2024/9/30、福岡ソフトバンクホークス三軍対BCリーグ所属球団選抜チームの交流試合が行われました。
結果は7-6でホークスが勝ちました。
今回はこの試合で登板したホークス投手に注目していきます。
野手については9月の三軍打撃成績を載せています。
アピールできた若手選手はいたでしょうか。
投手
サルディ
サルディ投手は2回無失点の投球でした。
全29球の内、ストライク19ボール10。
印象としては「テンポ○」です。
キャッチャーからボールを受け取ったらすぐに投球動作に入っているように見えるぐらい、テンポの良い投球を披露しました。
カーブ、チェンジアップ、スライダーと球種も多彩で打者は的を絞り切れていませんでした。
2回には四球で出塁を許しましたが、制球が荒れているという印象は抱きませんでした。
良い所に決まりすぎてボールと判定された球ばかりでした。
サルディ投手が日本人なら、今頃前田悠伍投手のように一軍で登板していたでしょう。
外国人枠という縛りがサルディ投手を三軍に留まらせています。
長水啓眞
長水啓眞投手は3回4失点の投球でした。
全62球の内、ストライク34ボール28。
印象としては「球威が落ちてから失点」です。
3回はまず先頭の内藤選手に2ボール1ストライクからインコースのストレートをうまく引っ張られてライト前ヒット。
次の陽選手は1ボール2ストライクと追い込むものの4球目のストレートが抜けて死球。
いきなりピンチを招きました。
ただその後は球の力で押し込み無失点。
ピンチを切り抜けました。
4回は何事もなく素晴らしい投球で三者凡退。
ただ球威が落ち、甘い所に集まるようになった5回は4失点となりました。
ストレートのスピードが140キロ台だったのが130キロ台になったので、持ち前の球威で押せなくなり苦しみました。
本来なら回の途中で降板するところですが、成長を促すために首脳陣は続投を選択。
将来的に先発も視野に入れているのでしょうか。
フェリックス
フェリックス投手は2回2失点(自責点1)の投球でした。
全44球の内、ストライク23ボール21。
印象としては「久しぶりの旧フェリックス」です。
ここ最近はボール先行で球数多めの投球が減っていたフェリックス投手。
ただ今回はいきなり死球を与えるなど、昔のフェリックス投手が戻ってきてしまいました。
なかなかストライクが入らず、たまにストライクゾーンに投げた自慢のストレートもヒットにされ、アピールのマウンドとはなりませんでした。
フェリックス投手の状態が悪かったのはもちろんですが、守備も課題があります。
盛島捕手はフェリックス投手の球を捕るのに必死で、フレーミングができていませんでした。
見た感じ明らかにボール球なのに審判がストライクとコールする場面が2回はありました。
ボール球をストライクに見せるのは投手にとってありがたいことですが、ストライクが明らかなボール球に見えるのは何とか改善させたいところです。
あの2球は単純にボール球だったかもしれませんが。
また、勝連選手は7回の先頭打者國弘愛斗選手の普通の遊ゴロを握り直して内野安打にしてしまいました。
俊足の國弘選手なので、1回の握り直しが命取りです。
勝連選手が完璧に捌けないとアウトにならない足を持っているということで、國弘選手にとってはドラフトに向けて良いアピールになりました。
佐藤琢磨
佐藤琢磨投手は2回無失点の投球でした。
全36球の内、ストライク23ボール13。
印象としては「8回と9回で別人」です。
8回は味方に助けてもらいながらの無失点、9回は自分の力で無失点です。
8回はまずボテボテのゴロを勝連大稀選手がうまく捌いてくれたところからスタート。
勝連選手は先ほどのミスを取り返しました。
四球、盗塁、ヒットで2死一三塁のピンチ。
ここで盛島稜大選手がナイスブロッキング。
盛島選手も良いプレーをしました。
盗塁は3回全て決められたものの、ただじゃ終わりません。
9回の佐藤投手は3者連続三振。
ストレートでカウントを取り、スライダーで決める。
この王道パターンで完璧な投球を披露しました。
スライダーでも左打者の外から逃げるスライダーと内から入ってくるスライダーを使い分けていました。
投げミスは1球もありません。
9回の投球を常にしてくれたら、間違いなく一軍でも通用します。
野手
ホークス選手の9月三軍打撃成績がこちら。(2024/9/30時点)
※9/2練習試合の記録は除く。
<スタメン>
<スタメン外>
この試合で複数安打を放ったのは、イヒネイツア選手、桑原秀侍選手、山本恵大選手、盛島稜大選手、三代祥貴選手の5名。
イヒネ選手は3打数2安打1打点(単打1、三塁打1)
2本目はボテボテの内野安打ですが、1本目はしっかり捉えました。
長打をアピールしたいということで凡打はだいたいポップフライ。
ヒットの延長線上が本塁打ではなく、本塁打の打ち損じがヒットになるような選手を目指しているのでしょうか。
桑原選手は4打数3安打(単打2、二塁打1)
3打席目の二塁打は左中間フェンス直撃であわや本塁打という当たりでした。
二塁ベース上で頭を抱えていた姿が印象的です。
あの打球がスタンドインするようになればさらに楽しみです。
山本選手は4打数3安打1打点(単打3)
春先に比べるとかなり元気が無いですが、この試合ではしっかりと3安打でアピールできました。
ただ持ち味の長打力が出ていないのは気になるところです。
ホークスの外野陣に食い込むためには、ただヒットを打つだけでなく、長打もしくは足を示さなければなりません。
山本選手に求められているのは率と長打の両方です。
盛島選手は4打数2安打(単打2)
センター方向に2本ヒットを放ちました。
強肩強打の捕手として期待されている盛島選手。
この試合では3つ盗塁を決められるなど肩ではアピールできませんでしたが、打つ方ではまずまずのアピールになったかなと思います。
山本選手と同様、ここ最近は長打が出ていないので長打力に磨きをかけてもらいたいです。
三代選手は3打数2安打1四球1打点(単打2)
右に左にヒットを打ち分けました。
三代選手に求められているのは、打撃の巧さではなく長打。
一三塁を守る選手なので、センターラインの選手よりも高い打撃力が求められます。
本当は下位打線ではなく上位打線を打っていないとおかしいです。
今年が高卒3年目。
今オフに一旦契約が切れます。
来季も契約してくれるかは非常に微妙なところです。
この試合が来季の契約に繋がる猛アピールとなったでしょうか。
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