2024/10/4、福岡ソフトバンクホークスvs千葉ロッテマリーンズの一軍公式戦が行われました。
結果は1-0でホークスが勝ちました。
今回はこの試合の全体的な感想をホークス目線で振り返ります。
ホークス投手&野手も個別に取り上げます。
野手に関しては10月の一軍打撃成績も載せてます。
全体的な感想
先発大津亮介投手を始めとする投手陣がマリーンズ打線を9回まで無失点投球。
得点は6回の栗原陵矢選手の本塁打による1点だけでしたが勝利を掴み取りました。
これでホークスのシーズン成績は91勝49敗3分。
就任1年目の小久保裕紀監督は新人監督最多勝利記録を更新しました。
ここまでの勝ち星を稼げた理由を考察したものをあらゆる媒体で見かけますがどれも正しいです。
全ての要素が絡み合ってこの結果に繋がってます。
私がその中で一番大事に思っていることは、準備にかけた時間です。
二軍には二軍、三軍には三軍、四軍には四軍を見る人がいる。
一軍は一軍だけ見ていればいい。
小久保一軍監督を始め首脳陣全体がそんな組織だったならば、まず優勝は勝ち取れていないでしょう。
一軍が休みの日には筑後まで足を運び、二軍選手とコミュニケーションを取る。
三軍四軍戦も映像で確認し、一軍の戦力強化になりそうな選手を見定める。
こういった地道な積み重ねが好結果に繋がったと思います。
私自身も日々一軍から四軍まで試合を見ていますが、これってかなりの重労働です。
1試合はだいたい3時間、1日に3試合ある場合は9時間。
一軍首脳陣は一軍戦の後の隙間時間を使って確認するので、飛ばしながらでもかなり時間はかかります。
ただそれをやらなかったら、せっかく戦力になったはずの選手を見落とすことにも繋がり、一軍から四軍まである強みを最大限に生かせません。
だから勝負に勝つためにやりました。
今季印象的だったのが松本晴投手の昇格時期。
6/29四軍戦から戦線復帰し、徐々に球数を増やしながら調整。
8/9二軍戦で7回91球無失点投球をした次の登板が8/18一軍戦。
この登板の流れが非常に美しかったです。
こんなことは一軍から四軍の連携がしっかり取れていないとできません。
一軍の首脳陣が二軍三軍四軍を見ているように、二軍三軍四軍の首脳陣も全体の把握ができているということです。
山川穂高選手の獲得、栗原陵矢選手の復活、モイネロ投手&大津亮介投手の先発転向、杉山一樹投手の覚醒。
このように選手個々人の活躍はもちろん素晴らしいです。
ただ選手が最大限の能力を発揮できる環境を整えた首脳陣にも大あっぱれを送りたいです。(サンデーモーニング風に)
ホークスの今シーズンはまだ終わっていません。
最後まで最高の準備をして日本一の頂まで上り詰めて欲しい所です。
投手
大津亮介
大津亮介投手は6回無失点の投球でした。
全70球の内、ストライク48ボール22。
印象としては「真っすぐが強い」です。
前回登板では持ち味のチェンジアップが効かなかった大津投手。
ただ今回はチェンジアップを始め、全ての球種が効果的でした。
その理由は真っすぐで押せていたからです。
甘く入ってもファールが取れるので、恐れることなく全ての球種をストライクゾーンに集めることができました。
4回は藤岡選手に四球を与え、角中選手にヒットで繋がれて、ピンチを作られましたが、結局ピンチはその一回だけ。
十分にアピールとなりました。
今回のような投球をしてくれたら、CS,日本シリーズでも先発を託せます。
津森宥紀
津森宥紀投手は1回無失点の投球でした。
全19球の内、ストライク13ボール6。
印象としては「微妙」です。
角中選手とソト選手には自慢のストレートで押せていましたが、藤原選手と石川選手には連続ヒット。
逃げて四球を出さなかったことは良かったですが、手放しで喜べるような投球では無かったです。
最後の寺地選手に対しての投球はストレート2球で追い込んでから、最後はボール球のスライダーを振らせて三振が取れたので、このような投球を常にできたらいいなと思います。
