2024/10/26、SMBC日本シリーズ2024福岡ソフトバンクホークス対横浜DeNAベイスターズ第1戦が行われました。
結果は5-3でホークスが勝ちました。
今回はこの試合の全体的な感想をホークス目線で述べます。
ホークス投手&野手も個別に取り上げます。
野手に関しては、2024年ポストシーズンのホークス選手打撃成績も載せてます。
全体的な感想
日本シリーズ独特の雰囲気というか、横浜スタジアム独特の雰囲気を感じたのは私だけでしょうか。
DeNAファンがこの雰囲気を作り上げています。
その空気感に後押しされたのがDeNAの戸柱恭孝捕手。
守備では柳田悠岐選手と周東佑京選手の盗塁を刺し、打撃ではファースト山川穂高選手がジャンプして取れそうで取れないラッキーなヒットを記録。
何をやってもうまくいく、そんな感じでした。
ホークスはチャンスこそ作るものの、有原投手のタイムリー以降はDeNA投手陣の粘りの投球で得点を積み重ねることができず。
こういう展開であれば、必ず山場は来ます。
ただ、先発の有原航平投手がその山場を作らせず、7回まで無失点投球。
8回のヘルナンデス投手も無失点で抑え、9回表に打線が3点を追加し、あとは9回をオスナ投手が締めるだけというところ。
ここでとうとう山場がやってきました。
本塁打で逆転という場面にまで追い込まれたものの、最後は牧選手を中飛に抑えてゲームセット。
何とか勝利で終えることができました。
勝ち方としては気持ちの良いものではなかったものの、「勝利」という一点だけを見ると良かったです。
2戦目の先発はホークスがモイネロ投手、ベイスターズが大貫投手。
ここを乗り切れば、福岡に戻れてさらに「5番近藤」も復活するので、総力戦で勝利を掴み取ってほしいなと思います。
投手
有原航平
有原航平投手は7回無失点の投球でした。
全104球の内、ストライク71ボール33。
印象としては「エース」です。
完全アウェーの球場の雰囲気の中で7回無失点の好投。
エースとして文句無しの投球を披露しました。
また、投げるだけでなく2回には先制の2点タイムリー。
打って投げて二刀流の大活躍です。
投球内容を詳しく見ていくと、序盤はいつも以上に慎重な投球が目立ちました。
大胆にストライクを取りにいくというよりも、データ上で各打者が打てていないコースにピンポイントで投げ続けていた印象です。
特に牧選手へのインコースのツーシームはこれでもかという程に投げ込んでいたので、かなり意識をさせることができました。
4回からはいつもの有原投手。
長い回を意識し始め、甘めのカーブで初球のストライクを簡単に取るなど、ストライク先行の投球を展開していきました。
2点差があるので2本のソロ本塁打までは大丈夫という心の余裕も投球に影響したのでしょう。
戸柱選手や森選手のラッキーヒットがあっても淡々と打者を抑えていく姿はエースの風格を漂わせます。
若手投手はこの姿を目に焼き付けて欲しいです。
有原投手はDeNAの各打者を手玉に取るシーンが目立ちましたが、唯一何も通用しなかったのがオースティン選手。
インコースへ食い込むツーシーム、低めのフォーク&チェンジアップ。
完璧に見極められました。
2四球を選ばれましたが仕方ないのかなと思います。
ホークスとしてはオースティン選手を歩かせた後の宮崎選手を抑えることができるか、ベイスターズとしてはオースティン選手が四球の後に宮崎選手が打てるか。
これが今シリーズを通して鍵になってきそうな気がします。
ヘルナンデス
ヘルナンデス投手は1回無失点の投球でした。
全15球の内、ストライク12ボール3。
印象としては「アウトは全部三振」です。
ベイスターズ打線がヘルナンデス投手とレギュラーシーズンで対戦したのは6/8の1試合だけ。
そのせいか、明らかにタイミングが遅れていました。
見たことない角度から見たことないスピードで球が投げ込まれるので、初見では相当苦労するだろうなと思います。
どうかDeNA打線にはヘルナンデス投手に慣れないでもらいたいです。
今回は出始めの頃の三振ばかり奪うヘルナンデス投手だったので、あと3勝するまでは大丈夫ではないかと期待を抱いてます。
オスナ
オスナ投手は1回無失点の投球でした。
全33球の内、ストライク22ボール11。
印象としては「負けなくて良かった」です。
オースティン選手に対する外のスライダーと、牧選手に対する外のスライダー&内角高めのストレート。
33球投げた中で空振りが取れたのはこの3球だけです。
バットに当たるということは何かが起きるということ。
自身のエラーもありながら、何とかギリギリで踏ん張りましたが、納得の投球内容ではないことは誰が見ても明らかです。
最後、牧選手の打球が外野の間を抜けなかったのは、それまでにしっかりとインコースの意識づけをできていたからだとすると、有原投手の存在感がここに来てまたさらに高まります。
今後もオスナ投手を守護神として起用し続けるのか、それとも他の投手(尾形投手、杉山投手、ヘルナンデス投手等)に担ってもらうのか。
日本シリーズの命運を握る指揮官の判断はいかに。
野手
2024年ポストシーズンのホークス選手打撃成績がこちら。(2024/10/26時点)
<スタメン>
<スタメン外>
今試合に出場した野手の中で最も存在感を放ったのは今宮健太選手。
1番桑原選手の強い三遊間の当たりを見事に逆シングルで捌いたプレーから試合はスタートしましたが、あそこで少しでも無駄のある動きをしていたらセーフになりベイスターズが先制していたでしょう。
加えて、9回表の追加点となる2点タイムリーが生まれていなければ、オスナ投手が逆転のサヨナラタイムリーを打たれて負けていたでしょう。
さらに、得点には繋がらなかったものの、2死一二塁で山川穂高選手に回す形が作れたという意味で5回の四球も大きかったです。
レギュラーシーズンも含め、今季初めて座った3番の役割を完璧にこなしました。
その他にも周東佑京選手がマルチヒット&好走塁、栗原陵矢選手はタイムリーを含むマルチヒット、牧原大成選手は先制に繋がる二塁打、柳田悠岐選手は一番打者の役割を果たす2出塁、嶺井博希選手は古巣から代打ヒットと各打者が結果を残しました。
そんな中、采配の部分で唯一気になったのが、8回の栗原陵矢選手の犠打です。
4番山川穂高選手が12球粘って出塁し、5番栗原陵矢選手。
次打者は代打近藤健介選手。
ここで送ると近藤選手が申告敬遠されて、牧原選手甲斐選手勝負になることは読めていた上での采配だったとは思いますが、本当にそれで良かったのかと疑問を呈したくなります。
もし、近藤選手が5番に座っていたら同じことをしたでしょうか。
もし、山川選手が5番に座っていたら同じことをしたでしょうか。
仮に併殺打を打てばもちろん流れが切れます。
ただ、それは牧原選手の時も同じです(1死一二塁)。
プレミア12のメンバーに選出される程、走攻守において優れた選手で、今回のスタメンの中で山川穂高選手の次に得点能力の高い打者に対して犠打というサインは個人的にはありえませんでした。
結果論とかではなく、普通にあり得ません。
栗原選手としては内心悔しい思いをしているはずなので、次は同じような場面で犠打のサインが出ないくらいに打ちまくってもらいたいです。
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