ホークスの戦力になり得る他球団の戦力外退団選手

ホークス考察
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2023年10月2日から今年も戦力外通告期間が始まりました。

ファン,選手にとって最も苦しい時期と言えます。

選手枠の問題や契約期間の問題などがあるにしても、毎年100人以上の戦力外選手が出る世界の厳しさは計り知れません。

支配下選手,育成選手の通告期間は次の通りです。

支配下選手:第1次10/2~13,第2次CS全日程終了翌日(10/22)~日本シリーズ全日程終了翌日(11/6)

育成選手:10/2~31

つまり、この1ヶ月で全てが決まります

選手は環境で変わる

選手は環境でガラッと変わります。

ホークスの藤井皓哉投手がその最たる例。

広島戦力外から独立リーグを経験し、野球の楽しさを思い出したからこその潜在能力の開花です。

他にも巨人から日本ハムに移籍した大田泰示選手(現DeNA)や、現役ドラフトでDeNAから中日に移籍した細川成也選手

挙げたらキリがないくらいこういった選手は存在します。

だからこそ、戦力外になったとしても簡単に諦めてほしくないというのが個人的な考えです。

そこで今回はホークス以外の11球団から戦力外になった選手で、まだ戦力の可能性があると私が見込んだ選手を勝手にピックアップします。

埼玉西武ライオンズ

森脇 亮介

森脇亮介投手(31)は西武に欠かせない中継ぎ投手の1人です。

彼が戦力外になった理由は右上腕動脈閉塞症により長期離脱を余儀なくされたからです。

ライオンズの公式サイトによると、8月8日に手術を終え、実戦復帰まで約8~10ヵ月を要する見込みとのことです。

つまり、単純計算で早ければ
来年の4月には投げられるようになります。

西武としてはまず育成再契約をし、投げられるようになったタイミングで支配下に上げる想定をしていることでしょう。

その前にホークスが支配下契約を結ぶことは、
本来何の問題もありません

今年は31登板で防御率1.95
通算防御率は2.71

支配下獲得に値する投手だと思います。

右の中継ぎは十分ホークスに足りていますが、森脇投手なら話は変わります。

今中継ぎをしている投手が、手薄な先発に回れるチャンスになるからです。

詳しくはこちらの「四死球率の低い投手」をご覧ください。

<追記>
森脇投手は西武と新たに育成契約を結びました。

佐々木 健

佐々木健投手(27)もライオンズに欠かせない中継ぎ投手の1人です。

彼が戦力外になった理由は左肘痛により長期離脱を余儀なくされたからです。

ライオンズの公式サイトによると、8月25日に手術を終え、実戦復帰まで約1年を要する見込みとのことです。

つまり、単純計算で来年の9月には投げられるようになります。

西武としては森脇投手と同様、まず育成再契約をし、投げられるようになったタイミングで支配下に上げる想定をしていることでしょう。

今年は21登板で防御率0.87
通算防御率は3.05

支配下獲得に値する投手だと思います。

<追記>
佐々木投手は西武と新たに育成契約を結びました。

粟津 凱士

粟津凱士投手(26)は育成投手ながら期待の先発投手です。

今年の二軍成績がこちら。

登板数30,防御率1.95,投球回数55.1,被打率.215,奪三振率6.02,与四死球率3.58,WHIP1.14

2021年には全治1年以上の右肘の怪我をするなど、故障に苦しんできましたが、今年は復活と言えるシーズンになったと思います。

それでも戦力外になったというところに
西武投手陣の厚みが表れています。

詳しくはこちらの前半部分をご覧ください。

彼を獲得するのであれば、すぐに支配下獲得というより藤井投手のように育成から支配下のイメージです。

<追記>
粟津投手はライオンズと新たに育成契約を結びました。

仲三河 優太

仲三河優太選手(21)はフルスイングが魅力の若手外野手です。

今年の二軍成績はこちら。

打席数33,打率.345,本塁打1,打点5,出塁率.424,長打率.517,OPS.941,得点圏打率.333

