今回のテーマは「2025年度ホークス構想外候補10名【6月編】」。
最初に言っておきますが、気分を害される可能性のある方はご覧にならないでください。
NPB12球団は毎年支配下だけで少なくとも10名の戦力外選手が出ます。
もちろんホークスも例外ではありません。
ということで、6/25現在にまだアピールが足りないと個人的に思った支配下選手を10名挙げてみました。
先月5月の考察はこちら。
牧原巧汰
高卒5年目で今年23歳を迎える牧原巧汰選手。
今季は5年目で初めて二軍捕手の一角として出場を続けていましたが、ここ最近は三軍戦での出場が続いています。
理由は明白。
打撃・守備両面で結果を残せていないからです。
打撃では二軍戦83打席に立ち、打率.118,本塁打0,OPS.311。(2025/6/25時点)
守備では32試合出場でエラー1と少ないですが、目に見えないミス(パスボールっぽいけどワイルドピッチ)が目立ちます。
確かに昨年まで主戦場は三軍の選手。
やるべきことはたくさんあるでしょう。
ただそんなことを言っている暇はありません。
年齢的には「即戦力」と呼ばれる大卒1年目と同じ。
一軍の戦力かどうかで判断されます。
彼が一軍に上がるビジョンが今のところは見えないので、今オフは育成再契約もしくはリリースが濃厚です。
この状況を一変させる為には、持ち味の逆方向への長打を二軍の舞台でアピールし続けるしかありません。
長谷川威展
大卒4年目で今年26歳を迎える長谷川威展投手。
彼を構想外候補に選んだ理由は非常にシンプル。
トミージョン手術を受けて今季中の復帰が厳しいからです。
直近ではプロ1年目で結果も残していた澤柳亮太郎投手がトミージョン手術を受けた影響で1年目のオフに育成選手として再契約しましたがそのイメージです。
今年2025年3月にトミージョン手術を受け、復帰時期は来年以降。
どのタイミングで投げれるようになるか分からない投手に支配下枠を1枠使うのはもったいないという判断になるだろうと推測します。
2024年度は左キラーとして貴重な戦力だった長谷川投手なので、実力的には当然支配下です。
村田賢一
大卒2年目で今年24歳を迎える村田賢一投手。
2年目の彼を構想外候補に選んだ理由は明白。
スピードが出ていないからです。
走者がいない時でもストレートの球速が140キロ前後。
ホークスの支配下右投手の中で最も遅いです。
球が遅くても打たせて取る投球で結果を残せていたらまた話は変わってきますが、結果も残せていません。
二軍戦12登板で防御率5.17、WHIP1.66。(2025/6/25時点)
決め球のシンカーのキレが良いので、いつもこのシンカー頼みの投球になっています。
ホークスはストレート至上主義のチームなので、変化球でかわす投手を一軍に上げることはありません。
ここからストレートの強さを磨いてアピールできるかに注目です。
イヒネイツア
高卒3年目で今年21歳を迎えるイヒネイツア選手。
2022年ドラフト1位で期待値は高い選手です。
ただプロ1年目は度重なる怪我に苦しみ、2年目3年目は二軍で打率が1割台。(2025/5/18時点)
こんな成績だとチーム内の序列はどんどん下がっていきます。
また守備でもまだまだ粗さが目立ちます。(失策11個)
年々体は大きくなっており、スピードを含め身体能力の高さは素晴らしいので、あとはそれを野球にどう落とし込めるか、それだけです。
チーム内にはイヒネ選手より下の世代で「次世代ショート」と呼ばれる選手がたくさんいます。
支配下だと石見颯真選手や宇野真仁朗選手、育成だと中澤恒貴選手。
彼らよりイヒネ選手の方が良いとなれば支配下で残すでしょうが、現時点では育成再契約が濃厚です。
岩崎峻典
大卒1年目で22歳の岩崎峻典投手。
1年目の投手が構想外になるパターンはごくごく稀ですが、層の分厚いホークスではそれもあり得ます。
岩崎投手の良さは大胆に甘いストライクゾーンで勝負すること。
メンタル面は素晴らしいです。
ただ、現状これといった決め球がありません。
二軍の打者が気持ちよくスイングする場面が目立ちます。
強いて言えばカットは決め球に使えそうですが、又吉投手程きっちりコースに投げ切れる制球力はありません。
一軍で勝負できるくらいの精密なコントロール、もしくは絶対的な球威を手に入れるまでは育成選手として技術を磨くことになりそうです。
伊藤優輔
社卒5年目で28歳の伊藤優輔投手。
甲斐拓也選手の人的補償選手として今季ホークスに加わった右腕ですが、正直期待通りの成績とはなっていません。
ストレートの球速帯は140キロ後半から150キロで安定しており素晴らしいです。
また、最近まで先発調整をしていたことで回跨ぎしても球威が落ちません。
ただ、ストレート以外の球種で勝負できる球種が現状ありません。
彼がまだ20代前半の投手であれば、ここからじっくり変化球を磨けばいいとなりますが、そんな年でもありません。
ストレートが速い投手なんてホークスにはゴロゴロいます。
130キロ代後半のカット、120キロ台のカーブ。
これらのキレを高めて一軍で欠かせない投手になる必要があります。
バットに当てさせない球種になれば理想的です。
安德駿
大卒1年目で23歳の安德駿投手。
彼も岩崎投手と同様、1年目で構想外候補に選びました。
大学時代の投球と現在の投球。
