2024/4/28、福岡ソフトバンクホークスvs埼玉西武ライオンズの一軍公式戦が行われました。
結果は3-2でホークスが勝利しました。
今回はこの試合の全体的な感想をホークス目線で振り返り、次戦以降の戦い方を考察していきます。
ホークス投手&野手も個別に取り上げます。
全体的な感想
ホークスが最後この試合を制すことができたのは、相手のミスがあったからだという結論になりますが、相手のミスが出たら勝てるという状況に持ち込んだことが素晴らしいと思います。
特に投手陣。
7回を2失点にまとめた東浜投手。
8回以降、大ピンチを何度も作りながら最少失点で切り抜けた中継ぎ陣。
全員がヒーローです。
引き分けでも良かったですが、勝ちまで持って行けたのはかなり大きいです。
なぜなら4/29の試合は勝ちが計算できないからです。
先発はホークスがスチュワート投手、ライオンズが高橋光成投手。
先発投手としての実績&実力共に圧倒的な格差があります。
4/19~4/21のオリックス3連戦は、1勝1分で迎えた第3戦で宮城投手に完投負けを喰らい、結局1勝1敗1分という結果になりました。
まさにそんな展開になり得るマッチアップです。
ただ、もし今回も同様の展開になったとしても、既にホークスのカード勝ち越しは決まっているのでそんなに焦る必要はありません。
寧ろ勝ちパターン投手(津森投手、松本投手、オスナ投手)が3連投になり起用できないので、延長戦にならない展開を期待しつつ勝ったらラッキーぐらいの気持ちでいると思います。
打線が大量得点を取りスチュワート投手を援護できたら勝ち、大量得点を取れず高橋投手に抑え込まれたら負け。
非常にシンプルです。
投手
東浜巨
東浜巨投手は7回1失点の投球でした。
全104球の内、ストライク71ボール33。
印象としては「粘りの投球」です。
序盤は強いストレートで押していき、中盤以降はシンカーを軸に試合を作りました。
10球以内で回を終わらせたのは初回と6回だけ。
あとは走者を背負いながら、打者に球数を投げさせられながらの厳しい投球が続きました。
それでも7回まで投げ切れたことが素晴らしいです。
勝ち星は付きませんでしたが、勝ちに等しい投球です。
松本裕樹
松本裕樹投手は1回1失点の投球でした。
全25球の内、ストライク14ボール11。
印象としては「珍しい」です。
前日にヒットを許している影響からか先頭の金子選手に四球。
次の平沼選手には外のストレートをライト前ヒット。
中村選手はうまく攻めてサードゴロに抑えるものの、アギラー選手は外一辺倒の配球となり外角低めの厳しいコースのストレートをうまく運ばれライト前ヒット。
佐藤選手に対しては1ボール2ストライクに追い込むものの、決め球が高く浮きライトへの犠牲フライ。
今季初失点を許しました。
佐藤選手の打席は全体的にボールが高めに浮いていたので、フライ以外の打ち取り方で抑えるのは厳しかったです。
それでも大量失点を許さないところは流石です。
オスナ
オスナ投手は1回無失点の投球でした。
全18球の内、ストライク11ボール7。
印象としては「安定感が上がってきた」です。
今回は炭谷選手と源田選手にヒットを許したものの、うまく打たれたというだけで、投げたい所に投げ切る割合は増えてきてます。
長打を喰らうとしたら外崎選手への初球のカットボールぐらいでしょうか。
本来のオスナ投手ならば走者すら出さないので、まだ球威の部分で改善点はあります。
ただ、間違いなくどん底の調子からは脱却しました。
津森宥紀
津森宥紀投手は1回無失点の投球でした。
全22球の内、ストライク10ボール12。
印象としては「近藤選手に助けられた」です。
前回登板でもボールは荒れており、柳田選手のファインプレーに救われた部分がありましたが、今回はそれ以上にボールが荒れてました。
いきなり先頭の平沼選手にストライクが1球も入らず四球。
中村選手は抑えるもののアギラー選手には三塁線を破るヒット。
