2024年ドラフトで福岡ソフトバンクホークスから育成四巡目指名を受けた松戸市立松戸高等学校の広瀬結煌選手。
守備力の高さに定評がある遊撃手です。
そんな広瀬選手のプロ1年目に期待することが今回のテーマです。
高校から注目選手へ
プロ野球選手になるような選手は、野球を始めてすぐに光り輝く才能を発揮することが多いです。
打順はクリーンナップ、もしくはエース。
ただ広瀬選手は違います。
小学生、中学生時代は目立つ存在ではありませんでした。
松戸市立松戸高等学校に入って、1年生の秋から遊撃手のレギュラーを勝ち取り、そこから徐々に存在感を発揮しプロ注目選手まで上り詰めました。
彼のドラフト指名は全ての野球人に希望を与えます。
「小学生中学生の頃に目立った存在でなくてもプロを諦めなくていいんだ。」
「コツコツ練習を続けていれば野球の神様が微笑んでくれるかもしれない。」
そう思えます。
守備が注目されて始まったプロ生活。
これから広瀬選手がどのように成長して、どこまでの選手になるのか、非常に楽しみです。
2010~2023年の高卒育成ドラ4内野手
広瀬選手は高卒育成ドラ4内野手。
ということで、同じく2010~2023年に育成ドラフト4位で指名された高卒内野手をまとめてみました。
2023 田上優弥
2023年ドラフトで巨人から育成4位指名を受けた田上優弥選手。
日本大学藤沢高校時代は高校通算11本塁打のパンチ力に注目が集まりました。
プロ1年目の2024年度は三軍戦119打席に立ち、打率.181,本塁打2,打点13を記録。
本塁打を放ったものの、確実性に苦しみました。
2023 中澤恒貴
2023年ドラフトでソフトバンクから育成4位指名を受けた中澤恒貴選手。
八戸学院光星高校時代は広角に長打を打ち分ける高校通算24本塁打の強打者として注目を集めました。
プロ1年目の2024年度は非公式試合103打席に立ち、打率.245,本塁打0,打点4を記録。
逆方向への打球は素晴らしいものの、まだ高校野球とのスピードの違いに慣れていない印象です。
2022 中田歩夢
2022年ドラフトで巨人から育成4位指名を受けた中田歩夢選手。
東奥義塾高校時代は最速148キロの本格派右腕、そして高校通算23本塁打の強打者として注目を集めました。
プロ1年目は二軍戦に5試合出場し、少ない打席数でプロ初安打。
プロ2年目の2024年度には3月始めに支配下契約を勝ち取るも、その年のオフに自由契約になり育成選手として再契約。
高卒2年目で一瞬でも支配下契約を掴んだことは、今後の自信に繋がります。
2022 黒川凱星
2022年ドラフトでロッテから育成4位指名を受けた黒川凱星選手。
学法石川高校時代は堅守を武器に注目を集めました。
プロ1年目(2023年度)は二軍戦で25打席に立つも安打を記録することが出来ず。
プロ2年目(2024年度)も二軍戦23打席で打率.136,OPS.364。
池田来翔内野手に次ぐマリーンズジュニア出身選手として将来性には期待を集めたものの、育成選手の契約期間3年を待たず2年目オフに戦力外通告。
2025年度からは独立リーグの神奈川フューチャードリームスで野球を続けます。
2019 勝連大稀
2019年ドラフトでソフトバンクから育成4位指名を受けた勝連大稀選手。
興南高校時代は「守備のセンス」に注目が集まりました。
プロ入り後は守備の巧さで二軍出場が続きましたが、その反面とにかく「打撃」に苦しみました。
ただプロ5年目(2024年度)は二軍戦こそ101打席で打率.241だったものの、非公式試合では191打席で打率.340というハイアベレージを残しました。
この成長した打撃を二軍でアピールできれば、目標の支配下契約は大きく近づきます。
2019 澤野聖悠
2019年ドラフトで楽天から育成4位指名を受けた澤野聖悠選手。
誉高校時代は高校通算26本塁打の強打の遊撃手として注目を集めました。
プロ入り後は1年目(2020年度)に二軍戦で9打数4安打と結果を残したもののその後は打撃に苦しみました。
プロ5年目(2024年度)は二軍戦189打席に立ち、打率.202,OPS.522。
これによって楽天から戦力外通告を言い渡されましたが、2025年度はヤクルトでプレーすることが決まりました。
2018 黒田響生
2018年ドラフトで巨人から育成4位指名を受けた黒田響生選手。
敦賀気比高校時代は遠投120mの肩を活かした遊撃守備で注目を集めました。
プロ入り後は打撃で結果を残せず2022年オフに戦力外通告。
現在はジャイアンツアカデミーのコーチとしてご活躍されています。
2016 森山孔介
2016年ドラフトでソフトバンクから育成4位指名を受けた森山孔介選手。
藤沢翔陵高校時代は187cm86kgで高校通算27本塁打の大型遊撃手として注目を集めました。
プロ入り後は二軍出場すら叶わず、たったの2年で戦力外通告され現役を引退。
現在はソフトバンクの本社で勤務されています。
広瀬選手に期待すること
2010~2023年の高卒育成ドラ4内野手を見ると、一軍でバリバリ活躍している選手がいないことが分かります。
そもそも支配下契約も厳しいです。
覚悟を決めて、大きく成長することが求められます。
以上を踏まえて、広瀬選手のプロ1年目に期待することは「怪我無くプロ野球選手の体に仕上げる」です。
高校で体が少しは大きくなったとはいえ、まだプロ野球選手の中では細身の部類。
右打ちや小技もいいですが、やはり首脳陣が目に付くのは「長打力」。
強い打球を打つために、まずは体を仕上げる必要があります。
持ち味の守備を磨いた中で、強い打球を打てるようになれば、支配下契約に一歩近づきます。
将来的には川瀬晃選手のようにハイレベルで内野を守れて、しぶとい打撃ができる選手に成長してもらいたいです。
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