2024年オフに武田翔太投手の育成再契約はあるのか?【複数年契約と育成】

ホークス考察
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今回は「2024年オフに武田翔太投手の育成再契約はあるのか?」というテーマで進めていきます。

先日の記事に貴重なコメントを頂きました。

詳しくはこちらから。

上記事では、ホークスの支配下選手の中で2024年4月時点での構想外候補を10名挙げさせてもらいましたが、この10名を考えていく中で複数年契約を結んでいる選手はサイレントで候補から外していました

複数年契約期間の選手が一旦自由契約になるなんて本来あってはならないことだからです。

今回は、あえてそのケースを掘り下げてみます。

コメントを頂いたからではなく、私自身も前々から興味を抱いていました。

支配下→育成の流れ

支配下選手を育成選手として再契約するためには順序があります。

まず、最初のステップとして支配下選手を自由契約にする必要があります。

戦力外通告期間があり、球団はその期間内に通告しなければなりません。

2023年度の戦力外通告期間がこちら。

支配下選手:第1次10/2~13,第2次CS全日程終了翌日(10/22)~日本シリーズ全日程終了翌日(11/6)

育成選手:10/2~31

支配下選手だったホークスの佐藤直樹選手「2023年第2次戦力外通告期間」2023/10/22に戦力外通告を受けました。

戦力外通告を受けた選手は当然自由契約となります。

その後、すぐに育成再契約を結ぶという形がとられるかと思いきやそうでもありません

自由契約選手なので他球団との交渉も可能になるからです。

他球団と交渉したり、プロ野球12球団合同トライアウトを受けたりと、選手が自由に自身のキャリアを考えることができます。

2023年度の合同トライアウト開催日は2023/11/15。

だいたいその後に育成再契約という形になるパターンが多いです。

佐藤直樹選手は2023/11/28にホークスと育成再契約を結びました。

これが一般的な支配下→育成の流れです。

梶谷隆幸選手の例から学べること

支配下選手が育成選手として再契約を結ぶためには、一旦自由契約を挟まなければならないというのは先ほども述べた通り。

自由契約選手は他球団と自由に交渉できます。

ただ、複数年契約選手はどうでしょうか

支配下から育成になる時に本来は自由契約になる所を、契約が続いていることによって、他球団が交渉をする余地がありません。

ここに矛盾が生まれます

その最たる例が巨人の梶谷隆幸選手

梶谷選手は怪我の影響で一軍出場が叶わなかった4年契約2年目オフに異例の育成契約を結びました。

年俸も引き継ぐので推定年俸2億円の育成選手が誕生です。

こうすることで巨人としては支配下の枠を減らして戦力補強をしやすくなっただけでなく、FA補強をした際も梶谷選手を人的補償で取られることがなくなりました

1つもデメリットがありません。

梶谷選手は2023年シーズンの開幕前には支配下登録され、普通に試合に出場。

梶谷選手としても何も変わったことはありません。

現行制度の隙をついたやり方です。

このような契約に対抗するためには、育成選手も人的補償で獲得できるようにする必要があります。

ただ、そうすると有望な若手選手を数多く抱えている球団程、FAに消極的になります。

資金力のある巨人やソフトバンクがFA戦線から撤退するようになると、選手はメジャー志向がより強くなる為、日本球界がどんどん衰退していきます

これが見えているからこそ、巨人の梶谷選手育成契約問題を日本プロ野球選手会が強く指摘することができませんでした。

そこを問題提起するのではなく、FA権の早期取得&人的補償制度の撤廃を推し進めた方が選手にとってプラスなのは明らかです。

そうなると、資金力があるチームが強くなり、戦力の均衡が取れなくなる恐れがありますが、選手にとってはそれでいいんです。

同じ野球をするなら一般的により評価の高いところでプレーしたいはずだからです。

武田翔太投手の育成再契約について

いよいよ今回の主題に入ります。

2024年度のホークスの複数年契約選手一覧がこちら。

詳しくはこちらをご覧ください。

まず武田投手の契約内容の詳細が分からないので、育成再契約は何とも言えないというのが正直なところではあります。

ただ、右肘のトミージョン手術を受け、1年~1年半もの間投げられない投手に支配下の枠を1つ使うのはもったいないことではあります。

武田投手は今年2024年が4年契約3年目、来年が4年契約最終年。

確実に今年でホークスを離れるということはあり得ません

もし武田投手を梶谷選手パターンで育成契約できたとしたら、ホークスにとってはかなり大きいです。

武田投手だけじゃなく、一軍に定着できていないベテラン嶺井博希選手も育成契約するともうやりたい放題です。

ただ冷静に考えてみてください。

それでホークスのデメリットは本当にないのでしょうか。

2020年オフに梶谷選手を獲得した巨人は2021年以降の3年間でFA選手を獲得していません

その間に優勝は一回もしていないのにです。

これは偶然でしょうか。

獲得していないのではなく、獲得できていないが正しいのではないでしょうか。

4年契約で獲得したFA選手を2年で育成選手にするチームにFAで行きたいと普通は思いません。

野球よりもお金が全ての選手なら良いかもしれませんが、そうでない選手の心を動かすのはなかなか難しいでしょう。

ホークスはもし巨人と同じやり方をやってしまうと、FAで選手が来てくれなくなるかもしれません

そう考えると、育成契約はしない気がします。

今いる若手選手の成長に懸けて、これからFA補強を控えるというのであれば全然アリです。

どちらを選択するでしょうか。

私個人的にホークスは武田投手や嶺井選手を育成契約しないと予想します。

松坂大輔投手の3年間のリハビリの時期もじっくり支配下で見守っていたくらいなので。

本当は「分からない!」って濁したいですけど結論を出しました。

コメント

  1. フロイトF より:

    複数年選手への扱いがFA獲得に影響するというのは非常に納得のいく話でした。
    親切にお答えいただきありがとうございます

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