2024/10/29、SMBC日本シリーズ2024福岡ソフトバンクホークス対横浜DeNAベイスターズ第3戦が行われました。
結果は4-1でベイスターズが勝ちました。
今回はこの試合の全体的な感想をホークス目線で述べます。
ホークス投手&野手も個別に取り上げます。
野手に関しては、2024年ポストシーズンのホークス選手打撃成績も載せてます。
全体的な感想
対戦場所を横浜から福岡に移した中での一戦。
当然ホークスファンの声援は素晴らしかったです。
ただ、予想外だったのはベイスターズファンの声援も凄まじかったこと。
「ここは横浜か?」と一瞬錯覚しました。
応援のことはさておき、これから試合内容を振り返ります。
今回の試合は先発投手の出来が勝敗を分けました。
ベイスターズ先発の東投手は故障明けとは思えない素晴らしい投球で7回1失点。
ホークス打線はヒットを10本放ったものの、最後の一本を打たせてくれませんでした。
ホークス先発のスチュワート投手は多くの走者を背負いながらも粘りの投球で4回1失点。
こちらも試合を壊さなかったという点については良かったですが、長い回を投げれていません。
結果的に二番手の大津投手が決勝点となる本塁打を打たれました。
ホークスの投手陣は長打を恐れて四球が多くなっていましたが、これに関しては納得できる部分もあります。
東投手の出来がよく、大量得点が期待できなかったからです。
絶対にゼロで抑えるという気持ちが強く出すぎたのではないでしょうか。
それぐらいベイスターズ打線が強力だということです。
1戦目2戦目はホークスが勝利し、3戦目はベイスターズが勝利。
これでシリーズの流れは全く分からなくなりました。
どちらの打線もホカホカに温まっているので、やはり勝つためには「先発投手の出来」が重要になってくるのかなと思います。
4戦目の先発はホークスが石川投手、ベイスターズがケイ投手。
石川投手はハマれば手が付けられない投球をしてくれるので、そんな投球に期待です。
投手
スチュワート
スチュワート投手は4回1失点の投球でした。
全69球の内、ストライク39ボール30。
印象としては「ヒヤヒヤ」です。
長打を警戒していた部分もあったとは思いますが、それ以上に自分の球を制御できていない場面が目立ちました。
そんな中でも試合を壊さないところが、今季スチュワート投手が成長した部分です。
3回は連続四球で無死一二塁。
4回は二塁打と四球で無死一二塁。
2回連続で絶体絶命のピンチを迎えて、どちらも無失点で抑えるのは凄いです。
ただ、全てスチュワート投手の力で抑えたわけではありません。
ベイスターズ梶原選手のバント失敗。
甲斐拓也捕手は後ろに逸らしかねない球を何度もブロッキング。
山川穂高選手はスチュワート投手の悪送球をジャンピングキャッチで好捕。
守備と相手のミスが救ってくれました。
スチュワート投手は今回69球しか投げていないので、後ろで投げる準備はしてもらいたいなと思います。
4戦目5戦目を連勝して勝ちきるのが理想ですが、何が起こるか全く分かりません。
大津亮介
大津亮介投手は0.1回2失点の投球でした。
全21球の内、ストライク9ボール12。
印象としては「弱気な投球」です。
いきなり先頭の桑原選手に失投のカットボールを本塁打にされ、そこからパニックになりました。
これ以上は絶対に点を取られてはいけない。
その気持ちが強すぎて、梶原選手の内野安打後に、牧選手とオースティン選手には四球。
逃げの投球が目立ちました。
ただ無死満塁で筒香選手を迎えたところで腹をくくり、2球連続真ん中のストレート。
2球目のストレートを捉えられあわや本塁打の打球になったものの、ライト柳田悠岐選手がジャンピングキャッチを見せ犠牲フライに。
最後は良い形で終われたかなと思います。
大津投手の調子のバロメーターはストレートで押せるかどうか。
たくさんの球種がありますが、ストレートで押せてないと何も効果を発揮しません。
今回はストレートをゾーン内に収めるのを怖がっていたので、状態が悪いのは一目瞭然でした。
岩井俊介
岩井俊介投手は0.2回無失点の投球でした。
全10球の内、ストライク5ボール5。
印象としては「火消し」です。
1死一二塁の場面で登板した岩井投手。
先頭の宮崎選手は初球のストレートで詰まらせ左飛。
