直すべきです。

最後にホークスは外国人選手の複数年契約に甘いということも伝えさせてください。

スチュワート投手は2023年シーズンに14先発し投球回数77.1,防御率3.38でプチブレイク。

その年のオフに6年契約をさらに2年延長し、その2年延長した契約は最大1千万ドル(約14億2千万円)という大型契約。

常軌を逸しています。

ようやく芽が出てきた原石をメジャー移籍させたくないという思いがこの年数に繋がったのでしょう。

結果的に2024年シーズンに20先発し投球回数120,防御率1.95という素晴らしい成績を残したのでこのギャンブルは成功したと言えます。

ただ1年しか活躍していない選手にこれだけの金額と複数年契約を提示するのはおかしいだろという声が挙がってもおかしくありません。

高卒選手は基本的に育成で取る

複数年契約の次は高卒選手

高卒選手は大卒社卒選手と比べて時間に猶予があります。

基本的に即戦力と見られていないからです。

支配下でも3~5年後に頭角を現してくれたらそれでオッケー。

これが今までの常識でした。

ただ、今は違います

支配下選手は一軍に出場する選手。

育成選手は一軍に出場できない選手。

そういう位置づけです。

支配下は数年で戦力かどうかの判断ができない高卒選手をたくさん指名するよりも、数年で戦力かどうかの判断ができる大卒社卒選手を獲得する方が遥かに効率が良いです。

逆に育成はある程度長い目で見れるので、大きなリターンを狙って高卒中心の指名をするべきです。

もちろん例外もあります。

2023年ドラフト1位で指名された前田悠伍投手や2024年ドラフト1位で指名された村上泰斗投手

彼らは支配下でないと指名できない高卒選手です。

このようにどうしても支配下でしか指名できない高卒選手は支配下で、あとはいつものように育成でたくさん指名すればいいと私は思います。

どうしてもの基準が難しいところではありますが。

間違いなく、2015年度(高橋純平、小澤怜史、谷川原健太、茶谷健太、黒瀬健太、川瀬晃)や2020年度(井上朋也、笹川吉康、牧原巧汰、川原田純平、田上奏大)のような高校生ドラフトはしない方がいいです。

1~2年で判断できない選手が多すぎて、育成から支配下に上げる枠が少なくなってしまいます

支配下指名を減らす

高卒選手の指名と少し重なる部分もありますが、支配下指名はこれまで以上に減らすべきです。

2018年度(甲斐野央、杉山一樹、野村大樹、板東湧梧、水谷瞬、泉圭輔、奥村政稔)や2023年度(前田悠伍、岩井俊介、廣瀨隆太、村田賢一、澤柳亮太郎、大山凌、藤田悠太郎)は支配下選手を7名指名しましたが、今のホークスにとって7名は多すぎます

多くて6名。

通常は4~5名。

少数精鋭の指名を行う必要があります。

たった1つの支配下枠と思われる方もいるかもしれません。

その1つが重要なんです。

54人の育成選手が1つの支配下枠を巡って争っていると考えてみてください。

その1枠をドラフトで簡単に渡して良いはずがありません。

7巡目指名まで残っている選手なら、支配下以外契約しない選手社会人選手は別として育成で指名できます。

それで指名できなかった場合は縁がなかったというだけのことです。

支配下枠が1つでも多い方が育成選手のモチベーションアップに繋がります。

そして、毎年これだけの選手が支配下に上がって活躍しているというデータがあれば、ホークスの育成に入りたいという選手も増えていくでしょう。

支配下指名を減らすためにはスカウトの方の目利きも当然必要になります。

数撃ちゃ当たるが育成指名で、少数精鋭が支配下指名

これが鉄則です。

まとめ

今回は、福岡ソフトバンクホークスが戦力の流出を抑えながら戦力アップを図る方法を3つ考えてみました。

いかがだったでしょうか。

ホークスが導入した四軍制度は素晴らしい制度だと思います。

数十年前まではプロ野球になれなかった選手でも、頑張ればプロ野球選手になれます。

※ここでのプロ野球選手は支配下選手のこと。

ただホークスがその制度を最大限生かせていないことによって、四軍制度の是非が問われているのが個人的には非常に歯がゆいです。

このままでは、戦力が厚くなりすぎて他球団に戦力が漏れてしまう制度という扱いになり、最終的に四軍制度は撤廃されます。

そうなってしまわないために今回の記事を作成しました。

ホークスが四軍制度を完璧に使いこなせるようになれば、他の球団も四軍制度を導入しようとなるはず。

そうすれば野球界のさらなる発展に繋がります。

コメント

最近のコメント

うえでぃー
うえでぃー
2024.12.18
確かにその考えもアリですね。私の考えとしてはプロテクトリスト次第です。補強ポイントに合致する選手がいれば迷わず取りに行き、微妙な選手ばかりであればスルーです。曖昧な答えになってしまいすみません。
ホークス甲斐拓也選手の巨人移籍について
エラル
2024.12.17
ホークスは人的補償が必要だと思いますか?僕個人の意見としては必要ないと思います。人的補償で誰かを取ったりするより育成選手用に枠を空けておくべきだと思いますが、どうでしょうか?
ホークス甲斐拓也選手の巨人移籍について
うえでぃー
うえでぃー
2024.11.26
全然大丈夫ですよ!個人的に田中投手の獲得は無いと思います。11/26時点で支配下枠残り5,育成選手55名なので枠が足りません。どうしても即戦力先発投手を獲得したいなら上沢投手ではないでしょうか。
11/25アジアウインターリーグNPB RED対NPB WHITEの感想
ポテト
2024.11.26
記事の内容と関係ないコメントですみません。先日楽天退団を表明した田中将大投手の獲得はあるでしょうか?うえでぃーさんの考えを聞きたいです。
11/25アジアウインターリーグNPB RED対NPB WHITEの感想
うえでぃー
うえでぃー
2024.11.04
ありがとうございます!
SMBC日本シリーズ2024ホークス対ベイスターズ第6戦の感想
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