2024/9/28、福岡ソフトバンクホークスvs北海道日本ハムファイターズの一軍公式戦が行われました。
結果は7-6でファイターズが勝ちました。
今回はこの試合の全体的な感想をホークス目線で振り返ります。
ホークス投手&野手も個別に取り上げます。
野手に関しては9月の一軍打撃成績も載せてます。
全体的な感想
ホークスはファイターズ戦7連敗を何としても防ごうとベストメンバーで挑んだというよりも、お試し祭りで戦力の見極めをしました。
二軍戦を見ているような感覚に近いです。
そんな中で最後はサヨナラ負けという結果となってしまいましたが、アピールした選手は多かったと思います。
ファイターズともしCSで当たった場合は、今回のような打ち合いの試合展開が間違いなく多くなるでしょう。
いかにレイエス選手を始めとした強力打線を抑えるかではなく、それ以上に点を取れるかの方が重要です。
もちろんどちらも大事だとは思いますが、この打線を止めるのは相当厳しいです。
柳田悠岐選手と近藤健介選手がスタメンに名を連ね、ゴリゴリのベストオーダーで打ち勝つ。
それしかありません。
打ち勝つとは言っても、ファイターズは投手も良いので大変な勝負になること間違いなしです。
9/29の先発はホークスが前田純投手、ファイターズが加藤貴之投手。
前田投手にとっては、今回が一軍でのプロ初登板。
プロ初登板がCSで対戦する可能性の高いファイターズ戦ということでかなり期待されています。
強力打線に対し粘りの投球を見せてくれたらと思います。
投手
東浜巨
東浜巨投手は4回3失点の投球でした。
全79球の内、ストライク52ボール27。
印象としては「想像通り」です。
ここ最近の東浜投手の二軍戦登板を見る限り、万全の状態とは言えませんでした。
そんな中で強力なファイターズ打線との対決だったので、結果はおおよそ予想できました。
初回は丁寧にコースに投げ分け無失点。
2回は甘く入る場面が目立ち2失点。
3回は内角高めに投げ切ったストレートをレイエス選手に捉えられ本塁打で1失点。
レイエス選手にストライクゾーンは要りません。
4回は初回と同様丁寧にコースに集め三者連続三振で無失点。
予想していた結果よりも良かったというのが正直なところです。
今のベストは出せました。
ただ今の状態だとCSで投げることはできません。
木村光
木村光投手は1回1失点の投球でした。
全22球の内、ストライク14ボール8。
印象としては「読み負け」です。
先頭の細川選手には甘く入ったストレートを捉えられ二塁打。
犠打で1死三塁となったものの、水谷選手との対戦ではしっかりインコースを突いて遊飛。
2死三塁となりました。
ここで対戦するのが3番清宮選手。
3球で1ボール2ストライクと追い込み、4球目に選択したのは高めのストレート。
この球をライト前へのタイムリーにされました。
初球は外角高めに抜けるストレートがボール、2球目は内角低めのストレートがストライク、3球目は低めのスプリットがファール。
このように低めの意識づけが出来ていた中での高めのストレートなのでセオリー通りではあります。
そのセオリーを清宮選手に読まれたという形です。
清宮選手は低めの変化球を合わせるのが上手いので、できるだけ落ち球は使いたくないという思いもあったでしょう。
総合的に考えて投げる球の選択は悪くなかったと思いますが、1ボール2ストライクという投手有利のカウントなのでもう少しストライクゾーンを広げても良かったのかなという気はしてます。
清宮選手はそれだけ警戒しなければならない選手に成長しました。
津森宥紀
津森宥紀投手は1回無失点の投球でした。
全16球の内、ストライク9ボール7。
印象としては「オールストレート」です。
今回の津森投手は逃げも隠れもせず、正々堂々と真っ向勝負をしました。
古川選手には粘られて四球を与えてしまいましたが、万波選手郡司選手水野選手を抑えました。
津森投手の一番良い球はストレート。
この球を打たれたら仕方ありません。
逆にスライダーが甘く入っての本塁打は悔いが残ります。
今回の投球を見る限り、津森投手はCSでも戦力として働いてくれるでしょう。
次回登板にも期待です。
長谷川威展
長谷川威展投手は1回1失点の投球でした。
全14球の内、ストライク8ボール6。
