※2025年7月28日時点の情報に基づいて作成しています。
はじめに
福岡ソフトバンクホークスは、7月末の時点で53勝34敗4分(貯金19)。首位の日本ハムとは1ゲーム差の2位につけています。パ・リーグの首位争いは熾烈を極めており、8月はその行方を大きく左右する重要な1か月となります。
本記事では、7月の登板状況や各投手の特徴を踏まえながら、8月の先発ローテーションを独自に考察していきます。
まず8月の一軍試合日程がこちら。

1週目と3週目以外は1週間に5試合しかなく、比較的ゆとりのあるローテーションが組めます。また勝ちパターンも惜しみなくつぎ込めます。
コンデションには最大限注意しながらも、ここから優勝に向けて勝利最優先で試合を積み重ねていきたいところです。
現状のローテーションの軸(7月末時点)
2025年度のホークスは彼ら無しでは語れません。ここからの大事な2ヶ月も彼らを中心に先発ローテーションは回っていきます。
リバン・モイネロ
- 今季成績:16試合 8勝2敗 防御率1.27 WHIP0.88
- 特徴:チームの絶対的エース。オリックス戦にはやや不安要素。
→ オールスター後の流れから、基本的には火曜のカード頭で投げることになるでしょう。
有原航平
- 今季成績:16試合 8勝5敗 防御率2.92 WHIP1.19
- 特徴:6月以降本来の力を取り戻す。本拠地PayPayドームでの登板を除くとQS率100%。
→ オールスター明け最初の登板からの流れで土曜のローテーションが予想されます。
大関友久
- 今季成績:16試合 8勝3敗 防御率1.63 WHIP0.89
- 特徴:モイネロ投手と肩を並べる抜群の投球内容。苦手にしているのは楽天モバイルパークぐらい。
→ 有原投手と同様、オールスター明け最初の登板からの流れで日曜のローテーションが予想されます。
ローテーション候補
先発ローテーション3名の軸(モイネロ、有原、大関)に関しては何の心配もありません。

8月にチームが波に乗っていくには、表の中で色がついている水曜、木曜、金曜の先発が重要になってきます。今回の先発ローテーション考察の肝はここにあります。
上沢直之
- 今季成績:14試合 6勝6敗 防御率3.39 WHIP1.12
- 特徴:ドーム球場での安定感が光る。反対に屋外球場では風の影響もあり不安定。
→ 確実にドームでの登板に照準を合わせたいです。
松本晴
- 今季成績:20試合 3勝3敗 防御率2.43 WHIP1.28
- 特徴:西武、日本ハムとは好相性。反対にロッテ、オリックス、楽天に対しては被打率3割越えと相性悪い。
→ 将来的には相性関係なく投げてもらわないといけませんが、今季に限っては西武と日本ハムにピンポイントでぶつけたいです。
東浜巨
- 今季成績:6試合 3勝2敗 防御率2.70 WHIP0.97
- 特徴:球威は本来のものではないものの、それをベテランの投球術でカバー。
→ 常に先発ローテーションで回るというよりも、連戦時や繋ぎの先発として待機してもらうイメージです。
大津亮介
- 今季成績:4試合 1勝1敗 防御率3.32 WHIP1.47
- 特徴:二軍調整時にフォークを改良。後半戦に勝負をかける。
→ 近い将来、エースとして投げてもらわないといけない存在。相性関係なく結果が求められます。
前田悠伍
- 今季成績:1試合 1勝0敗 防御率0.00 WHIP0.83
- 特徴:高卒2年目にして紛れもない実力で先発争いに加わった超有望株。
→ 本当はフル回転で投げさせたいところですが、チームとしては登板間隔を空けながら大事に大事に起用していくでしょう。
前田純
- 今季成績:10試合 2勝2敗 防御率3.12 WHIP1.24
- 特徴:ハマると手が付けられないが、打たれだしたら止まらない。
→ 前半戦はローテーションの一角として投げ続けていたものの、現在は二軍先発投手の1人という位置づけ。とにかく結果を残し続けるしかありません。
8月の想定ローテーション
前章を踏まえた、8月の先発ローテーション予想がこちら。

日程 | 対戦カード | 球場 | 想定先発 |
---|---|---|---|
8/1〜3 | vs 楽天 | みずほPayPay | 上沢 / 有原 / 大関 |
8/5〜7 | vs ロッテ | ZOZOマリン | モイネロ / 前田悠 / 大津 |
8/9〜11 | vs 日本ハム | みずほPayPay | 有原 / 大関 / モイネロ |
8/13〜14 | vs 西武 | ベルーナドーム | 松本晴 / 大津 |
8/15〜17 | vs ロッテ | みずほPayPay | 上沢 / 有原 / 大関 |
8/19〜20 | vs 西武 | みずほPayPay | モイネロ / 松本晴 |
8/22〜24 | vs 日本ハム | エスコンF | 上沢 / 有原 / 大関 |
8/26〜27 | vs 楽天 | 弘前&秋田 | モイネロ / 前田悠 |
8/29〜31 | vs ロッテ | ZOZOマリン | 大津 / 有原 / 大関 |
8月の注目ポイント
◆ モイネロ投手の中5日登板はあるか
今月最大の注目はモイネロ投手の中5日登板があるのかです。私はあると思っています。
8/5ロッテ戦の登板を終えると次の選択肢は中5日で8/11日本ハム戦か中7日で8/13西武戦のどちらか。
この時にもしホークスが10ゲーム差ぐらいつけて首位に立っていたなら中7日でも良かったでしょう。ただ、今のホークスにそこまでの余裕はありません。余裕が無いというか、現在2位のチームです。首位チームとの試合は特に落とせません。
9月も同様に中5日登板の可能性がありますが、この時は余裕をもって首位に立っておきたいところです。
◆ 前田悠伍投手の運用
二軍で猛烈なアピールを続けて一軍の先発争いに加わった前田悠伍投手。彼の運用についてはまだ未知数な部分があります。
倉野投手コーチが今後どのような起用を繰り広げるのか。注視していきましょう。
新人王の資格を取らせない程度に投げさせるのかもと想像したりします。(30イニング以内)
現在前田投手は一軍で既に9イニング投げているので、あと3試合(6イニング計算で27イニング)までは投げても来年に資格を持ちこせます。そんなことを考えすぎて優勝できなかったら最悪ですけどね。
◆ 鬼門の楽天戦をどう乗り切るか
今季ホークスがパリーグで唯一苦手としているチームが東北楽天ゴールデンイーグルス。5勝9敗と大きく負け越しています。
その理由は何といっても得点力不足。5点以上取った試合がたったの1試合しかありません。やはり鍵は山川穂高選手でしょうね。彼の一発で勝利を引き寄せる試合がいくつ作れるかに注目です。
ホークス投手陣としては、味方が点を取れない前提で、少なくとも2点以内にイーグルス打線を抑える必要があります。
まずは8月頭の3連戦で勝ち越して勢いを付けたいですね。
おわりに
8月はペナントレースの流れを左右する非常に重要な時期です。ホークスにとっては、モイネロ投手・大関投手・有原投手といった主力投手の安定感を活かしながら、谷間を誰で埋めるかが優勝のカギを握ります。
先発陣が崩れなければ、逆転優勝の可能性は十分にあります。8月のホークスの戦いに、ぜひご注目ください。
コメント