2022年オフに嶺井博希選手が4年総額3億円超の大型契約でホークスに入団しました。
私は当時、意味が分かりませんでした。
正捕手に甲斐拓也選手がいるのに、同年代の守備型の捕手を取るのかと。
しかも4年契約で。
ただ、ようやくその意味が理解できました。
嶺井選手を4年契約で獲得した意味を3つにまとめたので是非ご覧ください。
甲斐拓也選手
ホークスには甲斐拓也選手という日本を代表する捕手がいます。
ただ2022年度は打撃面で大きく苦しみました。
2022年度の打撃成績がこちら。
130試合,打率.180,本塁打1,打点27,出塁率.275,長打率.223,OPS.498
この成績で130試合も出れたところに首脳陣の甲斐選手に対する信頼感が窺えます。
ただこの成績を基に「打てる捕手」が必要だと考えるのは自然なことです。
それで嶺井博希選手を4年契約で獲得???
意味が分かりません。
獲得するなら森友哉選手です。
ただ森選手はオリックスとの間で元々話がついていたのでしょう。
2022年度は渡邉陸選手が一軍で少ない試合数ながら打撃面でアピール。
さらに2022年ドラフト6位で即戦力の「打てる捕手」吉田賢吾選手を獲得。
甲斐拓也選手がどっしり正捕手として活躍している内に、若手の打てる捕手が成長する形がベストなのに、なぜ甲斐選手よりも年上の守備型捕手を獲得するのかと当時は思いました。
甲斐拓也選手にFAの可能性があるなんて1ミリも疑っていなかったです。
甲斐選手は2023年の契約更改で複数年契約の打診を断り、単年契約を選択。
つまり来年オフにはFA宣言をするかもしれません。
もし甲斐選手がホークスから他のチームへ行くことになった場合、ホークスは勝てなくなります。
なぜなら首脳陣が甲斐拓也選手と若手捕手を併用しないため、一軍で経験のある捕手がいなくなるからです。
そう考えると、嶺井選手がいたら2024年オフに甲斐選手がFAで抜けた場合でも安心です。
DeNAで主戦捕手として活躍した経験のある捕手なので。
甲斐選手が抜けた後の2年で、嶺井選手と若手選手を併用しながら新たな正捕手を確立していく。
そのための4年契約だったのかなと。
小久保新監督がどれだけ甲斐選手に対する信頼感があるかで、2024年度も併用という形は見られると思います。
そもそも甲斐選手が移籍しないのがベストですが、最悪の事態も想定しての嶺井選手獲得です。
人的補償
ホークスは2023年オフに山川穂高選手を獲得しました。
山川選手の年俸ランクはAランク。
間違いなく人的補償が発生します。
先日、人的補償選手を予想してみました。
そこで私は甲斐拓也選手と嶺井博希選手がプロテクトリストから外れると予想しました。
どちらも実績のある「守備型の捕手」。
西武から見れば3年契約の嶺井選手。
単年契約で来年オフにもFA宣言の可能性がある甲斐選手。
どちらも獲得リストに入っていたところで、獲得に動きにくい部分はあります。
嶺井選手が仮に3年契約や2年契約でホークスと契約していたら、嶺井選手を獲得しようとなっていたかもしれませんが4年契約が非常に大きいです。
甲斐選手か嶺井選手だと甲斐選手を取られる可能性が高い。
ただ、甲斐選手と嶺井選手のどちらかが取られたとしても、経験のある捕手1人は残ります。
嶺井選手をもし獲得できていなかったら、渡邉陸選手や吉田賢吾選手といった期待の若手捕手をプロテクトできていなかったです。
甲斐選手を取られたら大変なことになるので。
山川穂高選手
2024年から山川穂高選手が入団します。
ただ、このことは1年以上前から決まっていたことではないかと私は感じます。
山川選手にとってやりやすい環境を考えた時に、地元沖縄が同郷の嶺井選手がいるのといないのとでは全然変わってくるのではないでしょうか。
髙谷裕亮選手がベンチだけでなくベンチ外で外国人選手と多くコミュニケーションをとることによって、外国人選手が伸び伸びとプレーできました。
同じように嶺井選手がいることは山川選手が安心してプレーできることに繋がります。
山川選手には新天地でプレーすることに加え、自身の不祥事による球界全体の批判とも立ち向かわなければなりません。
注目度で言えば球界全体というよりも日本全体です。
さすがに少しは山川選手の味方がいてもいいと私は思います。
それが嶺井選手をはじめ、ホークスの選手達だったなら嬉しいです。
総括
上記3点を基にホークスが嶺井選手を4年契約で獲得したと私は分析しました。
4番打者でなくても、
先発ローテの一角でなくても、
セットアッパー候補でなくても、
嶺井選手を複数年で獲得する理由はありました。
これまでの経験をプレー面でもプレー以外でも発揮していただけたらと思います。
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