2024/8/12、福岡ソフトバンクホークスvs東北楽天ゴールデンイーグルスの一軍公式戦が行われました。
結果は14-4でホークスが勝ちました。
今回はこの試合の全体的な感想をホークス目線で振り返ります。
ホークス投手&野手も個別に取り上げます。
野手に関しては8月の一軍打撃成績も載せてます。
全体的な感想
初回からホークス打線大爆発で一度も流れを渡すことなく勝ちきった。
今回はそういう試合です。
首脳陣はどの投手を休ませるかということだけを考えることができたので、ここ最近の中では比較的楽な采配だったと思います。
イーグルスが勝つとするなら初回のチャンスで1点でも取って、大関投手に圧をかけるぐらいしか無かったでしょう。
それをさせずに粘って投げた大関投手も素晴らしいです。
ホークスはこれで7カード連続勝ち越し。
エース有原投手でカードの初戦を落とした中での勝ち越しなので非常に価値があります。
8/13からはベルーナドームでライオンズとの3連戦。
初戦の先発はホークスがモイネロ投手、ライオンズが渡邉投手。
8月のホークス打線の好調ぶり、パリーグNo.1防御率のモイネロ投手、7連敗中というライオンズのチーム状況の悪さ。
これらを総合的に考えると死角は無いように思えますが、野球は何が起こるか分かりません。
一歩間違えると同一カード3連敗もあり得るのがライオンズの強力先発陣なので、勢いに乗らせないためにもまずは初戦を勝ちきってほしいです。
投手
大関友久
大関友久投手は6.2回4失点の投球でした。
全130球の内、ストライク89ボール41。
印象としては「130球」です。
全ての球を思い通りに操れて抑えた回は4回だけ。
それ以外の回は基本的に苦しい投球が続きました。
味方が次々と得点を積み重ねていく中で、大関投手はそれどころじゃなかったと思います。
結局、7回途中で130球。
9連戦の3戦目ということで、できる限り長い回を投げようとする姿勢は存分に伝わってきました。
ただそれ以上にイーグルス打線の粘りがありました。
最後の最後まで諦めることなく、粘り強く打席に立つ姿勢。
1球で簡単にアウトになる選手がおらず、非常に威圧感を感じる打線です。
そして初球は簡単に見逃すかと思いきや、6回には阿部選手が初球のストレートを本塁打にするなど、攻撃のバリエーションが豊か。
もし僅差の展開だったらすごく嫌でした。
真ん中の失投だけでなく追い込んでからの低めの変化球も簡単に捉えてきますし、これを相性の悪さの一言でまとめたくないなというのが正直なところです。
杉山一樹
杉山一樹投手は0.1回無失点の投球でした。
全6球の内、ストライク3ボール3。
印象としては「カウント&状況負け」です。
2死二塁のピンチの場面で登板し、辰己選手に低めのストレートをセンター前タイムリーを打たれる。
その後、辰己選手がオーバーランしていたところを海野捕手が刺しチェンジ。
杉山投手は1つもアウトを取れませんでしたが、アウトを取ってベンチに帰っていきました。
今回の投球内容を見ると、決して甘い所に投げているわけではありません。
初球の高めのストレート以外は全て低めにしっかり制球できていました。
ただ、3ボール2ストライクというカウントと、点差が10点差以上離れているという状況から、確実にストライクゾーンで勝負してくるという辰己選手の読みが当たりました。
ボール球のフォークが来たらごめんなさいの気持ちの良いスイングです。
杉山投手としては打たれはしたものの、仮にボール球を見極められて四球で走者を溜めるよりは良かったと思います。
津森宥紀
津森宥紀投手は1回無失点の投球でした。
全15球の内、ストライク11ボール4。
印象としては「三者連続三振」です。
前回登板のリベンジをする機会がすぐにやってきました。
そしてその機会を活かし三者連続三振。
最高の投球です。
投球割合は100%ストレート。
真ん中から高めにストレートを投げ続け、ゴリゴリのパワーピッチを見せました。
この一軍の舞台で、これだけ真ん中のストレートでファールや空振りが取れるとなると非常に頼もしいです。
三浦瑞樹
三浦瑞樹投手は1回無失点の投球でした。
全11球の内、ストライク5ボール6。
印象としては「落ち着いた一軍初登板」です。
先頭打者の小郷選手には初球の真ん中に浮いてきたストレートを捉えられレフト前ヒット。
ただ次の石原選手は3ボール1ストライクから外角高めのストレートを打たせてサードゴロ併殺。
最後も安田選手を3ボール1ストライクから内角高めのストレートを打たせてサードゴロ。
難なく試合を締めました。
石原選手と安田選手は3ボール1ストライクという打者有利の状況で、三浦投手が甘めでストライクを取ってくるものだと思っていたでしょう。
だから思い切ってスイングをかけてます。
それでも三浦投手は厳しいコースにストレートを投げ切りました。
このコントロールの良さ、メンタルの強さも三浦投手の1つの武器です。
彼は今回が一軍でのプロ初登板。
そんな風には全く見えません。
今回は中継ぎでの登板になりましたが、彼が一番能力を発揮できるのは間違いなく「先発」です。
二軍で今季一番安定感のある先発投手は誰?と聞かれたら、私は間違いなく三浦投手の名前を挙げます。
今季二軍戦で11試合に先発登板し、QS率(6回3失点以内)は驚異の90.9%。
単純比較は当然できませんが、8/12時点にパリーグの一軍で規定投球回を満たした投手の中でこのQS率90%以上を達成している投手はモイネロ投手だけです。
モイネロ投手は18試合に先発登板してQS率が94.4%(8/12時点)。
彼は怪物です。
今季はあまり先発に困っていないホークスですが、今いる先発投手よりも三浦投手の方が良いとなれば優先順位は変わってくるので、これから良い競争を期待してます。
野手
ホークス選手の8月一軍打撃成績がこちら。(2024/8/12時点)
<スタメン>
<スタメン外>
まさに「美しい打線」です。
今回のスタメンの8月成績を見ると、8/12時点で全員OPS.700越え。
本当にどこからでも点が取れます。
8月絶好調の甲斐拓也選手をスタメンから外してもこれだけの打線が組めるのが素晴らしいです。
今の打線が絶好調の内にたくさん勝っておきたいところです。
今回の試合は活躍した選手が多すぎるので注目選手を2人に絞ります。
今宮健太選手と山川穂高選手です。
今宮選手は5打数4安打2打点。
5打席目の当たりも村林選手に好捕されてしまったものの良い当たりでした。
4回にはフランコ選手のボテボテのショートゴロを華麗な身のこなしでアウトにするプレーもありました。
「鷹のショートストップは今宮健太」
33歳を迎えた今でもそれを誰も疑わない超絶プレーを見せてます。
山川選手は5打数4安打1本塁打4打点。
彼は打ち出すと止まりません。
山賊打線で4番を張っていた頃の、敵として見ると最悪な選手が今はホークスにいます。
初回のショート村林選手のグラブを弾く先制タイムリーは、調子が悪かったころには併殺打になっていた当たりです。
連続本塁打記録は4試合。
これから5試合6試合と続けて打ってもらいたいところです。
6回に途中出場川瀬選手の中途半端なワンバウンドスローをうまく拾い上げる守備があったり、初回の近藤選手のタイムリーで一塁から三塁まで一気に進塁する走塁があったりと、走攻守全てで存在感を発揮してます。
何度も言いますが、この4番が絶好調の間にマジックを減らして、2位以下のチームの戦意を完全に喪失させたいところです。
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