鷹の正捕手、甲斐拓也選手。
国内FA権を2024年シーズン中に獲得する強肩捕手です。
今回はそんな彼が2024年オフにFA宣言した場合の移籍先候補を考察していきます。
ホークスで野球人生を終える覚悟があるのなら、2023年オフに年俸変動制の複数年契約を結ぶ可能性も考えられたはず。
よって移籍の可能性はゼロではありません。
甲斐拓也選手の立ち位置
甲斐選手の現在のチーム内の立ち位置は正捕手です。
３度のベストナインと６度のゴールデングラブ賞。
肩だけでなく、ブロッキング技術は球界No.1。
打撃でも４度の二桁本塁打。
７年間も捕手でレギュラーを張り続ける頑丈な肉体。
日本代表の常連組で、彼が代表に選出された大会で日本チームは全て優勝。
何も言うことは無いように思えます。
ただそんなこともありません。
ホークスの二番手以降の捕手。
彼らが虎視眈々と甲斐選手のレギュラーポジションを狙っています。
今年だと海野隆司選手、谷川原健太選手、吉田賢吾選手。
怪我で離脱してしまった渡邉陸選手を含め、Ａ組捕手に選ばれた選手が打撃面で甲斐選手を脅かすアピールをしています。
Ｂ組でも石塚綜一郎選手や牧原巧汰選手と打撃に魅力のある捕手が出場機会を窺っています。
藤本監督時代は甲斐拓也選手しか使わない方針だった為か、若手捕手にチャンスすら与えない環境でした。
これから若手捕手がチャンスを貰いそのチャンスを活かしだすと、甲斐選手の立場はどんどん危うくなります。
またチームの経営方針として「優勝できなかったらなりふり構わず補強する」という伝統があるので、同じく2024年中にFA権を取得する大城卓三捕手は当然獲得リストに入ってきます。
2022年オフには第二捕手として嶺井捕手を獲得し、若手の台頭に蓋をするフロントの謎の動きもありました。
甲斐選手としては2024年に良い成績を残せば、ホークスでかなり良い条件の契約を勝ち取れる。
良い成績が残らなかった時には、FAを含めて様々な選択ができる。
大城選手の動向やホークス若手選手の成長を総合的に考えて、１年契約は最善の選択だったと思います。
結局打てる捕手が強い
捕手は「打つ」か「勝つ」のどちらかで評価されます。
里崎チャンネルで里崎氏が仰っていました。
ホークスは３年連続でリーグ優勝＆日本一を逃しているチームなので、まず「勝つ」という部分で甲斐選手に対する評価は良いとは言えません。
その前に優勝＆日本一を数多く重ねていたとはいえ。
そして打撃面。
2023年度は本塁打10というところ「だけ」を見て良いと評価する方もいらっしゃいますが、総合的に見て甲斐選手より打てる捕手はたくさんいます。
特にここ２シーズンは打線の切れ目になる場面が目立ちました。
３塁に走者がいるチャンスで甲斐選手に回ってくるとスクイズをやるだろうと全員が思い、本当にスクイズばかりしてました。
2024年シーズンも打てない勝てないシーズンで、尚且つ若手が台頭してくるとホークス内での立場が危うくなります。
そうなると他球団への移籍を本格的に考えるようになります。
移籍候補
甲斐選手がFA移籍先に選ぶ上での最低条件は以下の２点です。
ホークスより優勝から遠ざかっており勝ちに飢えているチーム。
甲斐選手より打撃面で目立つ捕手がいないチーム。
この２点を現時点で満たしたチームは以下の２球団です。
埼玉西武ライオンズ
埼玉西武ライオンズは移籍候補の一つです。
森友哉選手が抜けた2023年度の正捕手は古賀友斗選手が務めました。
盗塁阻止率.412は12球団No.1で、その強肩を評価され2023年オフには侍ジャパンにも選出されました。
若手の有望株です。
ただ古賀選手の課題は打撃&経験。
打撃は甲斐選手と同じくらいだとして、経験の部分で甲斐選手の方に大きなアドバンテージがあります。
炭谷銀仁朗選手が復帰するとは言っても、彼は今年で37歳。
彼をレギュラー争いに加えるために獲得したというより、将来のコーチとして招き入れるために獲得したという意味合いが強いと思われます。
松井稼頭央監督がそうだったように。
若手で古市尊選手という若手捕手もいますが、現時点では総合的に考えて甲斐選手が入り込める可能性は十二分にあります。
とにかく全ては2024年シーズン次第です。
若手捕手が本格的に覚醒すれば甲斐選手は必要なし。
炭谷選手を中心に捕手運用を行い、若手が伸び悩むシーズンになった場合、甲斐選手が必要。
どうなるでしょうか。
千葉ロッテマリーンズ
千葉ロッテマリーンズも移籍候補の一つです。
ロッテの正捕手は定まっていません。
佐藤都志也選手なのか、田村達弘選手なのか、はたまた松川虎生選手なのか。
2023年度は佐藤選手が一番多く一軍でマスクを被ったので佐藤選手ということにしておきましょう。
この3選手の中で打力に特化している捕手は現時点で１人もいません。
甲斐選手の方が打っているくらいです。
また、ロッテというチームが優勝からかなり遠ざかっています。
直近でリーグ優勝したのが2005年。
あの時はプレーオフで勝った方が優勝というルールの基、勝率１位のホークスに勝ってリーグ優勝を果たしました。
優勝だけど実質優勝のような形です。
ロッテとしては優勝の味を知っている甲斐選手が喉から手が出るほど欲しいはずです。
甲斐選手としてもできる限り長い現役生活を送りたいと思っていることでしょう。
このように、現時点ではロッテが甲斐選手に一番マッチした球団と言えます。
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