今回のテーマは「被打率・奪三振率・与四死球率からみる投手の役割適正」。
2024年度の投手成績を踏まえて、2025年度福岡ソフトバンクホークスの投手起用法を考察していきます。
2024年度投手成績
福岡ソフトバンクホークスの2024年度一軍投手成績(個人)一覧がこちら。
被打率・奪三振率・四死球率はそれぞれ色分けしてます。
色分けの基準は以下の通り。
被打率は1割台が赤、2割台前半が黄、2割台後半以上が青。
奪三振率は8以上が赤、6~7が黄、5以下が青。
四死球率は3未満が赤、3以上4未満が黄、4以上が青。
因みに2025年度からホークスに新加入する支配下投手の2024年度一軍成績がこちら。
※上沢投手はメジャー成績
被打率は基本
まずは被打率から。
被打率は一軍で活躍できるかどうかの目安になります。
2024年度、被打率1割台投手一覧がこちら。
スチュワート、モイネロ、尾形崇斗、杉山一樹、大関友久、藤井皓哉、前田純、大山凌、ヘルナンデス、上沢 直之
ほぼほぼ全員が一軍の主力として活躍しています。
被打率が低ければ低いほど安定して活躍できますし、逆に言えば奪三振率や四死球率が素晴らしくても被打率が高いと一軍定着は厳しいです。
例外はオスナ投手。
被打率.257ながら過去の実績を考慮され守護神としての起用が続きました。
奪三振率は中継ぎ
続いて奪三振率。
被打率の低さを踏まえて、奪三振率が高い投手は中継ぎに向いてます。
なぜなら、三振が一番リスクの少ないアウトの取り方だからです。
1点勝負の終盤。
外野にも運ばれたくない。
そういった場面では、四球を出して走者を溜めることよりも、ゼロで抑えることの方が重要です。
2024年度、奪三振率8以上投手一覧がこちら。
津森宥紀、中村亮太、モイネロ、尾形崇斗、杉山一樹、藤井皓哉、松本晴、ヘルナンデス、松本裕樹、木村光
モイネロ投手と松本晴投手は先発メインですが、その他は一軍の主力中継ぎ投手がずらずらといます。
四死球率は先発
最後に四死球率。
被打率の低さを踏まえて、四死球率が低い投手は先発に向いてます。
なぜなら、自分から走者を出さないので球数を少なく抑えることができるからです。
球数が多くなってしまうと長いイニングを投げることができません。
因みに先発は奪三振率の低さがプラスに働く場合もあります。
それは有原投手のように、ゴロで併殺打を打たせる投手に限ります。
2024年度、四死球率3未満投手一覧がこちら。
又吉克樹、東浜巨、有原航平、中村亮太、和田毅、大津亮介、岩井俊介、石川柊太、村田賢一、モイネロ、尾形崇斗、大関友久、松本晴、前田純、オスナ、木村光
2024年度は中継ぎをした中にも、先発適正の高い投手が多くいることが分かります。
先発投手は四死球率の低い投手が多い中で例外がスチュワート投手。
四死球率4.20ながら、被打率.188という強みを活かして、先発陣の一角に収まりました。
全てを兼ね備えるエース&守護神
被打率が低く、奪三振率が高く、四死球率が低い。
これが投手の理想形です。
2024年度の一軍成績を見た時に、その理想形に限りなく近い投手が2人だけいました。
それがモイネロ投手と尾形崇斗投手です。
尾形投手に関しては登板数&投球回数が少ないので、まだ自信を持って名前を上げるレベルには達していません。
ただモイネロ投手に関しては自信を持って名前を挙げれます。
先発転向1年目でこの成績。
既にエース級の成績を残していますが、2025年度はさらなる飛躍が期待されます。
尾形投手には守護神を目指してもらいたいなと思います。
杉山投手、ヘルナンデス投手、松本裕樹投手、藤井投手、津森投手、そして現守護神のオスナ投手とライバルは豊富ですが、潜在能力の高さは彼がNo.1かもしれません。
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