今回はドラフト入団したホークス支配下選手の活躍確率についてです。
以前こんな記事を書きました。
選手を比較する際に、あえて触れなかったのがドラフト入団した支配下選手でした。
なぜなら、ホークスのスカウトが一軍で軸として活躍するだろうという選手を一軍で起用するためにドラフトで支配下指名するからです。
活躍するに決まってます。
また、外国人選手は一軍に出られる人数が決まっていることを考えると、物理的に支配下日本人選手は優先して起用されます。
ただ、一応データとして残しておきたかったのでまとめました。
因みに金無英投手や李杜軒選手といった日本人枠の外国人選手もややこしくなるので、外国人選手ではなくドラフト支配下選手のくくりに入れさせてください。
ここから先は自己責任でお願いします。
活躍の基準
活躍の基準は今回もこちらのブレイク選手の定義を採用します。
1シーズンで、下記の出場試合数をクリアすれば活躍したと判断します。
<NPB一軍>
先発投手 10先発
中継ぎ投手 30登板
野手 100試合出場
本当はこれを3シーズン継続した選手としたかったのですが、プロの世界は甘くなく、数が非常に少なくなる為、これまで通り基準は統一します。
ドラフト入団したホークス支配下選手の活躍
今回は前回の外国人選手,育成選手と比較するため、調査範囲を2005~2022年とします。
2005~2022年ドラフトで支配下指名されたホークス選手は全員で102名。
その内、活躍定義を満たした人数は37名でした。
因みにホークス以外で満たした選手も含めると40名です。(山中浩史投手,小澤怜史投手,田中正義投手)
今回の37名を活躍の基準を初めて満たした年齢別に表にしました。
これから分かることを述べていきます。
23~24歳が非常に多い
上の表を見ても分かるように、19,20,21と年齢を重ねるごとに活躍選手は増えていき、23~24歳でピークを迎え、その後は緩やかに落ちていきます。
プロ野球には支配下枠があり、毎年選手が入ってくる分を減らさなければなりません。
だから、いつまでも活躍するのを待っていられないという側面があり、活躍選手が25歳でガクッと減ります。
高卒上がりで25歳以降に初めて活躍定義を満たした選手は川瀬選手と福田選手だけです。
先日、2024年度に25歳を迎える増田珠選手が自由契約となりました。
このように選手は23,24歳までに一軍で立場を確立しておかなければなりません。
逆にある程度若いうちに一軍で活躍しておけば、選手寿命が長くなるとも言えます。
来年23,24歳を迎えるホークスの支配下選手がこちら。
澤柳亮太郎投手,生海選手,木村光投手,渡邉陸選手,野村大樹選手,吉田賢吾選手,松本晴投手,水谷瞬選手,廣瀨隆太選手,岩井俊介投手,村田賢一投手
黄色が来年24歳、赤が来年23歳の選手です。
若いですがラストチャンスのつもりでレギュラー獲得を目指してほしいです。
ドラフト順位別に分けてみた
ホークスで活躍定義を満たした37名をドラフト順位別に分けてみました。
1巡目よりも2巡目の選手が活躍している印象でしたがそんなこともなく、意外と下位指名選手が多くて驚きました。
2005~2006年は希望枠の関係により、2巡目指名が無かったというのが多少影響しています。
3巡目の選手に関しては、最も多くの指名がありながら合計たったの4名、活躍確率は19.0%。
廣瀨隆太選手がこの確率を裏切る活躍に期待したいところです。
後から思いましたが、確かに6巡目の選手は活躍している印象です。
吉田賢吾選手と大山凌投手も正捕手,エースとして活躍しそうな香りがします。
毎年縁起を担いで、どんなに良いドラフトができても6巡目まで取るというのも悪くない選択かもしれません。
支配下入団日本人選手の活躍確率
前回調査した活躍確率がこちらの4種類の選手。
- 育成~支配下の日本人選手
- 支配下の外国人選手(NPB11球団から)
- 支配下の外国人選手(自前)
- 育成~支配下の外国人選手
詳しくはこちらから。
そして今回調査したのがドラフト入団した支配下選手。
活躍確率はどちらが高かったでしょうか?
結果がこちら。
ドラフト入団した支配下選手の活躍確率は36.3%で全体の4番目でした。
支配下ドラフトで獲得した選手よりも外国人の方が活躍するから、仮にベンチ入り外国人枠4しかなくてもその為に支配下枠を9も使う。
これが現状です。
ただ、自前で獲得する外国人選手は活躍の確率が低いのにたくさん獲得しているので、そこは合理的ではありません。
育成選手の活躍確率が高いのに、2023年シーズンは育成選手の為の支配下枠を十分に確保しなかったところも合理的とは言えません。
活躍確率の理想はこうです。
- 支配下でドラフト入団した選手
- 育成~支配下の日本人選手
- 外国人選手
高い評価をされた日本人選手が期待通り活躍する。
育成選手も負けじと活躍する。
外国人選手が入り込めないチーム状況。
この理想を実現するためには、第一に日本人スカウトの質の向上が欠かせません。
理想を実現しない限り、いつまでたってもFA選手頼み,外国人選手頼みは続きます。
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