打席数が少ないので何とも言えませんが、彼の持っているスイング力と総合的なポテンシャルの高さは誰もが認めるところです。

ホークスで柳田選手の次を担う若手の左打ち外野手といえば川村選手(24),生海選手(23),笹川選手(21)の名前が挙がります。

ただ競争する選手は多ければ多いほどいいです。

因みに仲三河選手は2023年度ホークスドラフト1位前田悠伍投手の大阪桐蔭高校の先輩です。

<追記>
仲三河選手はライオンズと新たに育成契約を結びました。

ブランドン

ブランドン選手(25)は右の中距離ヒッターです。

今年の二軍成績はこちら。

打席数132,打率.270,本塁打4,打点15,出塁率.318,長打率.402,OPS.720,得点圏打率.303

1年目は一軍に32試合出場したものの、2年目3年目は怪我の影響で出場試合数ゼロでした。

プロ野球選手は試合に出てお金を貰うので、試合に出られない状況が2年も続くことは契約の部分で致命的だったのでしょう。

ただ、能力は素晴らしいものを持っています。

ホークスは若手右打者が出てきそうで出てこない状況が続いています。

ブランドン選手のように率も残せるタイプの右打者は貴重な存在になりそうな気がします。

因みにブランドン選手は沖縄県出身です。

<追記>
ブランドン選手はライオンズと新たに育成契約を結びました。

千葉ロッテマリーンズ

西川 僚祐

西川僚祐選手(21)はロッテの未来を背負っていた右の長距離砲です。

今年の二軍成績はこちら。

打席数274,打率.202,本塁打6,打点24,出塁率.234,長打率.308,OPS.542,得点圏打率.222

これだけを見ると、物足りなく感じますが見ていただきたいのは本塁打です。

ロッテに入団してからの3年間、
二軍で2021年3本,2022年8本,2023年6本と安定して本塁打を記録しています。

高卒3年目にしては十分すぎる数字ではないでしょうか。

ホークス選手の今年の二軍本塁打成績と比較しても第4位です。

リチャード選手(24)19本
井上朋也選手(20)9本
生海選手(23)8本
川村友斗選手(24)6本

西川僚祐選手(21)6本

ホークスでは右の外野手不足が大きな問題となっています。

詳しくはこちらのホークス戦力分析をご覧ください。

右の外野手は今年のドラフトでも間違いなく指名に動きます。

ドラフト3位に山梨学院大学のあの選手を予想しました。

西川選手の憧れの選手は柳田悠岐選手

憧れの選手とクリーンナップを組めるような熱い展開になれば最高です。

ドラフト次第にはなりますが、支配下での獲得もあると思ってます。

<追記>
西川選手はハヤテ223への入団が決まりました。

東京ヤクルトスワローズ

松井 聖

松井聖選手(28)は育成選手ながらヤクルトの強打の捕手です。

今年の二軍成績がこちら。

打席数264,打率.271,本塁打3,打点32,出塁率.379,長打率.371,OPS.750,得点圏打率.237

正直、戦力外になる選手の数字ではありません

ヤクルトは中村選手(33)という正捕手がいて、若手の内山選手(21),古賀選手(25)も育ってきているので、ホークスとは状況が違います。

ホークスの一軍捕手事情は甲斐選手(30)が中心,たまに嶺井選手(32),ほんの少しだけ谷川原選手(26)なので世代交代は全く図れていません。

松井選手は2軍で3年連続OPS.750以上
そして捕手以外に外野も守れる

来年の1年だけでもホークスで挑戦する価値はあると思います。

<追記>
松井選手は信濃グランセローズに選手兼任のバッテリー・打撃コーチとして入団することが決まりました。

松本 友

松本友選手(28)は強打の内野手です。

今年の二軍成績がこちら。

打席数356,打率.268,本塁打6,打点40,出塁率.342,長打率.399,OPS.741,得点圏打率.256

ポジションは外野一塁ということで圧倒的な打撃力が求められます。

昨年、一昨年は少ない試合数ながら一軍で打率.353のハイアベレージを残したものの、今季は一軍出場ゼロ

