2024/10/9、福岡ソフトバンクホークス三軍対NCダイノスの交流試合が行われました。
結果は8-3でホークスが勝ちました。
今回はこの試合で登板したホークス投手に注目していきます。
野手については10月の三軍打撃成績を載せています。
アピールできた若手選手はいたでしょうか。
投手
大関友久
大関友久投手は1.1回2失点の投球でした。
全19球の内、ストライク12ボール7。
印象としては「復帰登板」です。
まずは無事に投げれたこと。
これが何よりも大きいです。
あとは出力・制球力含めて状態を上げていくだけです。
大関投手は四球の少ない投手ですが、意外とカウント球は甘くなる傾向があります。
その甘い球に対して積極的にスイングをかけられて良い当たりを打たれる場面が何度かありました。
NCダイノスの選手のデータが入っていればまた違った結果になっていただろうなと思います。
2回には1ボール2ストライクからの内角低めのカーブに足を出されて死球になる場面もありました。
体は避けているのに、足だけ出している。
こういったプレーはなかなか日本人選手には見られません。
たまーにいますが。
藤田淳平
藤田淳平投手は1.2回無失点の投球でした。
全24球の内、ストライク18ボール6。
印象としては「真っすぐの強さが出てきた」です。
藤田投手は制球力・変化球に関しては自信を持っている投手。
あとは球威さえつけば、先発として十分戦力になれます。
今回は、そのストレートで空振りやファールが取れ、投手有利の勝負ができました。
2回はそのストレートとスライダーの配球でしたが、回跨ぎした3回はそこに大きなカーブも配球に織り交ぜ、投球の幅を見せつけました。
来季が勝負の年になるのは間違いないので、ここからアピールを続けていきたいところです。
ヘルナンデス
ヘルナンデス投手は1回無失点の投球でした。
全17球の内、ストライク13ボール4。
印象としては「調整」です。
調整登板に臨んだヘルナンデス投手。
投球内容は関係ないとは言え、正直もう少し圧倒的な投球を期待していました。
空振りを奪った球は2球ありましたが、どちらも変化球。
ストレートの空振りは1球もなく、低めのストレートを捉えられてセンターオーバーの二塁打を打たれる場面もありました。
出力自体は問題無いので、あとは制球力と球質を上げていきたいところです。
ほとんど投球コースは真ん中だったので、いろいろと意図を持っての投球だったとは思います。
オスナ
オスナ投手は1回無失点の投球でした。
全10球の内、ストライク8ボール2。
印象としては「素晴らしい」です。
今季はストレートの質が悪いオスナ投手ですが、今回はそのストレートで空振りを2回も奪うなど良い登板となりました。
チェンジアップで逃げることなく10球全てストレート系で勝負していたので、これぞ守護神の配球だと思いました。
今オフにはライデルマルティネス投手の獲得も噂されているだけに、ここで存在感を示しておかなければ来季以降の起用はどうなるか分かりません。
ポストシーズンでオスナ投手が居てくれてよかったと言えるような活躍を期待しています。
田上奏大
田上奏大投手は1回無失点の投球でした。
全5球の内、ストライク3ボール2。
印象としては「久しぶり」です。
今季初登板となった田上投手。
今季の戦線離脱の原因は背部痛ということで怪我だと思われていたものの、実際は成人で発症率は100万人に1人とも言われるランゲルハンス細胞組織球症という難病でした。
よくそこから短期間で投球ができる状態まで戻すことができたなと思います。
今回の最速が147キロ。
復帰登板でこれだけ投げれたら十分です。
ストレートの強さにさらに磨きをかけ一軍に定着し、同じ病気で苦しむ人々に希望を与える存在になってほしいです。
水口創太
水口創太投手は1回無失点の投球でした。
全5球の内、ストライク4ボール1。
印象としては「省エネ」です。
NCダイノスの選手が積極的にバットを振ってきていたので、5球という非常に少ない球数で投球を終えました。
死球で少し嫌な感じはしたものの、次の打者をしっかり二ゴロで打ち取れて、セカンドの藤野恵音選手もそのボテボテのゴロを一塁でアウトにするのではなく二塁でアウトにできたのも大きかったです。
球数が少ないのは良いことですが、個人的にはバットにボールが当たらない場面も見てみたかったです。
