2025/10/27、福岡ソフトバンクホークスの板東湧梧投手、濵口遥大投手、川口冬弥投手、牧原巧汰選手が来季の構想から外れていることが明らかになりました。牧原巧汰選手は育成再契約の打診があるそうです。
今回はこの構想外報道について私が率直に思うことを述べていきます。
板東湧梧
板東投手の構想外は個人的にはプラスに捉えています。なぜなら来季ホークスに残留しても一軍で投げれないからです。2024年、2025年と2年続けて一軍登板が叶いませんでしたが、それは二軍成績が極端に悪いからではありません。
「球速」
球のスピードがホークス球団の求める水準まで戻ってこなかったのが大きな大きな原因です。板東投手は元々150キロを超えるストレートと落差の大きなカーブやフォーク、その他さまざまな球種を使う器用な投手でした。ただ、ここ2年はストレートの球威が落ち、出ても140キロ台中盤しか出なくなりました(常時140キロ前後)。それでも残された武器を器用に使い、二軍投手陣を引っ張りました。
スピードが出なくて一軍登板機会を与えられなかったのは、現阪神の大竹耕太郎投手もそうです。二軍で圧倒的な成績を残し、いつでも一軍に上がれる状態だったものの、全く一軍の戦力として見てもらえませんでした。彼は今やセリーグを代表する技巧派左腕です。
評価を得られない球団に長くいるよりも、評価を貰える球団に移籍した方が板東投手の今後の野球人生にとってはプラスに働きます。そういう意味で今回の構想外は良かったなと思います。
濵口遥大
濵口投手は怪我と病気が重なる不運なシーズンで、移籍1年目ではあるものの構想外になってしまいました。プロ野球選手は30歳を過ぎると1年1年が勝負。余程その球団に貢献していない限り、簡単に首を切られます。
昨年2024年の日本シリーズでは素晴らしい投球を披露しましたが、今季に関しては良いところを探す方が難しかったです。球の走りが悪く、決め球のチェンジアップを簡単に見極められる場面が目立ちました。三森選手を放出してまで獲得した選手、NPB一軍通算135登板の実績、希少な左投手。これらを踏まえると球団としても苦渋の決断ではあったと思いますが、かなり思い切りましたね。
濵口投手はこれまでの実績を考えると、ここで終わるような投手ではないでしょう。どこかのチームへ移籍し、再起を期待したいところです。
川口冬弥
川口投手の構想外は個人的には「驚き」です。もう1年だけでもチャンスをあげてほしかったです。
春季キャンプから強烈なアピール。シーズンが始まってからもまずは二軍で圧倒的な成績。プロ1年目から文句無しで支配下登録を勝ち取りました。150キロ前後のストレートと130キロ台中盤落差の大きなフォークを主体に二軍では敵無しでした。スライダーで簡単にカウントが取れるのも良かったです。
ただ、夏場にかけて出力が低下し、150キロというスピードが出なくなりました。出ても140キロ台後半、常時140キロ台中盤です。春先からフルスロットルでアピールを続けた影響で、疲れが出てきました。
それでも、トータルの二軍成績は立派です(32登板、防御率0.76、被打率.150、WHIP0.82)。一軍では北九州で幻の本塁打がありましたが、それ以外の試合ではしっかり結果を残し5登板で防御率0.00です。構想外はもったいなさすぎます。
おそらく育成再契約の打診はするでしょうけど、他球団が黙っていませんよ。
牧原巧汰
二軍で持ち味の打撃で結果を残せなかった牧原選手の構想外は妥当です。
ただ、それで腐らなかったのが牧原選手。夏場以降は守備力に磨きをかけ、パスボールの数が極端に減りました。昨年と比べると雲泥の差です。スローイングの精度も徐々にではあるもの安定してきています。
その結果、育成再契約を勝ち取ったという見方を私はしています。昨年のままの守備力では、育成再契約も不可能です。
牧原選手はもう1年だけチャンスを貰えました。来季は打撃&守備共に大きくレベルアップして飛躍のシーズンに期待です。2025年度は海野隆司選手が首脳陣の信頼を得たシーズンでしたが、まだ完全に正捕手を勝ち取ったわけではありません。牧原選手を含めた全ての捕手にチャンスがあります。



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