今回のテーマは「外国人補強をしたくてもできないチーム事情」について。
オスナ投手&ヘルナンデス投手の不調。
スチュワート投手の長期離脱。
ダウンズ選手は二軍降格。
2025年度のホークス外国人選手はモイネロ投手以外が奮いません。
それでも、ホークスはなかなか新外国人選手の補強に動けないでしょう。
その理由を簡単に解説します。
新外国人選手の補強に動けない理由
ホークスが新外国人選手の補強に動けない理由を以下の2点に絞ってお伝えします。
複数年契約
ホークスが新外国人の補強に動けない理由の1つ目は複数年契約選手が多すぎるからです。
2025年度のホークス外国人支配下選手は5名。(2025/4/22時点)
その内、ダウンズ選手を除く4名(オスナ投手、モイネロ投手、ヘルナンデス投手、スチュワート投手)が複数年契約。
そして、その4名は2025年度で契約が切れません。
2025年度の契約がこちら。
新たに選手を取ってきたとしても、最低もう一年は契約しないといけません。
同じく外国人選手が奮わなかった2023年度。
この年はシーズン前に4選手(オスナ投手、ガンケル投手、アストゥディーヨ選手、ホーキンス選手)が加入。
さらにシーズン開幕後に2選手(デスパイネ選手、ヘルナンデス投手)が加入。
在籍していた3選手(モイネロ投手、ガルビス選手、スチュワート投手)と併せて全員で9名の外国人支配下選手を抱えていました。
今季2025年度も同様にシーズン途中に外国人補強をすればいいじゃないかと思われるかもしれません。
ただ、2023年度と2025年度では状況が全く違います。
2023年オフに残ったのは4名だけ(モイネロ投手、オスナ投手、ヘルナンデス投手、スチュワート投手)。
つまり、退団した5選手は単年契約もしくは複数年契約最終年だったということです。
今季は既に4名の来季残留が確定(モイネロ投手、オスナ投手、ヘルナンデス投手、スチュワート投手)。
この状況だと、特に投手補強は慎重にならざるを得ません。
支配下外国人選手が増えれば増えるほど、翌年の支配化枠が減り、たくさん育成選手が在籍しているホークスの強みが消えます。
外国人枠
ホークスが新外国人の補強に動けない理由の2つ目は「外国人枠」の問題があるからです。
※内容は複数年契約と少し被ります。
現在の一軍外国人選手枠は登録枠5名、ベンチ入り枠4名。
ホークスはこの5枠を投手4野手1で考えてます。
モイネロ投手とスチュワート投手が先発なので、これでうまく回る計算です。
ここから更に外国人選手を獲得するとどうでしょうか。
確実に選手が1人溢れます。
仮に全員の調子が最高に良かったとしても、誰か1人は一軍の試合に出れません。
それを覚悟の元で外国人選手を獲得するんですが、先ほども述べた通り複数年契約選手が多いことによって、オフシーズンに戦力の入れ替えが不可能です。(野手のダウンズ選手だけは可能)
つまり、新たに入る選手が活躍した場合、来季はいわゆる「無駄な枠」ができてしまいます。
因みに、もし今季が2026年度だった場合、話は変わります。
ヘルナンデス投手は2年契約2年目、スチュワート投手は3年契約3年目、モイネロ投手は2026年度中に国内FA権を取得し2027年度からは日本人枠。
外国人選手が奮わなかった場合、育成からの昇格も含め外国人選手補強は活発に行えます。
外国人補強に動けるパターン
以上を踏まえ、今季中の外国人補強は野手以外は難しいことが分かります。
もし、外国人投手を外部から補強したなら相当の緊急事態だと思ってください。
ただ、逆に「もし外国人補強(特に投手)を行うとしたら」という見方をすれば様々な考えが浮かびます。
その考えの1つをお伝えします。
ヘルナンデス投手をトレード
2024年度は48登板で防御率2.25。
さらには奪三振率13.50と驚異的な奪三振能力を見せつけたヘルナンデス投手。
ただ今季の彼は、始まったばかりではあるものの精細を欠く場面が目立ちます。
そうはいっても投げている球自体に変化は見られません。
変わったのは相手打者の対応です。
1年間戦って、オフに研究を重ねたのでしょう。
ヘルナンデス投手の持ち球はストレートとスライダーの2種類。
その内、投球割合の8割を超えるのがストレート。
このストレートさえ攻略してしまえば、はっきり言って怖くも何ともありません。
各打者がそのストレートにタイミングを合わせ、しかもしっかり捉えてくるので今の結果に繋がっています。
これからヘルナンデス投手の挽回に期待したいところですが、今後のことを考えるとヘルナンデス投手を他球団へリリースするのも1つの選択肢かなと個人的には思います。
もちろんパリーグではなくセリーグのチームにです。
外国人枠が1つ空くホークスと、まだセリーグの選手が慣れていない左の剛腕リリーバーを獲得できるセリーグチーム。
双方にメリットがあります。
ただ1つ懸念なのが年俸。
ヘルナンデス投手は2024年オフに2年合計推定5億円プラス出来高の契約を結びました。
トレード後もこの契約を引き継ぐので、1年当たり推定2.5億円プラス出来高の契約となります。
この契約が妥当かという他球団の評価が気になるところ。
現状だと正直妥当とは言えません。
ここから復調してホークスの戦力になればホークス側がトレードに出したくない、復調しなければ他球団がトレードに応じてくれない。
非常にややこしい事態であることは確かです。
まとめ
今回の記事はいかがだったでしょうか。
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NPBでは外国人選手を獲得するのに様々な制約があります。
それは日本人選手を守るためです。
「外国人選手が不調だから、新しい外国人選手を獲得しよう。」
そんなことを考えさせないような仕組みがしっかりできてます。
現状のルールの基、ホークスが今の不調から完全に脱却するためにはやはり日本人選手が奮起するしかありません。
今こそホークスの選手層の厚さを示す時です。
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