2023年ドラフトで福岡ソフトバンクホークスから三巡目指名を受けた慶応義塾大学の廣瀨隆太選手。
大学通算本塁打20本のセカンドということで大きく注目を集めています。
そんな廣瀨選手のプロ1年目に期待することが今回のテーマです。
普通は3位じゃ取れない
「大学通算本塁打20本のサード。」
「大学通算本塁打20本のレフト。」
こういった選手はいます。
ただ、「大学通算本塁打20本のセカンド。」はいません。
現阪神監督で大学通算20本塁打の岡田彰布選手も大学時代のポジションは主にサード。
こう見るとかなり貴重な選手です。
そんな選手を普通は3位じゃ取れません。
2023年度は投手の豊作年だったということもあって運よくここまで残りました。
投手の豊作年についてはこちらをご覧ください。
廣瀨選手の大学通算打率は.260。
この部分が3位という評価に繋がったのかもしれません。
ただ、2022年阪神1位の森下翔太選手の大学通算打率は.240。
あまりこの部分は気にする必要ないと私は思います。
バットにボールが当たった時にどれだけの得点能力が生み出せるか。
そこが一番大事です。
2010年以降の大卒ドラ3右打ち内野手
2010年以降にドラフト3位で指名された大卒右打ち内野手は廣瀨選手を含めてたったの9名しかいません。
廣瀨選手を除いた8名をまとめました。
2017年 熊谷敬宥
2017年ドラフトで阪神から3位指名を受けた熊谷敬宥投手。
立教大学時代は50m5.8秒の俊足を活かし、4年春に盗塁王を獲得。
プロ入り後はユーティリティープレイヤーとして起用されていますが、レギュラー奪取とまではなっていない状況。
2024年度は勝負の年になります。
2015年 大城滉二
2015年ドラフトでオリックスから3位指名を受けた大城滉二投手。
立教大学時代は立大最多の112安打を記録し、注目を集めました。
プロ入り後はオリックスが勝てなかった2016~2020年の5年間は積極起用。
しかし、リーグ3連覇を達成した2021~2023年の3年間は起用が激減しました。
2014年 外崎修汰
2014年ドラフトで西武から3位指名を受けた外崎修汰投手。
富士大学時代は12年秋に打点王、13年秋に盗塁王、14年秋に首位打者、優秀選手賞、ベストナイン(二塁手)のタイトルを獲得。
プロ入り3年目には西武のレギュラーに。
侍ジャパンに選ばれるなどユーティリティープレイヤーとして活躍した時期もありつつ、現在はセカンドにポジションを固定されゴールデングラブ賞を二度獲得しています。
2013年 陽川尚将
2013年ドラフトで阪神から3位指名を受けた陽川尚将投手。
東京農業大学時代は東都2部通算23本の本塁打を放ち注目を集めました。
プロ入り後は何度もブレイクの兆しを見せるも、レギュラー定着とはならず。
2024年度は現役ドラフトで移籍した西武で二年目のシーズン。
間違いなく勝負の年です。
2013年 三木亮
2013年ドラフトでロッテから3位指名を受けた三木亮投手。
上武大学時代は11年秋に首位打者、12年春に最多打点、11年秋12年春13年春にベストナインを獲得し注目を集めました。
プロ入り後はユーティリティプレイヤーかつムードメーカーとしてチームに貢献。
2023年オフに現役引退を発表しました。
2012年 上本崇司
2012年ドラフトで広島から3位指名を受けた上本崇司投手。
明治大学時代は打撃面で目立った数字は残せなかったものの、50m5.9秒のスピードを活かした守備範囲を評価されていました。
プロ入り後はユーティリティプレイヤーとして出場試合数を増やせずにいましたが、2022年のプロ10年目にブレイク。
若手に負けじと結果を残しています。
2012年 金子侑司
2012年ドラフトで西武から3位指名を受けた金子侑司投手。
立命館大学時代は、50m5.7秒の俊足スイッチヒッターとして10年春にはベストナインを獲得し注目を集めました。
プロ入り後は二度の盗塁王を獲得。
元々遊撃手として入団したものの、源田選手の登場によって外野手へとポジションを変更しました。
2023年度は結果を残せなかったので、プロ12年目を迎える2024年シーズンは勝負の年です。
2011年 塚田正義
2011年ドラフトでソフトバンクから3位指名を受けた塚田正義投手。
白鴎大学時代は08年秋にベストナイン(三塁)、09年秋10年秋11年春にベストナイン(遊撃)、09年秋に首位打者、08年秋09年秋に最多打点、09年秋11年春秋に最高出塁率、11年春秋に最多盗塁のタイトルを獲得。
プロ入り後は、二軍で結果を残す年はあってもなかなか一軍で結果を残せず。
通算74試合に出場し、2019年オフに現役を引退しました。
廣瀨選手が目指すべき場所
2010年以降の大卒ドラ3右打ち内野手を見ていきましたが、この中に廣瀨選手の目指すべき選手はいません。
スピードに特徴がある選手ばかりだからです。
陽川尚将選手や塚田正義選手が打撃スタイルとしては似ていますが、実績的な部分に加えセカンドの選手ではありません。
「セカンドのパワーヒッター。」
今のプロ野球界では、浅村栄斗選手や牧秀悟選手がこのカテゴリーの選手です。
廣瀨選手がこの2選手とどれだけ肩を並べられるか1年目から注目です。
因みに浅村選手のプロ5年目(23歳)の成績は144試合で打率.317,本塁打27、
牧選手のプロ1年目(23歳)の成績は137試合で打率.314,本塁打22です。
100試合以上で3割20本を達成出来たら、「鷹の牧」「鷹の浅村」になります。
ただ成績まで似せる必要はありません。
プロ1年目に打率.260,本塁打20の成績を残せたら将来的にかなり期待を持てます。
特に本塁打20は期待したい数字です。
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