前に飛んだら何が起こるか分からないので。
ロドリゲス
ロドリゲス投手は1回1失点の投球でした。
全21球の内、ストライク11ボール10。
印象としては「久しぶり」です。
田上投手と同様、復帰登板となったルイス・ロドリゲス投手。
最速153キロという出力の高いストレートを披露しましたが、なかなか思ったような投球内容にはなりませんでした。
ストレートで追い込むまでは良いものの、そこから粘られて四球になるパターンが多かったです。
ツーシーム系の球もあったものの、ほぼほぼストレートを投げるのでその球に合わされてヒットを打たれる場面がありました。
ホークスの外国人投手の層は非常に厚いので、支配下を勝ち取るのは難しいです。
間違いなく12球団No.1です。
さらに今オフは中日守護神のライデルマルティネス投手を獲得するという噂。
ロドリゲス投手の将来を考えると、彼が輝ける場所は別の所にある気がしてます。
もちろんホークスで活躍してくれるのがベストではありますが。
風間球打
風間球打投手は1回無失点の投球でした。
全20球の内、ストライク13ボール7。
印象としては「粘った」です。
先頭打者に対して4球連続ストレートを投じるものの、全て明らかなボール球で四球。
苦しい投球が予想されました。
ただその後は粘り、無失点で抑えることができました。
正直、相手打線に助けてもらった部分もあります。
投げた瞬間ボールになる低めのストレートを2球は振ってもらっていました。
今後パワーピッチャーとして中継ぎで活躍していきたいのであれば、これからさらに出力を上げていく必要があります。
制球力が上がってくれば先発も見てみたいですが、現時点で先発をやれそうな雰囲気は全くしません。
野手
ホークス選手の10月三軍打撃成績がこちら。(2024/10/9時点)
<スタメン>

<スタメン外>

この試合で存在感を放ったのは、イヒネイツア選手、吉田賢吾選手、井上朋也選手、重松凱人選手、藤野恵音選手の5名。
イヒネ選手は2打数1安打3四球3盗塁3打点(本塁打1)
打って走って大活躍の一日でした。
追い込まれても落ち着いてボール球を見逃せているのが素晴らしいです。
NCダイノス戦の2試合の打撃成績は打率.667,出塁率.778,長打率1.500,OPS2.278。
とんでもない数字になってます。
何か打撃で掴んだものがあったとしか思えません。
吉田選手は3打数1安打2打点(本塁打1)
インコースの球にうまく反応して、レフトスタンドまで運びました。
吉田選手には率も長打もどちらも期待されています。
入団時に掲げた「一軍で3割30本100打点」を達成したら、当然山川選手からファーストのポジションを奪えます。
井上選手は5打数3安打1盗塁1打点(単打3)
長打というよりも、シャープなスイングで複数安打を放つ打撃を見せました。
入団時はもっと長打力も魅せていましたが、今は自分の生きる道を見つける為に確実性を求めているのでしょう。
ただこの打撃をしていても栗原選手からサードのポジションは奪えません。
長打と率を両立させる必要があります。
セカンドやショートを守れるようになれば、この打撃でも可能性は広がるのかなという気はしてます。
重松選手は4打数2安打1打点。
1打席目はレフト前の打球を二塁打にする好走塁を見せました。
ホークスは外野手の層が非常に厚く、ただ打つだけ、ただ守るだけでは話になりません。
最終的に見据えるのは、柳田選手、近藤選手、周東選手からレギュラーを奪うこと。
その前に正木選手、柳町選手、川村選手もいます。
名前を挙げたらキリがないぐらいに選手が揃っているので、重松選手は走攻守でハイレベルなアピールをし続ける必要があります。
藤野選手は3打数2安打1四球。
シャープな打撃でアピールしました。
藤野選手の課題は「守備」です。
ここが改善されれば十分に一軍二軍で勝負出来ます。
今回は7回に素晴らしい身のこなしでボテボテの二ゴロを二塁でアウトにするプレーがありましたが、こういったプレーをどんどん増やしていきたいところです。
また、ファインプレーはもちろん、普通のプレーを普通にできることも求められます。
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