2024/3/25、ホークスのモイネロ投手が2025年シーズンから新たに4年契約を結んだことが明らかになりました。
4年総額40億円規模の大型契約で、これは守護神のオスナ投手と匹敵します。
今回はこの契約でホークスにもたらされるメリットを考察していきます。
左のエース
モイネロ投手は2017年~2023年の7年間、途中怪我等もありながらホークスの絶対的セットアッパーとして活躍しました。
ストレート、カーブ、チェンジアップ、スライダーのどの球種も一級品。
あまりに相手打者が打てないので、モイネロ投手の登板時は守備でありながら「モイネロの攻撃」と表現されました。
そして2024年度からは満を持して先発に挑戦します。
中継ぎ時の投球スタイルをそのまま先発で実行するのは難しいかもしれませんが、新しいスタイルがハマった場合、新たなホークスの左のエースとなる可能性を秘めてます。
そんな中で唯一の懸念点が、モイネロ投手の現在の契約が2024年オフに切れる(3年契約最終年)ということでした。
せっかく先発の一角にハマってもメジャー球団に引き抜かれたら、ホークス球団にとっては最悪です。
ただその可能性が無くなりさらに4年契約。
年齢的には30~33歳のプロ野球選手として脂が乗り切っている時期をホークスで過ごすことになりました。
控えめに言って最高です。
外国人枠
モイネロ投手はキューバ出身のプレイヤー。
つまり一軍登録する場合、外国人枠を1つ使います。
モイネロ投手自身は全く問題ないですが、育成で支配下登録を目指している外国人選手にとっては、この1枠はかなり大きいです。
また、モイネロ投手以外にも守護神のオスナ投手が2024年シーズンから4年契約、スチュワート投手は契約を延長し2024年シーズンから3年契約。
育成外国人投手の環境は特に苦しいです。
ただ、3年待てば環境が変わります。
モイネロ投手が日本人枠になるからです。
モイネロ投手が国内FA権を取得するまであと2年と18日。
つまり普通にいけば、2027年シーズンから32歳のモイネロ投手が外国人枠を使わずに一軍の試合に出れます。
その時に新外国人選手を獲得しなかった場合、モイネロ投手によって空いた外国人枠を争う戦いがスタートします。
その頃にはアルメンタ投手やサルディ投手が22~23歳になっているので、丁度良いタイミングです。
かつてホークスは国内FA権を獲得し、日本人枠に変わった外国人選手を高年俸で獲得した過去があります。
そうです、バレンティン選手です。
バレンティン選手が日本人枠としてホークスにやって来たのは36歳のシーズン。
モイネロ投手が日本人枠になるのは32歳のシーズン。
36歳のバレンティン選手を推定2年10億円で獲得するほど、ホークスは日本で結果を残した日本人枠の外国人選手を欲していました。
そう考えるとモイネロ投手に4年総額40億円規模の契約は当たり前です。
日本人枠でモイネロ投手が起用できるメリットを考えると、もっと高くても驚きませんでした。
チームの顔
有原航平投手、オスナ投手、近藤健介選手、山川穂高選手。
チームの主要ポジションが全て他球団の主力選手で構成された場合、ホークスファンにとってはどこかモヤモヤします。
そういった意味ではホークス生え抜き選手の柳田悠岐選手が常にチームの顔として君臨していたことは、本当にありがたいことでした。
エースの千賀滉大投手がメジャーへ行き、もう2~3年経つと柳田選手の「引退」も現実味を帯びてくる。
このままだといつか「資金力でかき集めた、ただの強いチーム」と揶揄されるようになります。
そんな中でモイネロ投手の4年契約は非常に大きいです。
モイネロ投手は22歳から育成入団した投手なので、ホークスの生え抜き選手と言っても良いでしょう。
20代の生え抜きホークス選手の中でモイネロ投手が実績No.1。
彼が次のエース、次のチームの顔になるべき存在です。
個人的には38歳のシーズンまでプレーした阪神のメッセンジャー投手のように、長くファンに愛される投手になってもらいたいです。
最後に
「左のエース」「外国人枠」「チームの顔」
この3つのテーマでモイネロ投手が4年契約を結んだメリットを考察していきました。
いかがでしたでしょうか。
私は基本的に複数年契約が嫌いです。
ただ今回の複数年契約については大賛成です。
コメント