中堅からベテランに差し掛かる年齢ということで今回の自由契約は致し方ないかなと思います。

ただホークスではまだチャンスが残されていると思います。

主力の左打者は30代以上(柳田悠岐,近藤健介,中村晃,牧原大成)で、今季突出した一軍成績を残した中堅若手選手はゼロです。

松本選手は福岡県出身

一年だけでも地元で勝負する機会を与えてもらいたいです。

<追記>
松本友選手は現役を引退し、警察官に転身することを決断しました。

オリックスバファローズ

中川 颯

中川颯投手(24)はなぜ戦力外になったのか分からない育成投手です。

今年の二軍成績がこちら。

登板数21,防御率1.38,投球回数32.2,被打率.164,奪三振率9.37,与四死球率1.10,WHIP0.67

例えるならアンダースローの山本由伸投手です。

ちょっと言いすぎかもしれませんが、凄いということが伝わればそれでいいです。

オリックスの投手層の厚さをまざまざと感じます。

ホークスは同じくアンダースローの高橋礼投手の去就が気になるところ。

中川投手が獲得できるのであれば、、、、、、。

とにかく中川投手は支配下で獲得すべきです。

<追記>
DeNAが獲得を発表しました。

園部 佳太

園部佳太選手(24)は長打力に確実性も併せ持つ右打ちの内野手です。

今年の二軍成績がこちら。

打席数79,打率.278,本塁打1,打点13,出塁率.321,長打率.431,OPS.751,得点圏打率.421

園部選手の強みは一三塁だけでなく、
セカンドも守れることです。

セカンドを守って、一軍でもこの数字を残してくれたら当然レギュラーです。

オリックスは紅林選手,宗選手,宜保選手,太田選手等、若い選手で内野を固めることができているので園部選手の必要性を感じなかったのかもしれません。

ホークスには三森選手と同世代の24~25歳で、打てる二遊間の選手が両打ちの仲田選手しか今のところいません。

右に限るとゼロです。

もし園部選手を育成で獲得できるのであれば、超ラッキーです。

<追記>
園部選手はオイシックス新潟アルビレックスBCへの入団が決まりました。

吉田 凌

吉田凌選手(26)は決め球のスライダーを持つ右の中継ぎ投手です。

一軍通算成績がこちら。

登板数83,防御率3.70,投球回数73,被打率.208,奪三振率8.26,与四死球率4.68,WHIP1.23

防御率与四死球率が気になるだけで、プロの世界で通用する球は持っていることが分かります。

特に通算被打率.208は素晴らしいの一言です。

ただ、投手王国オリックスの層の厚さに埋もれてしまいました。

ホークスは救援防御率パリーグNo.1で、さらにドラフトで中継ぎ候補を2人獲得しています。

さらに中継ぎをとはならないかもしれません。

ただ、まだ26歳と若いですし、もし彼を育成でも獲得できるのであれば獲得を検討した方がいいと思います。

<追記>
吉田凌投手は千葉ロッテマリーンズが育成選手として獲得しました。

東北楽天ゴールデンイーグルス

西口 直人

西口直人投手(26)はホークスキラーの中継ぎ右投手です。

一軍通算成績はこちら。

登板数121,防御率3.05,投球回数144.2,被打率.228,奪三振率8.40,与四死球率3.92,WHIP1.25

2021年は33試合登板の内、13試合がホークス戦。

完全にホークスはカモにされていました

2022年はホークス戦以外でも結果を残し61試合に登板。

リーグを代表する中継ぎに成長しました。

悪かったのは2023年だけ。

こんなに素晴らしい投手をホークスが見逃していいわけありません。

伸びのある最速156キロのストレート、タイミングを外すカーブ、どうしても捉えきれないチェンジアップ。

楽天は怪我による育成再契約を打診するとのことですが、その前にホークスが獲得に動くでしょう。

西口投手はまだ26歳。

1~2年は全然待てます

<追記>
西口投手の楽天での育成再契約が決まりました。

正隨 優弥