印象としては「現役ドラフト対決」です。
打者2人を打ち取り、ここを抑えれば三者凡退というところで、水谷選手に真ん中内寄りのストレートを本塁打にされました。
長谷川投手にとっては非常に痛い1球です。
水谷選手には多少詰まってもスタンドまで運ぶパワーがあり、今回の本塁打もそのパワーを活かしたものでした。
現役ドラフトでホークスからファイターズに移籍した水谷選手と、ファイターズからホークスに移籍した長谷川投手。
この2人の対決には今後も注目です。
尾形崇斗
尾形崇斗投手は1回無失点の投球でした。
全11球の内、ストライク9ボール2。
印象としては「真っすぐを意識させた中でスライダー」です。
今回投げたホークス投手の中で一番安心して見ていられたのが尾形投手。
尾形投手には150キロ後半のストレートがあるので、打者はその球にタイミングを合わせます。
尾形投手はそれを分かった上で、スライダー中心の組み立てをしました。
レイエス選手には初球に157キロのストレートを投げただけで、それ以降は全て外角のスライダーで二飛。
万波選手には3球連続スライダーで空振り三振。
郡司選手には2球目と3球目に外角のストレートを投げたものの、最後はスライダーで中飛。
相手の打ち損じで何とか抑えたというよりも、投げ勝ったという印象が強いです。
オスナ投手や松本裕樹投手がCSまでに本来の姿を取り戻せなかった場合は、尾形投手を勝ちパターンにするのが収まりがいいと思います。
それぐらい良い球を投げてます。
岩井俊介
岩井俊介投手は0.1回2失点(自責点1)の投球でした。
全20球の内、ストライク13ボール7。
印象としては「真ん中だらけ」です。
今回の岩井投手は制球がアバウトでした。
9回に投げるという重圧からか、球が真ん中近辺に集まっていました。
先頭の浅間選手を三振に打ち取ってから、これじゃダメだとコースを狙うも続けてボール。
水野選手に対して2ボールから投げた高めのストレートを本塁打にされました。
これは完全にカウント負けです。
カウント負けは何としても避けようと、その後は甘めでもカウントを取ろうと切り替えましたが、松本剛選手には初球の真ん中ストレートをきっちり捉えられレフト前ヒット。
その前の今宮選手のエラーもあり1死一二塁のピンチとなりました。
さすがにここでは、一本打たれたら試合が決まってしまうということで、コースを意識した投球に再び切り替えましたが、上川畑選手に対し追い込んでからのスライダーを引っかけ死球。
1死満塁で登場した代打マルティネス選手には1ボール2ストライクと追い込んで高めのストレートで詰まらせたものの、力でライト前に運ばれゲームセット。
プロ1年目で良い経験が出来ました。
野手
ホークス選手の9月一軍打撃成績がこちら。(2024/9/28時点)
<スタメン>
<スタメン外>
この試合は2番の緒方理貢選手が機能していれば、さらに得点が稼げていたでしょう。
1打席目は併殺打、2打席目は犠打失敗&盗塁失敗、3打席目は併殺打。
3打席で6つのアウトはある意味凄いです。
何をやってもうまくいかないという日でした。
これでCSで2番起用される可能性は少なくなったと思います。
ただ守備では初回のファーストプレーでスライディングキャッチを見せるなど良い働きをしました。
守備走塁では欠かせない選手です。
緒方選手が併殺打で目立ったのは、1番のダウンズ選手が出塁していたから。
4打数2安打1四球1盗塁(単打2)の活躍で、素晴らしい選球眼とコンパクトスイングを見せつけました。
二軍ではしっかりとストライクボールの見極めが出来ているなと感じていましたが、一軍の中でもトップクラスの投手である北山投手の球を落ち着いて選べていたのはかなりの驚きでした。
もっと見てみたいと思わせてくれる打席内容です。
谷川原健太選手は先制タイムリー。
周東佑京選手は1死満塁からきっちり打点を挙げる二ゴロ。
打ってほしい所で本塁打を打ってくれる山川穂高選手。
勝ち越しタイムリーの柳町達選手。
ダウンズ選手以外にも存在感を発揮できた選手はたくさんいます。
最後に周東選手の足の状態が大事になっていないことを祈ってます。
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