2023年シーズン途中からモイネロ投手の離脱に伴いホークスに入団したダーウィンゾン・ヘルナンデス投手。
今回はそんな彼の起用から見えてくるホークスのチーム状況を考察していきます。
注目ポイントは先発と中継ぎです。
ホークスの外国人選手事情
ホークスの2024/1/19現在の支配下外国人選手は以下の5名。
オスナ投手、モイネロ投手、スチュワート投手、ヘルナンデス投手、ウォーカー外野手
育成外国人選手はこちらの7名。
フェリックス投手、ロドリゲス投手、アルメンタ投手、サルディ投手、アルモンテ内野手、シモン外野手、オスーナ外野手
一軍ベンチ入り外国人選手が例年通り4枠(野手4or投手4不可)だとすると、怪我さえなけばその内3枠は決まっています。
オスナ投手、モイネロ投手、ウォーカー外野手です。
残りの一枠をスチュワート投手とヘルナンデス投手が争う形です。
ホークスの先発事情
ホークスの先発事情は12球団で最も悪いです。
2023年度の先発防御率3.63はパリーグ5位。
QS率38.5%はパリーグ6位。
これでも若手選手が実戦を積んでいるという状況ならまだ救いはあります。
ただ主要先発投手の平均年齢31.5歳は12球団最年長。
詳しくはこちら。
チームのエースはメジャー帰りの有原航平投手。
42歳の和田毅投手は現段階で開幕ローテーション確定。
どの角度から見ても先発が危ないチーム。
それが福岡ソフトバンクホークスです。
つまり、スチュワート投手とヘルナンデス投手で残り一枠の外国人枠を争うとなった場合、状態にもよりますが優先されるのは先発のスチュワート投手となります。
ヘルナンデス投手が一軍登板できるパターン
ヘルナンデス投手が一軍登板できるパターンは以下の三点です。
- オスナ投手、モイネロ投手が怪我
- スチュワート投手が不調
- 日本人先発投手が充実
結果を残すのが前提として、結果を残したとしてもこの中のどれかを満たさない限り、ヘルナンデス投手が一軍で投げることはできません。
先発投手がホークスの弱点である間は中継ぎに2枠も外国人投手を起用する余裕はないからです。
そして、オスナ投手は絶対的守護神なので、貴重な1枠は既に埋まっています。
モイネロ投手が2024年度も中継ぎで回るという信じがたいニュースも飛び込んできました。
つまり2人の内、どちらかが怪我をしない限りヘルナンデス投手の登板機会は巡ってこないということになります。
先発が課題のホークスで中継ぎに3枚も外国人枠を使うというのは非常に考えづらいからです。
よって先発を日本人投手で固めることができた場合にようやくヘルナンデス投手の出番がやってきます。
ヘルナンデス投手の特徴
ヘルナンデス投手の特徴は「左投げ」と「奪三振能力」です。
二軍では10回を投げ18奪三振。
奪三振率は驚異の16.20です。
与四死球は9個を記録し、コントロールには不安を残しています。
ただそのコントロールを改善し、2023年CS1stでは大ピンチの場面で登板し四死球0自責点0の好投を披露しました。
ピンチの場面で力を発揮する強いメンタルの持ち主です。
左の中継ぎ事情
ホークスの近年の左の中継ぎはモイネロ投手と嘉弥真新也投手の2人体制でした。
ただ2023年度はモイネロ投手が怪我、嘉弥真投手が不調。
普段通りの戦い方ができませんでした。
それでも田浦文丸投手が台頭し、貴重な左の中継ぎとして躍動。
2024年度はモイネロ投手が先発に転向するのであれば、田浦文丸投手、長谷川威展投手、ヘルナンデス投手の役割が非常に大きくなります。
考えたくないですがモイネロ投手が2024年度も中継ぎで回るとなった場合は、モイネロ投手ともう一枚左が欲しいです。
ヘルナンデス投手は外国人枠の関係で出場が難しくなる為、田浦投手と長谷川投手の活躍が求められます。
最高の形
ホークスの救援陣は強みです。
甲斐野央投手や泉圭輔投手が抜けたという部分で多少層は薄くなったものの、強みには変わりません。
そんな救援陣に外国人投手を3枚も起用できる状況。
それは最高の形です。
なぜなら先発投手を日本人投手で固めていることになるからです。
先発陣が不安ならそんなことできません。
オスナ投手、モイネロ投手、そしてヘルナンデス投手。
モイネロ投手は先発をやるべきだと思いますが、この3枚が中継ぎにいたらかなり強力です。
2023年ドラフトの即戦力先発投手、そして20代中盤で燻っている中堅投手。
彼らの活躍にかかっています。
2024年シーズン、ヘルナンデス投手が左のワンポイントとして50試合登板したと仮定すると、ホークスは間違いなく優勝しています。
ヘルナンデス投手の活躍もそうですが、ヘルナンデス投手が贅沢に左のワンポイントとして起用できる環境があることが最たる理由です。
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