正隨優弥選手(27)はパンチ力のある右の外野手です。

今年の二軍成績がこちら。

打席数331,打率.280,本塁打7,打点53,出塁率.372,長打率.455,OPS.826,得点圏打率.343

正隨選手はプロ1年目を除き、2~5年目は二軍でOPS.750以上を記録しました。

因みにプロ入り後の二軍本塁打数がこちら。

1年目(23) 6本
2年目(24) 2本
3年目(25) 11本
4年目(26) 8本
5年目(27) 7本

中距離打者として二軍では立場を確立しています。

ただ、この数字を残しながら2023年度の一軍出場は1試合のみ

チャンスすら与えられませんでした。

古川侑利投手と被る部分です。

また、ホークスには「右の外野手問題」があります。

  • ホークスの右の外野手は支配下では正木智也選手水谷瞬選手だけ
  • どちらも一軍で立場を確立した選手ではない
  • 2023年ドラフトでは山梨学院大学の宮崎一樹選手を指名するかと思いきや指名しなかった

これらを総合すると外国人選手を筆頭に右の外野手を補強する未来が見えます。

正隨選手は大阪桐蔭高校出身

2023年ドラフト1位の前田悠伍投手の先輩です。

これも何かの縁。

1年だけでもチャンスを与えてほしいと個人的には思います。

和田 恋

和田恋選手(28)はパンチ力のある右の外野手です。

今年の二軍成績がこちら。

打席数349,打率.289,本塁打16,打点71,出塁率.361,長打率.515,OPS.876,得点圏打率.274

二軍では敵無しの長距離砲です。

ただ高卒10年目で未だ一軍で目立った活躍は無し。

戦力外も致し方ないです。

彼を支配下で獲得するのはリスクがあります。

正隨選手と和田選手のどちらかしか獲得しないのであれば正隨選手だと私は思います。

<追記>
和田選手は社会人野球、明治安田生命への入団が決まりました。

読売ジャイアンツ

堀岡 隼人

堀岡隼人投手(25)は藤井投手二世が期待される中継ぎ右投手です。

今年の二軍成績はこちら。

登板数43,防御率1.87,投球回数53,被打率.151,奪三振率9.68,与四死球率3.40,WHIP0.83

一軍では結果が残せなかったものの二軍では圧倒していたという部分では、ホークスの高橋礼投手と重なります。

また、一軍でも奪三振率10.80と奪三振能力の高さを示せたという部分では、広島時代の藤井皓哉投手と重なります。

150キロ越えの真っすぐと落差の大きなフォークボールがあって、年齢はまだ25歳。

環境次第で変わる投手です。

獲得するなら育成からですが、面白い投手だと思います。

<追記>
DeNAが獲得を発表しました。

北海道日本ハムファイターズ

山田 遥楓

山田遥楓選手(27)は元気いっぱいの右の内野手です。

今年の一軍成績がこちら。

打席数46,打率.268,本塁打0,打点1,出塁率.348,長打率.317,OPS.665,得点圏打率.222

成績もそうですが彼の一番の武器は「元気」です。

ホークスが強かった時期は、松田選手や川島選手といった元気印が、成績だけでなくでも盛り上げいい雰囲気を作り出しました。

次世代の声出し番長として期待された佐藤直樹選手と増田珠選手は来季構想外。

現時点で実力と元気を兼ね備えた選手というと野村勇選手

その野村勇選手も今のところ一軍に定着できてません。

1996年世代同級生の山田選手が加わると、野村勇選手に良い刺激を与えることになります。

またホークスの外野手は左打者が多くを占めている中で、内野手は右打者が多く出てきてほしいところ。

特にショートは今宮選手(32)の次が出てきてほしい。

支配下の右打ち二遊間野手は今宮選手、野村勇選手、川原田選手の3人だけ。

山田選手は佐賀県出身

あらゆる面で、可能性はあると思います。

<追記>
楽天が育成での獲得を発表しました。

阪神タイガース

横浜DeNAベイスターズ

広島東洋カープ

中日ドラゴンズ

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