雲泥の差があります。
怪我明けということで徐々に状態を上げているところだと思いますが、第一にスピードが出ていません。
ストレートの球速帯は140キロ台前半、そしてコースは全体的に甘い。
完全復活にはかなりの時間がかかりそうだなというのが私の感想です。
実践復帰してから三軍四軍が主戦場になっているところを見ると、今オフは育成再契約が濃厚ではないでしょうか。
井上朋也
高卒5年目で22歳の井上朋也選手。
今季は外野にも挑戦するなど出場の幅を広げている選手です。
彼を構想外候補に選んだ理由は「下の世代が伸びてきたから」。
宇野真仁朗選手や石見颯真選手。
まさか彼らが高卒一年目から二軍の舞台でこんなにも躍動するとは思いませんでした。
守備はまだ経験不足感が否めないものの、いろんなポジションを器用に守りますし、打撃は天才的です。
井上選手は若手のホープとしてずっと期待されてきた選手でしたが、もうそんな風には見られていません。
一軍の戦力として見れるか見れないか、その段階です。
だから本当は外野の練習なんてやっている場合ではありません。
ホークスの外野手は二軍に山本恵大選手がいるぐらいにとんでもなく分厚いからです。
内野の方がまだチャンスはあります。
ただ、それよりも二軍首脳陣は1年目の庄子選手や石見選手を経験させたいという思いが強いのでしょう。
井上選手が外野もできるとなれば、他球団が興味を示す確率は高くなるはず。
井上選手が外野をやる理由はそこにあります。
昨年2024年度の三森大貴選手がそうでした。
なんで外野の練習なんかするんだろうと思っていたら、その年のオフにトレードでベイスターズへ移籍しました。
ベイスターズでは二塁手に拘らず様々なポジションを守っています。
ホークスファンからすれば井上選手がホークスで活躍するのが理想です。
ただ、井上選手自身はその理想を目指しつつ、次のことも見据えています。
田浦文丸
高卒8年目で今年26歳の田浦文丸投手。
今季は彼にとって大チャンスの年でした。
長谷川威展投手がトミージョン手術で今季絶望。
ヘルナンデス投手が開幕から打ち込まれるなど絶不調。
このように「左の中継ぎ」が手薄なチーム状況だったからです。
そんな中でも田浦投手が一軍の戦力として呼ばれることはなく、先発ローテ候補の松本晴投手をわざわざ中継ぎにしてその穴を埋めました。
さらにはトレードで巨人から大江竜聖投手を獲得し、その流れで松本晴投手を先発に戻しました。
このように田浦投手無しでうまくチームが回っている状況です。
田浦投手の特徴と言えば独特な軌道を描くチェンジアップ。
このチェンジアップを活かすためにストレートがあります。
現在はこのストレートが130キロ台後半~140キロ台前半しか出ないため、チェンジアップでなかなか空振りが取れません。
大江投手も球速帯は田浦投手と同じですが、スライダーのキレ&精度が素晴らしいので一軍で勝負できます。
田浦投手がここから巻き返すためには出力UPが欠かせません。
ベテラン&中堅投手
最後の構想外候補を1人に絞り込むことはできませんでした。
構想外候補の候補は以下の6名。
東浜巨、又吉克樹、武田翔太、濱口遥大、板東湧梧、上茶谷大河
全員一軍実績十分のベテラン&中堅投手です。
東浜投手は投手最年長。
ストレートのスピードは全盛期の頃より落ちているもののシンカーのキレ味は健在。
先発時は80球が交代の目安。
又吉投手は今季先発調整がメイン。
二軍成績こそ悪いものの、徐々に曲げ球主体の今年のスタイルを確立。
投げ間違いが無い投手でどんな場面でも安心して任すことができる。
武田投手はトミージョン手術から先日復帰。
復帰登板で146キロを投じるなど健在ぶりを示した。
ここからさらに状態を上げて一軍の戦力になる可能性は十二分に考えられる。
濱口投手は実践復帰に向けて調整中。
プロ1年目から昨季まで8年連続一軍で10先発を記録した実績がある投手をたった1年の怪我&病気じゃ切れない。
今季は貴重な中継ぎ左腕として期待が集まっている。
板東投手は二軍で躍動中。
「本来のスピード」を完全に取り戻してはいないものの、板東投手のもう一つの武器である多彩な変化球で緩急を付けた投球を繰り広げている。
セリーグのチームに移れば、大竹耕太郎投手のように再評価されて一軍で輝きを取り戻すかもしれない。
上茶谷投手は怪我から復帰し二軍でアピール中。
コントロールがアバウトではあるものの、早い投球テンポでボールを動かしてゴロを打たせる技術はお見事。
ピンチの場面では右打者への外のスライダーを投げ間違えない。
簡単に6投手の特徴を解説してみましたがいかがだったでしょうか。
ホークス支配下投手の年齢分布を見ると、今年26歳になる投手が最も多く7名。
その次に多いのが今年29歳、30歳になる投手で4名。
バランスを考えると、この30代近辺の選手を減らして10代20代のこれからの選手を増やしたいところです。
もちろん、一軍で結果を残していれば30代でも40代でも残して問題ありません。
ただ、今回挙げた6投手は全員、実績はあるものの、今季一軍の主力として活躍できていない投手。
アピールできなければ、構想外の候補に選ばれるのは必然です。
ここから誰が抜け出すのでしょうか。
注目です。
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