2023年オフのホークス契約更改は波乱です。
保留者が続出しています。
もちろんその理由の一つとして、きちんとした金銭的な評価がされていないという部分はあります。
ただ2023/12/22時点で11年ぶりに4人も保留者が出ているという状況。
それ以外の部分で何か理由があるのではないでしょうか。
今回はなぜ一度は契約を保留という形になったのか、選手別に考察していきます。
個人の意見なので、参考にされる方は参考にしてみてください。
水谷瞬
水谷瞬選手は現役ドラフトでファイターズへ移籍しましたが、移籍する前のホークスとの契約更改で一度保留しています。
その理由は「金銭」だけじゃないはず。
むしろ金銭はどうでも良かったのではないでしょうか。
プロ通算5年。
一軍出場はゼロ。
2023年度の二軍打撃成績がこちら。
83試合,打率.259,本塁打4,打点35,出塁率.320,長打率.405,OPS.725
守備が苦手なのは分かります。
分かりますが、この成績で一度も一軍の打席に立っていないのは客観的に見て可哀想すぎます。
チーム状況が苦しい時でも頑なに水谷選手を一軍に上げませんでした。
また、今年だけじゃないです。
プロ二年目には二軍でリチャード選手超えの長打率.491を記録。
度重なる怪我はありましたが、試合に出るチャンスもいくらでもありました。
水谷選手のことを考えると、日本ハムに移籍出来て本当に良かったと思います。
柳町達
柳町達選手は昨季ようやくレギュラーを掴んだかに思われました。
2022年度の一軍打撃成績がこちら。
107試合,打率.277,本塁打0,打点32,出塁率.357,長打率.346,OPS.703
しかし、球団としては栗原陵矢選手、上林誠知選手の怪我によって生まれた枠に柳町選手がうまく入れたという評価にすぎませんでした。
近藤健介選手を新たにFAで獲得したことが最たる理由です。
2023年度は開幕スタメンから外れるというスタート。
それでも柳町選手の気持ちは折れませんでした。
2023年度の一軍打撃成績がこちら。
116試合,打率.257,本塁打0,打点34,出塁率.375,長打率.322,OPS.696
ライト39試合、センター24試合、レフト28試合。
様々なポジションでスタメン出場し、結果的にキャリアハイの出場試合数を記録しました。
良い感じの打撃を見せても次の試合でスタメンを外されたり、全然試合に出ていなかったのに久しぶりのスタメン起用が佐々木朗希投手先発時だったりと非常にタフな一年でした。
そんな中で年俸は推定2,900万円から500万円UPの推定3,400万円。
プロ野球選手の上がり幅としては少なめです。
優勝できなかったというのが査定に大きく響いていることは確かです。
ただ、来年はウォーカー選手の加入によりさらに外野手のレギュラー争いが厳しくなるという状況。
柳町選手としては年俸を上げれる内に上げておきたいという思いは間違いなくあるでしょう。
また、今年のような起用法ならば他球団でレギュラーとして起用される方が、将来のことを考えるとメリットが大きいとも思ったでしょう。
柳町選手は26歳。
もう中堅の年齢です。
ホークス球団が柳町選手のことを本気で考えるのであれば「トレード」という選択肢があっても良いと私は思います。
勝手に柳町選手の仮想トレードを考えてみました。
詳しくはこちら。
三森大貴
三森大貴選手の2023年度は不振からスタートしました。
ただ最後は盛り返しました。
最終的な一軍打撃成績はこちら。
102試合,打率.260,本塁打5,打点21,出塁率.289,長打率.351,OPS.640
セカンドスタメン74試合はチームトップです。
24歳とまだまだこれからの選手なので、2024年度もセカンドのレギュラーは彼で決まりかと思いきやそうではありません。
ドラフト3位で強打の即戦力セカンド、廣瀨隆太選手を獲得。
ユーティリティプレイヤーの牧原大成選手がセカンド一本と明言。
強力なライバルが現れました。
2023年度の数字でスタメンを張り続けられるかと問われれば疑問が残ります。
成績的には2023年よりも2022年の方が良かったので、おそらく年俸は現状維持、もしくは100試合出場を継続できた部分を評価されて微増と予想します。
ただ来年レギュラーを継続できるか不安な点を考慮すると、絶対に年俸UPさせたいというのが三森選手の本心でしょう。
谷川原健太
谷川原健太選手は2023年春季キャンプで海野選手との第3捕手争いに勝利し、開幕一軍を勝ち取りました。
トータルの一軍打撃成績がこちら。
61試合,打率.233,本塁打0,打点3,出塁率.283,長打率.256,OPS.538
ほとんど一軍に帯同していたにもかかわらず、与えられた打席数はたったの46。
たまの打席で結果を残す方が難しいです。
当然スタメンマスクもたったの4試合。
その4試合でバッテリーを組んだ先発投手の成績がこちら。
- 7/29 大関投手 8回4失点
- 8/5 大関投手 4回6失点
- 8/19 板東投手 6回2失点
- 8/26 板東投手 5.2回1失点
試合を作れなかったのは8/5のみ。
あとは試合を作れています。
サンプルが少なすぎてなんとも言えませんが。
せっかく春季キャンプでアピールしても甲斐選手がいるから公式戦には出れない。
公式戦に出れないから年俸もそんなに上がらない。
推定年俸1,300万円から200万円UPの1,500万円。
谷川原選手も柳町選手と同様、26歳の中堅選手。
若手も徐々に伸びてきている。
もしかしたら再来年は居場所が無いかもしれない。
そう考えると上げれるだけ上げておきたいという気持ちになるのは当然です。
限りある野球人生
プロ野球選手は一般的な社会人と全く異なります。
いつクビを言い渡されてもおかしくないです。
2022年シーズンに引退した選手の平均引退年齢は27.8歳、平均在籍年数は7.7年。
30歳を待たずして引退する選手が非常に多いです。
柳町選手、谷川原選手は来年が27歳。
ここを乗り越えられるかが勝負になります。
1年1年が勝負なのに、起用法等に不満がある場合にそれを言わない。
そんな選手がいたとしたら意味が分かりません。
今回の4選手の保留は間違ってないです。
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