ここで二塁を窺ったアギラー選手を近藤選手が素晴らしい送球でアウトにしてくれました。
このアウトが非常に大きかったです。
その後も危なっかしい投球をするものの、最後は岸選手をセカンドゴロに打ち取り無失点投球継続。
ヒヤヒヤしました。
藤井皓哉
藤井皓哉投手は1回無失点の投球でした。
全21球の内、ストライク14ボール7。
印象としては「駆け引き勝ち」です。
先頭の外崎選手は完璧なフォークで空振り三振。
柘植選手は良い形で追い込むもののフォークがすっぽ抜けもったいない死球。
源田選手は3ボール2ストライクからインコースのストレートを引っ張られライトへの二塁打。
1死二三塁の大ピンチです。
ここでフォークが救ってくれました。
ただもちろんフォークだけでは抑えられません。
低めのフォークは見逃せばボール球。
見逃されない状況を作り出す必要があります。
金子選手に対しては初球のフォークを見逃され、カウントが悪くなったところでまたフォークで空振り。
1ボール1ストライクとなったところで投じたのはストレート。
このストレートでファールを取れたことが大きなアドバンテージとなりました。
最後も低めのフォークで空振り三振です。
平沼選手に対してはフォークの意識が高い所に、いきなりストレートでストライク。
この初球でほぼほぼ決着は決まってしまいました。
最後はもちろんフォークで空振り三振です。
海野捕手のリードが輝きましたし、藤井投手のストレートの質が上がりファールを取れるようになったことも大きく影響しました。
杉山一樹
杉山一樹投手は1回無失点の投球でした。
全17球の内、ストライク9ボール8。
印象としては「ラッキー」です。
先頭の中村選手は良い当たりを喰らうもののレフトの正面に行きレフトライナー。
次のアギラー選手はバウンドしそうなフォークボールにうまく合わされセンター前ヒット。
ここで変な意識をしてしまったのか、佐藤選手にはストライクが1球も入らず四球。
岸選手にも低めのフォークを合わされレフト前ヒット。
1死満塁の絶体絶命の大ピンチです。
この場面で外崎選手をサードゴロ併殺に打ち取りましたが、本当に杉山投手はツイてます。
初球のフォークが真ん中に行ってしまった時点で外野フライは覚悟しましたが外崎選手が仕留めきれずファール。
それで外崎選手が変に意識してくれたのでしょうか。
こんなラッキー展開はそうそうありませんし、しかもその裏に味方が点を取り勝ち投手にまでなりました。
ただ、ゼロに抑えたのは良かったですが、内容は全く満足していないと思います。
次回登板では三者凡退で完璧に抑える投球を披露してもらいたいです。
野手
ホークス選手の一軍打撃成績がこちら。(2024/4/28時点)
牧原大成選手が右脇腹を痛め一軍登録抹消。
守備の要であるセカンドを守り、かつ打撃の調子が上向いてきた中での離脱でチームとしても牧原選手としても痛いです。
ただ、若手選手にはこの空いたセカンドを牧原選手が帰ってくるまでに自分のポジションにするぐらいの強い気持ちで頑張ってもらいたいです。
山川穂高選手は初回に強振せずうまく流して先制タイムリー。
甲斐拓也選手は7回に一時勝ち越しとなるホームラン。
相手のパスボールでの得点を除くとこの2得点だけでしたが、試合展開や投手の出来を考えるとよく2点も取れたと思います。
野手の中で一番目立っていたのはこの2選手ではなく、途中出場の川村友斗選手。
11回裏、死球で出塁すると、柳田選手の大きなセンターフライで一塁から二塁へタッチアップ。
12回裏、2死一二塁の痺れる場面でボール球を冷静に見極め、そこまで甘くない外角のスライダーを引っ張りライト前ヒット。
彼は試合の流れを変える何かを持ってます。
スタメンで起用しないともったいないレベルまで来てます。
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