2024/8/18、福岡ソフトバンクホークスvs千葉ロッテマリーンズの一軍公式戦が行われました。
結果は2-1でホークスが勝ちました。
今回はこの試合の全体的な感想をホークス目線で振り返ります。
ホークス投手&野手も個別に取り上げます。
野手に関しては8月の一軍打撃成績も載せてます。
全体的な感想
ヒリヒリするような、ワクワクするような、そんな試合でした。
最後の最後までどっちに転ぶか分からないこんな試合は久しぶりです。
具体的には5回までと6回以降の試合は別の試合を見ているようでした。
5回まではスイスイ。
6回以降は重苦しい。
ホークスが勝っているのに勝っている気がしませんでした。
そんな試合を制したホークスは9カード連続勝ち越し。
またこの今季最長連戦となる9連戦の結果は6勝3敗。
文句のつけようがありません。
あとは有原投手とモイネロ投手を軸に長期連敗をしないように戦っていけば、自ずと優勝は近づいていきます。
ホークスは1日休みを挟んで次はイーグルスとの2連戦。
予想先発はホークスがモイネロ投手、イーグルスが早川投手。
早川投手との前回対戦では、初回の山川穂高選手の本塁打によって試合の主導権を握ることができたので、再び彼の一発に期待したいところです。
投手
松本晴
松本晴投手は5回無失点の投球でした。
全68球の内、ストライク45ボール23。
印象としては「余力十分」です。
松本晴投手が5回で降板して中継ぎに繋ぐよりも、松本投手が6回7回といけるところまで投げてくれた方が勝つ確率は高かったと思います。
それぐらい圧倒的でした。
どの球でもストライクが取れる。
どの球でも空振りが取れる。
コントロールを間違えない。
6/29の復帰登板以降、1点も取られていない男がそこにはいました。
松本投手が怪我から復帰して一軍登板前までの7試合の投球内容はこちらをご覧ください。
今回の投球内容を見ると、投げる球の良さはもちろんありましたが、投球のクレバーさも併せて感じました。
ソト選手、ポランコ選手、佐藤選手といった長打の可能性が高い選手に対しては決してコントロールを間違えない。
そして長打の少ない打者に対しては、ボール先行になった場合に平気で真ん中でカウントを取る。
この落ち着きがプロ2年目になったことによる心の余裕なのかなと思います。
唯一の課題は4回の藤原選手の内野安打。
あのピッチャーゴロは正直取ってほしかったです。
杉山一樹
杉山一樹投手は1回無失点の投球でした。
全30球の内、ストライク21ボール9。
印象としては「何とか堪える」です。
牧原大成選手の先制本塁打が飛び出した直後。
非常に大切な回です。
ここを任された杉山投手は先頭の友杉選手、次の荻野選手、その次の小川選手に対しては真ん中のストレートしか投げませんでした。
何とも自信満々の投球です。
本塁打の確率は低いものの、粘って四球をもぎ取る可能性は高いということで、早く前に飛ばしてほしいという気持ちの表れでしょう。
結果的に友杉選手はショートへの内野安打、荻野選手はショートライナー、小川選手は犠打で2死二塁。
ここから杉山投手のスイッチが入ります。
時折真ん中にストレートがいってしまう場面はあっても、意図して甘く投げることはありませんでした。
なぜなら3番4番5番との対決だからです。
3番藤原選手には9球粘られ、最後はインコース低めにストレートを投げ切るもののボール判定で四球。
4番ソト選手にも9球粘られ、最後は引っ掛かってしまい四球で2死満塁。
5番佐藤選手にはアウトハイに投げ切ったストレートでカウントを取り、最後も高めのストレートで空振り三振。
何とかギリギリのところで踏ん張り、クールな杉山投手が珍しく吠えました。
ヘルナンデス
ヘルナンデス投手は1回無失点の投球でした。
全16球の内、ストライク13ボール3。
印象としては「何とか堪える」です。
先頭のポランコ選手が初球を打ってファーストゴロ。
次の髙部選手が2球目を打ってセカンドゴロ。
たった3球で2死にしてくれたのがまず助かりました。
2死から中村選手はインハイの速球をうまく捉えレフト前ヒット。
この球を捉えられるということは、ヘルナンデス投手がまだ本来の状態ではないことを意味します。
次の友杉選手には3球連続で真ん中にストレートを投げ込みセンター前ヒット。
さすがに一軍の打者に真ん中3球連続は舐めすぎです。
