2024年ドラフトで福岡ソフトバンクホークスから育成三巡目指名を受けた茨城アストロプラネッツの大友宗選手。
二塁送球タイム1秒80の強肩と、ルートインBCリーグで1シーズン12本塁打を放った長打力が武器の大型捕手です。
そんな大友選手のプロ1年目に期待することが今回のテーマです。
苦労人
京都府立鳥羽高校(15~17年)から帝京大学(18~21年)。
帝京大学から社会人野球の日本通運(22~23年)。
そして日本通運から独立リーグの茨城アストロプラネッツ(24年)。
高校、大学、社会人、独立リーグと全てを経験してようやくプロ野球選手への道が開けました。
彼は紛れもなく苦労人です。
現在25歳、2025年度で26歳ということで、おそらく2024年ドラフトで指名が無かったらプロ野球選手を諦めていたでしょう。
そんな選手が常勝軍団ホークスでどのような活躍を見せるのか。
非常に楽しみです。
2010~2023年の独立リーグ出身育成ドラ3捕手
大友宗選手は独立リーグ出身育成ドラ3捕手。
ということで、同じく2010~2023年に育成ドラフト3位で指名された独立リーグ出身捕手をまとめてみました。
2020年 松井聖
2020年ドラフトでヤクルトから育成3位指名を受けた松井聖選手。
信濃グランセローズ時代は確実性のある打撃と二塁送球1.8秒台のスローイングで注目を集めました。
プロ入り後は、二軍でしっかり結果を残し、捕手だけでなく外野手としても出場しました。
- 2021年度 打席数79,打率.254,本塁打3,OPS.771
- 2022年度 打席数221,打率.281,本塁打6,OPS.854
- 2023年度 打席数264,打率.271,本塁打3,OPS.750
それでも支配下契約は叶わず、2023年オフに戦力外通告を受けヤクルトを退団。
2024年度は古巣の信濃グランセローズに復帰し、打席数223,打率.344,本塁打12,OPS1.043という圧倒的な打撃成績を残すもシーズン終了後に退団(任意引退)を発表。
松井選手がパワーハラスメントを行ったと2024年7月2日に報じられたことがその要因の1つとして考えられます。
大友選手に期待すること
2010~2023年に独立リーグから育成ドラフト3位で指名された捕手は松井聖選手1人だけしかいませんでした。
サンプルが少なすぎます。
ただ松井選手と大友選手が比較できる部分は非常に多いです。
松井選手大友選手共に二塁送球1.8秒台の強肩を持っている。
松井選手大友選手共にドラフト指名時の年齢は25歳。
松井選手は確実性に重きを置いた打撃スタイルで、ドラフト指名年の本塁打は4本ですが打率は.301。
大友選手は長打力に重きを置いた打撃スタイルで、ドラフト指名年の打率は.244ですが本塁打は12本。
似ている部分と違う部分どちらもあります。
そして能力以外の部分で最も大きな違いが入る球団とそのタイミングです。
松井選手がヤクルトに入団した頃は、中村悠平選手が絶対的な正捕手として君臨。
その後、次世代捕手の古賀優大選手や内山壮真選手の台頭もあり、なかなか一軍に入り込む隙間がありませんでした。
そうしている内に、あっという間に30歳近い年齢になり、チームが次世代捕手の方に大きく舵を切ったことで戦力外通告。
中村選手は主戦捕手の座を3年間守り抜きました。
対する大友選手はホークスに入団が決まってから、絶対的正捕手甲斐拓也選手がFAで巨人へ移籍。
次の正捕手候補には海野隆司選手や谷川原健太選手、渡邉陸選手等がいますが、まだ絶対的とは言えません。
またドラフト同期に同じポジションの選手(捕手)はいません。
育成ドラフト3位とはいえ、最高のタイミングで最高の球団に入団したと言えます。
以上を踏まえて、大友選手のプロ1年目に期待することは、「支配下登録&正捕手奪取」です。
ホークスは資金力が潤沢な球団。
明確な補強ポイントがあれば、あらゆる手段を使って選手を獲得し戦力の穴埋めを行います。
つまり、1年目でポジションを掴まないと2年目3年目はさらに苦しい立場になります。
また1年目の途中でもトレードによる捕手の獲得が考えられます。
支配下選手の登録期限は7月末。
まずは春季キャンプで圧倒的なアピールができるでしょうか。
注目です。
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