佐野選手には、1ボール2ストライクからインコースの素晴らしいストレートで見逃し三振、かと思いきやボール判定。
その後、低めの変化球を見逃され四球。
2死満塁にピンチが拡大しました。
ただ、戸柱選手にもストレートで押し込み遊ゴロ。
ピンチを切り抜けました。
岩井投手はこれがポストシーズン初登板。
変に制球が荒れることもなく、自分の球をいつも通り投げ切れていた姿が印象的です。
また、登板機会は訪れるのではないでしょうか。
前田純
前田純投手は2回無失点の投球でした。
全27球の内、ストライク16ボール11。
印象としては「試合を落ち着ける」です。
ベイスターズ打線の「圧」がすごく、打線が攻撃に集中できない時間が続いていましたが、前田投手がその流れを切ってくれました。
いきなりサイン違いを連発する場面はありつつも、ストレート、カーブ、チェンジアップ、カットと全ての球種が通用していました。
特にチェンジアップはオースティン選手から二度も空振りを奪う程にキレキレでした。
6回も7回も三者凡退でパーフェクト投球。
結果論にはなりますが、もし先発が前田投手だったら少しは結果が変わっていたような気がします。
前田投手は間違いなく今後のシリーズの鍵になる投手です。
杉山一樹
杉山一樹投手は1回1失点の投球でした。
全19球の内、ストライク9ボール10。
印象としては「先頭四球」です。
昨季までの杉山投手を見ているかのような投球内容でした。
いきなり先頭の宮崎選手に四球。
ベイスターズ打線の中で一番調子が悪い打者に対しての四球なので勿体ないです。
次の佐野選手は二飛に打ち取ったものの、戸柱選手には高めのフォークを捉えられタイムリー二塁打。
痛い追加点を許しました。
杉山投手は1戦目2戦目と登板が無かったので、何か原因があるとは思っていましたが、今回の投球を見て納得しました。
全然球が走っていません。
今回空振りを奪った球はゼロ。
ストレートもフォークもバットに当てられました。
これだと杉山投手らしい投球にならないのも当然です。
長谷川威展
長谷川威展投手は1回無失点の投球でした。
全16球の内、ストライク9ボール7。
印象としては「長打警戒」です。
長打を最大限に警戒し、コースに集める投球を披露しました。
牧選手に投じた初球のスライダーは甘かったですが、それ以外はしっかりと投げ切れていました。
2死からオースティン選手に与えた四球がありますが、あれは与えていい四球です。
3ボール2ストライクからストライクを取りにいき一発を打たれる方が最悪です。
今回長谷川投手は良いアピールができたので、次戦以降も間違いなく登板のチャンスは訪れるでしょう。
野手
2024年ポストシーズンのホークス選手打撃成績がこちら。(2024/10/29時点)
<スタメン>
<スタメン外>
ヒットの数は10本。
ただ得点はたったの1。
打線がかみ合いませんでした。
こういう日もあると切り替えるだけです。
打撃面で存在感を発揮したのはこちらの4選手。
柳田悠岐選手は5打数3安打、栗原陵矢選手は4打数2安打、近藤健介選手は3打数2安打1四球1打点、今宮健太選手は4打数2安打。
4選手だけで9安打です。
残りの1本は周東佑京選手のセーフティーバント成功によるヒット(周東選手3打数1安打1四球)
打つだけじゃないとうところで、プレッシャーをかけることができてます。
守備面で存在感を発揮したのは、今宮健太選手、甲斐拓也選手、山川穂高選手、柳田悠岐選手、周東佑京選手の5選手。
今宮選手は、同点に追いついた直後の2回表、先頭宮崎選手の三遊間の当たりを逆シングルで捕球し遠投でアウトにする強肩を活かしたプレー。
甲斐選手は、4回表2死二三塁のピンチでスチュワート投手の低めのワンバウンド投球を連続でナイスブロッキング。
山川選手は、4回表スチュワート投手の送球が高く浮いたところをジャンピングキャッチ。
柳田選手は、5回表無死満塁で筒香選手の本塁打性の打球をフェンス際でジャンピングキャッチ。
周東選手は、6回表梶原選手の左中間の当たりに俊足を飛ばしてランニングキャッチ。
他にも目立たない良いプレーはたくさんあり、締まったプレーを何度も見せてくれました。
当たり前のことを当たり前にできるチームは大崩れしません。
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