このセンター前ヒットはセンター周東選手がギリギリノーバウンドで捕球するファインプレーで一度はアウトという判定を受けましたが、リプレー検証の結果判定が覆りました。
2死一三塁の大ピンチで代打石川選手は三球三振。
今登板唯一の空振りを、石川選手の勝負球の場面で魅せました。
最後は気持ちです。
藤井皓哉
藤井皓哉投手は1回無失点の投球でした。
全13球の内、ストライク9ボール4。
印象としては「リベンジ」です。
前回登板では自責点こそゼロでしたが、3点も取られて負け投手になりました。
今回は何としてもゼロで抑えたいという気持ちがあったでしょう。
まさにその通りの登板となりました。
前回登板はまず牧原大成選手のセカンドゴロエラーから始まってます。
そして今回も牧原選手のセカンドゴロから始まってます。
今回はしっかりと捌きました。
これに何か運命的なものを感じるのは私だけでしょうか。
藤井投手の投球内容は、先頭の小川選手に対する初球のストレートが甘く入っただけで、それ以外の球は完璧です。
次の登板に自信を持って挑むことができます。
松本裕樹
松本裕樹投手は1回1失点の投球でした。
全34球の内、ストライク17ボール17。
印象としては「冷静」です。
先頭打者の佐藤選手にはカットボールが甘く入りライトへの二塁打。
本塁打が出れば同点の場面で対峙したポランコ選手には、1球ストレートが真ん中に入ったものの基本的にコースに投げ切り、最後は高めのストレートで空振りを誘うものの見逃され四球。
髙部選手にはしっかりと低めのコースを投げ切ったものの、ギリギリのボール球を全て見逃され四球で無死満塁。
塁が全て埋まった中で対峙した中村選手には、1ボール1ストライクから高めのストレートで力と力の勝負を挑み右飛。
友杉選手には外角高めのギリギリのコースのカットボールでカウントを取り、最後はインハイのストレートで詰まらせ一飛。
2死満塁の場面で登場したのが代打の切り札角中勝也選手。
ラスボス登場です。
ストレート2球で2ボールになってから外角のストレートで空振りを奪い、角中選手にストレートをこれでもかと意識させたところで4球目は真ん中にスライダーを投げ込みファール。
角中選手がストレートを意識していなければやられていた可能性が高い失投です。
この失投を投げ込んだ時点で松本投手は冷静になります。
「ここで角中選手を歩かせても2-1で勝っている状況」
つまり、今回のラスボスはスキップ機能が付いてます。
厳しい所を攻めていきながら四球になっても仕方ないと割り切った投球を見せ、結局押し出し四球にしました。
最後に対戦する打者は小川選手。
ここは打たれても抑えてもラスト勝負です。
1ボールから外角いっぱいのストレートでストライク。
3球目の外角ストレートはボール気味ではありながら球審がストライクを取ってくれて1ボール2ストライク。
最後は外角高めのボール気味のストレートを振らせて空振り三振。
1球も気が抜けない34球でした。
野手
ホークス選手の8月一軍打撃成績がこちら。(2024/8/18時点)
<スタメン>
<スタメン外>
牧原大成選手はやはり前日の試合の敗戦の責任を背負い込んでいたようです。
今回のヒーローインタビューで「自分のせいで負けた」と語っていました。
ただその悔しさを次の試合でしっかり晴らすあたりがさすがプロ野球選手です。
5回に0-0の均衡を破る先制本塁打は今季第1号。
その次の打席でもヒットを放ち、結局3打数2安打1本塁打1打点とマルチヒットを放ってます。
守備も6度の守備機会をノーエラーで終えました。
次の試合は気持ち新たに挑めます。
追加点となる2点目のタイムリーを放った甲斐拓也選手の活躍もお見事です。
7回裏は先頭の正木智也選手が二塁打で出塁し、代走には緒方理貢選手を起用。
次に打席に立った、得点圏打率の高い柳町達選手にはバントのサイン。
結局バントは決められなかったものの、進塁打を打たせて1死三塁。
これだけのお膳立てをしてもらって打席に立つのが甲斐選手です。
監督の意図は十分理解していました。
1ボールから2球空振りで追い込まれるものの、そこから怒涛の粘りを見せ8球も投げさせます。
最後の8球目はバットを放り投げて何とか当てて、その打球が何とレフト前に飛んでいきました。
まさに執念が生んだタイムリーです。
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