現横浜DeNAベイスターズ所属のタイラー・オースティン選手の動向に注目が集まっています。
試合に出ればNPB最強格の右打者、ただ度重なる怪我で試合に出たり出なかったり。そんなオースティン選手は34歳という年齢からか、ベイスターズを退団するかもという報道が出ています。
そこで今回は彼が福岡ソフトバンクホークスに加入した場合を想定して、ホークス球団視点・オースティン選手視点から、メリット・デメリットを整理してみることにしました。
ホークス球団にとってのメリット
右の強打者
- ホークスは右の長距離砲が不足しており、それで直近だと2023年オフに山川穂高選手の獲得に動いた。
- 2025年度はその山川選手がシーズンを通して不調に苦しみ、右の強打者は補強ポイント。
- オースティン選手はコンディションさえ整えばOPS.900超級の破壊力を持つ右のスラッガー。
- 実力は申し分ない。
他球団の火力強化に対抗できる
- 日本ハムのレイエス選手、楽天のボイト選手、西武のネビン選手、そして今年はまずまずだったがロッテのソト選手。
- パリーグのライバルチームは打線の核となる外国人野手を獲得し着々と戦力強化を図っている。
- 日本球界で実績のあるオースティン選手は彼らに「パワー、本塁打」で真っ向勝負できる。
- 新たに外国人野手を連れてくるよりよっぽどリスクは低い。
層を厚くする
- 2025年度は打線の中軸として1年間働いて欲しい選手(柳田悠岐選手、近藤健介選手、栗原陵矢選手)が怪我で戦線離脱し苦しんだ。(そんな中でリーグ優勝できたのは凄い)
- オースティン選手が加入すれば、仮に中軸候補が怪我で1~2人欠けていても十分戦える。
- また考えたくはないが柳田選手に関しては2026年オフに引退の可能性もある。
- 再来年以降を見据えても層を厚くしておいて悪いことは無い。
- 逆に中軸候補に1人も怪我人が出なかった場合は、それぞれに休養日を設けて余裕の選手運用をしても良い。
ファン・話題性の面
- 実績ある助っ人であり、イケメン・カリスマ性も兼ね備える。
- グッズ販売や集客効果も見込める“スター外国人”枠。
- 直近だとグラシアル選手のようなイメージ。
モイネロ投手日本人枠
- 2026年度からモイネロ投手が日本人扱いになり外国人選手を他球団よりも1人多く一軍で起用できる。
- オースティン選手が1人加入したことによる外国人枠の問題は何も考えなくていい。
- 特に2025年度に関しては、1年を通して活躍できたホークスの外国人選手はモイネロ投手のみ。
- 体が万全であればすぐにでも試合に出られるチーム状態。
ホークス球団にとってのデメリット
コンディションリスク
- オースティン選手といえば怪我。
- ハッスルプレーが非常に多くチームの士気を上げる選手であることは間違いないものの、その結果として長期離脱に繋がることが多々ある。
- どんなに高い能力を持った選手でも、試合に出ないと本塁打や安打は打てない。つまりチームに全く貢献できない。
- 1年で何億という年俸が1円の価値ももたらさないことを覚悟しておく必要がある。
年齢&複数年
- 彼がこれまで残してきた実績を考えると、争奪戦は必至。
- ホークスが争奪戦に勝つためには金額面だけでなく契約年数も求められる。
- 怪我がちの34歳をいつまで戦力として見れるのか。
- 衰えはいつ来るのか。
- 非常に難しい判断が迫られる。
- 以前、36歳のバレンティン選手を2年10憶で獲得して補強に失敗した例がある。
若手の出場機会を奪う
- ホークスは右の強打者が少ないとは言っても、候補となる若手選手はたくさんいる。(正木智也選手、石塚綜一郎選手、宇野真仁朗選手、大友宗選手、盛島稜大選手等々)
- オースティン選手の獲得によって、彼らの出場機会を奪いかねないのは確か。
- 選手は試合に出ないと何も結果は残らない。
- 出場機会を得られなかった若手が他球団に移籍し、そこで大きく花開くようなことは避けたい。
オースティン選手にとってのメリット
打撃専念できる環境(DH制)
- セ・リーグでは守備(外野か一塁)をこなす必要があったが、パ・リーグでは指名打者起用が可能。
- 下半身・肘の故障リスクを大幅に減らせる。
- これにより稼働率アップ+打撃パフォーマンス安定が期待できる。
- ただ、柳田選手近藤選手山川選手との兼ね合いもあるため、全ての試合でDHは難しい。
圧倒的なサポート体制
- ソフトバンクはNPB随一のトレーニング設備・医療サポートを誇る。
- メジャー経験者にも慣れており、英語通訳・家族サポートも手厚い。
- 怪我がちなオースティン選手にとっては、まさに理想的な再生環境。
優勝争いできる環境
- どのシーズンでも「優勝候補」と言える強豪球団。
- CS・日本シリーズ出場機会も多く、勝てるチームでプレーできる喜びがある。
- なぜ優勝日本一が嬉しいのかというと、追加報酬があるから。
- プロ野球選手は誰よりも長くシーズンを過ごし、試合で活躍してお金をたくさん稼ぐことが一番の喜び。
ホークスは外国人選手に優しい球団
- ホークスはNPB12球団の中で資金力のある球団。
- そして外国人選手に特に優しい球団。
- 例えばスチュワート投手は1年活躍しただけで2年14億円の契約を勝ち取った。
- NPBで実績十分のオースティン選手は1年契約ではなく複数年+高額保証を提示される可能性がある。
プレースタイルがフィット
- ホークスは走攻守全てで全力プレーを怠らない球団。
- どんな強打者でも全力疾走。
- そういう意味では、オースティン選手はそのままのプレースタイルでチームにフィットする。
- ファンもそういう全力プレーの選手が大好き。
オースティン選手にとってのデメリット
役割の制限
- 山川穂高選手や中村晃選手とポジション(1塁・DH)が被る。
- DHだけを見ても、柳田悠岐選手や近藤健介選手との争い。
- 常時スタメン確約は難しい。
- 自分の力を結果で示し続ける必要がある。
環境の変化
- セリーグからパリーグへ。
- 神奈川から福岡へ。
- あらゆる環境の変化に慣れなければならない難しさがある。
まとめ
ホークスにとってのオースティン選手と、オースティン選手にとってのホークスを見ていただきましたがいかがだったでしょうか。
ホークス→オースティン選手
ホークスからすれば、
というデメリットと、
というメリットを天秤にかけて判断する必要があります。
まとめると「あらゆるリスクはあるが、打線の爆発力を劇的に高める可能性を秘めた補強」と言えるでしょう。
項目 | 評価 |
---|---|
長打力アップ | ★★★★★ |
健康・稼働率 | ★☆☆☆☆ |
年齢 | ★★☆☆☆ |
コストパフォーマンス | ★★★☆☆ |
オースティン選手→ホークス
オースティン選手からすれば、
というデメリットと、
というメリットを天秤にかけて判断する必要があります。
まとめると「山川選手、中村晃選手に勝って一塁を守れるという自信があれば最高の球団」と言えるでしょう。
項目 | 評価 |
---|---|
待遇 | ★★★★★ |
チームの強さ | ★★★★★ |
チーム適合性 | ★★★★★ |
試合の出やすさ | ★★☆☆☆ |
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