2024/8/21、福岡ソフトバンクホークス三軍対高知ファイティングドッグスの交流試合が行われました。
結果は3-1でホークスが勝ちました。
今回はこの試合で登板したホークス投手に注目していきます。
野手については8月の三軍打撃成績を載せています。
アピールできた若手選手はいたでしょうか。
投手
木村大成
木村大成投手は5回1失点の投球でした。
全80球の内、ストライク56ボール24。
印象としては「カーブと表記されるスライダー」です。
木村投手のスライダーは曲がり幅が非常に大きいです。
変化量が大きすぎてスポーツナビの野球速報では「カーブ」と表記されていました。
確かにカーブと言っても良いような気はします。
間を取ってスラーブでも面白いです。
そんなことは置いといて、今回の投球ではそこにフォークも絡めながら粘りの投球を披露しました。
初回と3回には味方のミスで出塁を許すものの、渡邉陸選手の盗塁阻止や自身の牽制でそれを得点にさせませんでした。
四球は2つ出してしまったものの制球が荒れている印象は無く、三振を狙いすぎただけなのかなと思います。
一軍だと三振を狙いすぎて四球を与えた結果、得点に繋がるということがかなり起こるので、三振を狙う場面と狙わない場面の投げ分けは重要です。
今回の投球全体を振り返った時に一番勿体ないと感じたのは、5回の先頭打者木村選手と対する場面。
内角高めのストレート、外角高めのストレート、高めのストレートとストレートをかなり意識させた中でカウントは0ボール2ストライク。
こういう時は低めに変化球を投げ切れば三振です。
ボール球は3球も使えるという投手完全有利の状況で木村投手が投じたのは真ん中のフォーク。
その完全な失投をライト前に運ばれました。
結果的にそれが失点に繋がってます。
最高の形で追い込んで、最後に1球の失投を打たれるパターンが一番メンタルにきます。
1球の精度を上げて、まずは二軍の舞台で戦いたいところです。
小林珠維
小林珠維投手は1回無失点の投球でした。
全22球の内、ストライク14ボール8。
印象としては「結果球はストレート」です。
今回の小林投手はストレート中心の配球でした。
変化球でなかなかカウントが取れなかったからです。
カウント球も決め球もストレート。
ボールにはなってしまったものの、カーブがタイミングを変える上では良い味を出していたのかなという気はします。
ストレートでしか安定してカウントが取れないとなると、先発をするのは難しいです。
また次の登板も中継ぎになりそうです。
齊藤大将
齊藤大将投手は1回無失点の投球でした。
全12球の内、ストライク7ボール5。
印象としては「甘い球は1球」です。
中継ぎ投手は先発投手と比べると1球の重さが大きいです。
先発は6回投げて3点までは失ってもOKですが、中継ぎは1回で1点も失ってはいけません。
今回の齊藤投手の投球はそんなまさに中継ぎ投手らしい投球でした。
12球投げた中で、長嶋選手に対しての3球目のストレートだけが真ん中に入り、良い当たりの左飛になりました。
本当は甘い球ゼロがベストではありますが、1球でも素晴らしいです。
中村亮太
中村亮太投手は1回無失点の投球でした。
全13球の内、ストライク10ボール3。
印象としては「甘い球は1球」です。
中村投手も齊藤投手同様、中継ぎ投手らしい投球を披露しました。
13球投げた中で、甘く入ったのは先頭打者の斗夢に対する初球のカーブだけです。
一軍を意識した投球ができてます。
中村投手の課題は球の強さ。
一軍ではコースにしっかり決まった球でも弾き返される場面が目立ちました。
甘い球を投げないというのは当たり前。
その上でどれだけ強い球をゾーンに投げ込むことができるかです。
ストレートで空振りが取れるようになれば、より決め球のシンカーも活きてきます。
ストレートの球威向上に期待です。
木村光
木村光投手は1回無失点の投球でした。
全15球の内、ストライク12ボール3。
印象としては「中村投手と同じイメージ」です。
木村投手も中村投手と同様、ストレートで空振りを奪うことができませんでした。
齊藤投手もストレートで空振りが取れませんでしたが、彼は左の変則なのでタイプが違います。
もしこの状態で一軍に上がったとしたら、中村投手と同じようにやられる可能性が非常に高いです。
乗田選手と長嶋選手に対しての2回に渡って初球の真ん中ストレートでファールが取れていたので、球の強さが全く無いというわけではありません。
あともう一段階上げていけば、スライダー,カーブ,スプリットとその他にも多彩な球種があるので、一軍の舞台で活躍できると思います。
野手
ホークス選手の8月三軍打撃成績がこちら。(2024/8/21時点)
※8/5,12,15練習試合の記録は除く。
<スタメン>
<スタメン外>
この試合で複数安打を放ったのは廣瀨隆太選手。
3打数2安打1四球の活躍。
正直、打ったことよりも初回のエラーの印象の方が強いです。
やはりセカンドは守りが重要視されるポジションなので、安定感のある守備は求めたいところ。
打って守って笑顔が爽やかな華のある二塁手として、将来の主力になってもらいたいです。
逆に守備で目立ったのは、サードの勝連大稀選手。
3回表、三遊間を抜けそうな当たりに飛びついて送球まで完璧でした。
あのような守備をしてもらうと、投手は非常に助かります。
彼は何度も言いますがあとは打つだけです。
この試合では3打数1安打とまずまずの結果を残せましたが、もっともっと「打」でアピールしてもらいたいです。
桑原秀侍選手は結果こそ1打数0安打2四球1盗塁とあまり目立っていませんが、5回の四球はアピールに値するものでした。
12球も投げさせて最後は四球。
これが笹川吉康選手の決勝タイムリーを生んだと言っても過言ではありません。
ただヒットを打つだけ、ただ本塁打を打つだけでなく、献身的に繋ぐ意識のある打者が多ければ多いほど、打線が本当の意味で線になります。
これからもこの意識で打席に立ってもらいたいです。
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