2024/8/21、福岡ソフトバンクホークス四軍対北九州下関フェニックスの交流試合が行われました。
結果は9-8でフェニックスが勝ちました。
今回はこの試合で登板したホークス投手に注目していきます。
野手については8月の四軍打撃成績を載せています。
アピールできた若手選手はいたでしょうか。
投手
藤田淳平
藤田淳平投手は2.1回5失点(自責点3)の投球でした。
全39球の内、ストライク23ボール16。
印象としては「強さが欲しい」です。
今回の藤田投手は真ん中から高めにボールが集まっていました。
そして二塁打や本塁打を打たれて、制球を意識した結果、四球を2つ出しました。
ここ最近の中で最悪の投球内容です。
藤田投手の課題は球の強さ。
右打者に対しては内側に食い込むカットボールを多投していましたが全然振ってくれませんでした。
もし球が強く、ストレートを意識させることができていたら、この球でゴロを打たせることができていたでしょう。
3回途中で足がつったのか途中交代という形になり、後味も悪いです。
次回は球の強さもそうですが、結果に拘って投球していきたいところです。
大城真乃
大城真乃投手は1.2回1失点の投球でした。
全21球の内、ストライク9ボール12。
印象としては「切り替えて欲しい」です。
藤田投手のアクシデント降板によって急遽登板した3回1死一二塁のマウンドでは、ボール先行ながら低めを意識した素晴らしい投球で無失点に抑えることが出来ました。
ただ回を跨いだ4回は2番横山選手にインコースに入ってくるスライダーを左中間への本塁打にされました。
うまく打たれたという印象が強いですが、アピールにならなかったのは事実です。
全体的にはコースを意識した素晴らしい投球が出来ていたので、それを継続するだけかなと思います。
本塁打を打たれた影響で、右打者のインコースに投げられなくなってしまう方が問題です。
長水啓眞
長水啓眞投手は1回無失点の投球でした。
全12球の内、ストライク8ボール4。
印象としては「ストレートが走る」です。
自慢のストレートでどんどん押していき、投手有利のカウントで勝負出来ました。
外の変化球をサードへの内野安打にされる場面はありましたが、打たれたヒットはその一本だけ。
素晴らしい投球内容だったと思います。
欲を言えば、初球のカーブでカウントが取れたらもっと楽に抑えることが出来ました。
一番大事なストレートが走っていれば、カーブが決まらなくても三軍四軍戦なら何とかなります。
古川侑利
古川侑利投手は1回無失点の投球でした。
全9球の内、ストライク5ボール4。
印象としては「わんぱく投球」です。
どんどん真ん中のストレートで勝負していく投球になりました。
杉山投手みたいな感じです。
カーブやフォークでカウントが取れませんでしたが、ストレートで押せていたので問題ないです。
古川投手はストレートが強いとはいっても、一軍トップレベルの球を投げるわけではないので、一軍を意識するならもう少し制球にも拘ってほしい所ではあります。
ただ、今の自分のストレートがどれだけ通用するかを試していただけだとすれば非常に納得します。
渡邊佑樹
渡邊佑樹投手は1回無失点の投球でした。
全10球の内、ストライク5ボール5。
印象としては「一軍を意識した投球」です。
渡邊投手は古川投手と違って、より実践を意識した投球になりました。
先頭の平間選手には4球連続で内角にストレートを投げ、5球目に外のスライダーを意識させて最後も内角のストレート。
攻めの配球でしたが、この最後の1球は死球になってしまいました。
次の和希選手は内角高めのストレートを詰まらせ二ゴロ併殺。
薮選手は外角高めのツーシーム系を打たせて右飛。
甘い球は1球も無かったです。
これでさらにストライク先行の投球ができれば何も言うことはありません。
宮里優吾
宮里優吾投手は1回無失点の投球でした。
全6球の内、ストライク5ボール1。
印象としては「当然の結果」です。
宮里投手は二軍でも主力の中継ぎ投手になりつつあるので、これぐらいの投球はやって当然です。
ストレートで入ってフォークで仕留める。
カーブで入ってストレートで仕留める。
様々な抑え方を披露しました。
宮里投手がこれから一軍で活躍する中継ぎ投手と張り合うためには、配球で仕留める投手ではなく、1球種で抑えられる投手になることが必要です。
一軍の打者は過去の配球を分析し、配球を読んで打席に入るからです。
ケアしないといけない球種がフォークだけ、スライダーだけ、となれば簡単にその球を捨てて他の球種を狙い打ちします。
ストレートもカーブもスライダーもフォークも全て凄い。
そうなるといくら配球を読んでも仕留めるのは厳しくなります。
是非そのレベルを目指してほしいです。
佐藤琢磨
佐藤琢磨投手は0.2回3失点の投球でした。
全33球の内、ストライク15ボール18。
印象としては「ボール球が多すぎて、ストライクもボール判定」です。
二軍で活躍している投手が続けて投げ、その後に佐藤投手が投げたのでレベルの差が歴然でした。
レベルの差というか「コントロールの差」「自信の差」です。
球の力だけで言えば佐藤投手も負けていません。
独立リーグの選手なら真ん中に投げ込んでも抑えられると思っているのが二軍で活躍する投手。
独立リーグの選手に打たれるかもしれないと思ってゾーン内で勝負できないのが佐藤投手。
先頭から3者連続四球なんて話になりません。
ランダウンプレーで1つもアウトが取れずに失点するという守備のミスもありましたが、あれだけリズムの悪い投球をされると守備にも多少悪い影響は出ます。
また、ボール球を投げすぎて、球審の方が明らかなストライクをボールと判定する場面もありました。
全員の集中力を佐藤選手は奪ってます。
3者連続四球の後は、気持ちを切り替えてストライク先行の投球が出来ていたので良かったです。
最後はサヨナラタイムリーという形になりましたが、サヨナラ押し出しよりも100倍良いです。
野手
ホークス選手の8月四軍打撃成績がこちら。(2024/8/21時点)
<スタメン>
<スタメン外>
この試合で本塁打を放ったのは、牧原巧汰選手、藤野恵音選手、大泉周也選手の3名。
牧原選手は4打数2安打1四球1本塁打2打点。
逆方向への素晴らしい一発です。
二軍昇格の為にはとにかく打って打って打ちまくるしかありません。
藤野選手は4打数1安打1本塁打1打点。
こちらは引っ張り込んでの確信弾です。
セカンドの守備では送球ミスがあり、未だ守備面の安定感はありませんが、打撃は本当に魅力的です。
大泉選手は2打数1安打1本塁打2打点。
途中出場の2打席目にセンターへかっ飛ばしました。
大泉選手は引っ張りや流しよりもセンターへの本塁打が多い気がします。
この試合で複数安打を放ったのは、牧原選手に加え佐倉俠史朗選手、山下恭吾選手の2名。
佐倉選手は5打数2安打1打点。
4打席目のチャンスで4番の仕事をするタイムリーを放ちました。
2回にはサードの守備でエラーがあったので、守備面はもっと安定させていきたいところです。
山下選手は4打数2安打1打点。
守備でも2回に三遊間の当たりをアウトにする素晴らしいプレーがありました。
次世代のショートストップとして同期のイヒネ選手には負けてられません。
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