今回のテーマは「不遇な扱いを受けている(受けていた)ホークス選手3選」です。
私はプロ野球は「結果が全ての世界」だと思ってます。
結果を出せば、試合に多く出場でき、それ相応に年俸も上がる。
ただ、一部の選手が結果を出しているのに、出場機会を貰えず苦しんでいます。
そういったものを無くしたいという思いで今回の記事を作成しました。
近年のホークス選手の中で「特に」不遇な扱いを受けていると感じた3選手をピックアップします。
柳町達
まず取り上げたいのが柳町達選手。
2023年シーズンは自己最多の116試合に出場。
起用法もスタメン代打様々で、レフトセンターライトと様々なポジションもそつなくこなしました。
何も不遇な扱いを受けていないと思われるかもしれません。
全然違います。
プロ1年目は二軍で圧倒的な打撃成績を残す。
プロ2年目は春季キャンプまでは最高の調子だったものの、そこにピークを持ってきた結果シーズン中は不振に。
プロ3年目は逆に春季キャンプ,オープン戦で結果を残せず二軍に落ちるも、シーズン開幕後に二軍で圧倒的な成績を残し一軍昇格。
栗原選手や上林選手の怪我も重なり一軍のレギュラーを掴む。
ここまでは非常に分かりやすくプロ年数を重ねています。
問題はプロ4年目から。
通常、大卒3年目で定位置を掴んだ選手は、しばらくチャンスを与えられます。
ただ、ホークスは2022年オフに近藤健介選手を補強。
柳町選手はレギュラーほぼ確実だったところから、レギュラー争いにまで転落してしまいました。
さらに、2023年の開幕オーダーはレフト近藤選手、ライト柳田選手ときて、センターには俊足の周東選手を起用。
チームとしては守備面や攻撃のバリエーションを考えると致し方ない部分はあります。
それでも、柳町選手にとっては非常に苦しい事態となりました。
シーズン序盤は一軍で打席を貰えなかったため、打席数確保の為に二軍ヘ行き、打率.370と格の違いを見せつけました。
そこから試合に出たり出なかったりしながら、あの活躍です。
2年連続で自分の力で出場機会を増やしました。
そしてプロ5年目の2024年シーズン。
またまた大補強です。
DHウォーカー選手、レフト近藤選手、ライト柳田選手はほぼほぼ決まり。
そしてセンターには周東選手の名前を挙げる声が多い。
育成の川村友斗選手や右のスラッガー正木智也選手。
力を付けてきた年下選手とも戦わなければならない。
2年連続で出場機会を活かして100試合以上出場したのにまたゼロからのスタートになってしまいました。
他のチームだったらどっしりレギュラー選手として活躍し、最多安打や首位打者のタイトルを狙えただろうと考えると惜しい気持ちになります。
2024年度も逆境を跳ね返す活躍を見せるのが柳町選手に求められることですが、個人的に球団フロントは柳町選手の今後の野球人生を考えてトレードを画策すべきとは思います。
戦力なので難しい部分はありますが。
大竹耕太郎
次に取り上げたいのが大竹耕太郎投手。
彼は不遇な扱いを受けて「いた」選手です。
現在は阪神タイガースで活躍されていますが、ホークス時代は大変でした。
2017年育成4位指名でホークスに入団。
プロ1年目(2018年)から支配下登録。
プロ2年目(2019年)には一軍で106イニングを消化。
ここまでは順調なプロ生活でした。
問題は3年目(2020年)から。
大きな怪我もなく投げれる状態であるのに、「球速が出ない」という理由で一軍の舞台で投げられなくなります。
大竹投手は生粋の技巧派投手。
大きなカーブやチェンジアップ、その他多彩な変化球を用いながら140キロのストレートを速く見せる技術を持った投手です。
それなのに、
「ホークスの一軍で投げるためには150キロ近い速球を投げなければならない。」
この考えがチーム内に浸透した結果、大竹投手もスピードを追い求めるようになります。
2020年、2021年は二軍で最多投球回、2022年は二軍で2番目の投球回数を記録するなど、良い状態は常にキープしているのにチャンスがありませんでした。
特に衝撃的だったのが2021年。
大竹投手は開幕ローテーションを掴み、開幕第5戦で先発登板しました。
しかし、その試合で乱調すると、次のカードからエース千賀滉大投手が復帰するということで二軍落ち。
これまでは致し方ないです。
しかし、その後に先発として挽回のチャンスは一度もありませんでした。
4位という順位が確定した後に中継ぎ登板1試合だけです。
言い方は悪くなりますが、高橋礼投手は悪くても何度もチャンスがありました。
この違いは一体なんでしょうか。
プロ6年目(2023年)は阪神に移籍して大活躍。
これはセリーグとパリーグの違いだけでは説明しきれないものがあると個人的には思ってます。
大竹投手の投球スタイルを理解して信じた阪神と、チームカラーに染めようとしたホークスの違いです。
要するに阪神の方が合っていたということです。
育成選手全般
最後に取り上げたいのが育成選手全般。
育成選手なので不遇な扱いを受けるのは当たり前という部分はあります。
例えば育成選手は2軍戦で1試合にアピールできるのが5名までです。
ただ、それにしてもホークスの育成は厳しすぎます。
なぜならホークスのフロント陣は優勝を逃すと支配下外国人選手やFA選手に力を入れるからです。
仮に調子良くシーズンを送っていても、チームの状況が悪ければFAの人的補償のことを考えて支配下登録されないというパターンがあります。
2023年度は川村友斗選手や仲田慶介選手、中村亮太投手がまさにそうでした。
優勝すれば大型補強はしませんが、選手が揃っているという部分でより厳しい戦いになります。
優勝してもしなくても厳しい。
つまり育成選手はチームのニーズを満たしつつ、「運」を見方につけることが求められます。
2024年2月4日時点の残り支配下枠は8。
育成選手全員で57名なのでその中から8枠を争うと思いがちですが、そうでもありません。
春季キャンプでA組に選ばれた選手は、支配下登録の可能性が高いからです。
3枠程度はA組に選ばれた選手達で埋まると仮定すれば残りは5枠。
50名以上で5枠。
よって約10名に1枠の過酷さです。
そういった過酷な環境から這い上がる選手だからこそ、一軍の舞台で活躍しやすいということは言えます。
詳しくはこちらをご覧ください。
私がフロントの方に言いたいことはただ一つ。
「もっと育成選手を信頼してほしい」です。
FA、外国人と手っ取り早く補強する方法はあります。
ただ、それじゃ50数名育成選手を抱えているチームの強みが無くなります。
せっかく二軍で結果を残しているのに、支配下枠がいっぱいだと出てこれたはずの戦力を抑え込むことになります。
そんなことが続くと、ホークスの育成に入りたいと思うアマチュア選手が少なくなるため、チームにとってはマイナスしかもたらしません。
全ての選手がモチベーション高くやることで、チームがより良い方向へ進むと信じます。
育成選手は球団の体制を変える為にも、「残り8枠じゃ全然足りない」と思わせるような活躍を期待したいところです。
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