今のブルペン陣は松本裕樹投手や藤井皓哉投手といった実績のある勝ちパターン投手がおらず、又吉克樹投手やオスナ投手の状態がイマイチなので、津森投手にかかる期待は当然大きいです。
ヘルナンデス投手、尾形崇斗投手、杉山一樹投手を軸に勝ちパターンを形成するとして、そこに津森投手も加わってくれたら非常に心強いですがどうなるでしょうか。
長谷川威展
長谷川威展投手は0.1回無失点の投球でした。
全4球の内、ストライク2ボール2。
印象としては「ワンポイントの練習」です。
今回は打者1人と対戦した長谷川投手。
茶谷選手に対し低めのスライダーを4球投じ、右飛で打ち取りました。
CS,日本シリーズでは今回よりも厳しい場面でのワンポイント登板が必ずあります。
そこで結果を残して日本一に貢献してもらいたいです。
長谷川投手は登板頻度が高い時も低い時も安定して結果が残せる素晴らしい投手。
32登板という登板数以上に貢献度は高いと思います。
杉山一樹
杉山一樹投手は0.2回無失点の投球でした。
全9球の内、ストライク6ボール3。
印象としては「50試合登板達成」です。
杉山投手の今季の凄さを表す素晴らしいデータがあります。
今季30試合以上登板した中継ぎ投手の被打率ランキングです。(2024/10/4時点)
- 楽天 鈴木翔天 被打率.138
- 巨人 ケラー 被打率.147
- 西武 佐藤隼輔 被打率.148
- 広島 ハーン 被打率.150
- ソフトバンク 杉山一樹 被打率.166
12球団の名だたる中継ぎ投手の中で、杉山投手が5番目に位置してます。
また、50試合以上に絞ると2位(1位はケラー投手)。
昨季オフには戦力外もあり得た投手とは思えない成長ぶりです。
結果を残せば残すほどに自信もついてきて、役割も勝ちパターンに昇格し、試合の中で成長する姿が見て取れました。
今季を踏まえて来季のステップアップが非常に楽しみです。
来季は守護神の座を狙ってほしいです。
ただ、まずはポストシーズンで日本一に貢献してもらいましょう。
ヘルナンデス
ヘルナンデス投手は1回無失点の投球でした。
全10球の内、ストライク6ボール4。
印象としては「調整」です。
優勝を決めた9/23バファローズ戦以来の登板となったヘルナンデス投手。
持ち味のストレートで空振りを奪う場面はありませんでしたが、無失点で抑えることができました。
大下選手に2ボール1ストライクから高めのストレートを捉えられるなど、真っすぐの質は完璧とは言えません。
CS開幕までに調整してくれたらと思います。
野手
ホークス選手の10月一軍打撃成績がこちら。(2024/10/4時点)
<スタメン>
<スタメン外>
栗原陵矢選手が2021年以来の本塁打20号到達。
今季は完全復活のシーズンと言っても良いのではないでしょうか。
彼が攻守に躍動してくれたのが、チームの結果に表れてます。
山川選手も柳田選手も近藤選手も30代。
これからは彼がホークスを引っ張っていかなければなりません。
打撃タイトルの獲得は来季に期待します。
ゴールデングラブ賞とベストナインは間違いないです。
その栗原選手が8回に友杉選手の三遊間の打球に追いついたものの、そこからの送球が逸れ内野安打になるかと思いきや、ファースト正木智也選手が伸びてアウトにしたプレーは素晴らしかったです。
正木選手にとっても今季は自信になる一年になったのではないでしょうか。
9回は途中出場のセカンド牧原大成選手が小川選手のボテボテゴロをグラブトスでアウトに。
またその直後にはセンター前に運ばれたかと思ったライナーに果敢に飛び込むアグレッシブなプレー。
グラブをかすめただけに悔しさを露わにしていました。
このワンプレーに懸ける気持ちが美しいです。
こういう選手をファンは応援したくなります。
第2子がご誕生されたということで心よりお祝い申し上げます。
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