2024/5/3、福岡ソフトバンクホークス三軍対愛媛マンダリンパイレーツの交流試合が行われました。
結果は2-1でパイレーツの勝利です。
今回はこの試合で登板したホークス投手に注目していきます。
野手についてはこの試合の打撃成績と、私が特に気になったことを載せています。
アピールできた若手選手はいたでしょうか。
投手
大野稼頭央
大野稼頭央投手は3回無失点の投球でした。
全39球の内、ストライク25ボール14。
印象としては「落ち着いた投球」です。
初回はセンターフライを重松選手が落球したものの結果はセンター前ヒット。
厳しい所に投げても良い球すぎて判定はボール。
投球が崩れそうな場面は多々ありました。
それでも落ち着いて高低内外にしっかり投げ分け打者を抑えました。
大きなカーブ&スライダーがしっかり決まればもっと楽に抑えることができたと思いますが、ストレート&チェンジアップが投げ切れただけでも十分です。
特にチェンジアップは2球投げてどちらも空振りを奪いました。
大野投手は投げてる球ももちろん良いですが、マウンド上での鋭い目つきがたまらなく良いです。
既にエースの風格を漂わせてます。
山崎琢磨
山崎琢磨投手は2回2失点(自責点1)の投球でした。
全37球の内、ストライク27ボール10。
印象としては「決め球が定まっていない」です。
ストレート、カーブ、スライダー、チェンジアップと様々な球種を投げ分けていたものの、「迷ったらこの球」という球種が見つからず球数が嵩んでしまいました。
ストレートは走者が出るとスピードが5キロ程度落ち、130キロ台後半になってしまう。
スライダーは高めの抜けスラで1回空振りを奪っただけで、バットには当てられてしまう。
投げる球が無い中で抑えるのは厳しいです。
最後の方は打者の打ち損じにかけて、とりあえず真ん中に放る場面がありました。
何か1つでも自信を持って投げられる球があればと思います。
村上舜
村上舜投手は1回無失点の投球でした。
全10球の内、ストライク6ボール4。
印象としては「真っすぐが素晴らしい」です。
スライダーのストライク率は20%と低かったですが、ストレートのストライク率が100%で自信を持って投げることができたので抑えることが出来ました。
キャッチャーのミットに収まるギリギリまでボールが沈まずに伸びてくるような球筋なので、打者はボールの下側をこすり上げてフライアウトになっていました。
これでスライダーの制球も上がってくると、手が付けられなくなります。
瀧本将生
瀧本将生投手は2回無失点の投球でした。
全25球の内、ストライク16ボール9。
印象としては「打者に助けられた部分もある」です。
2回を25球で抑える省エネ投球で見た目は素晴らしいです。
ただ、ボール先行となるパターンが多く、3ボールカウントは2回もありました。
7回の3ボール1ストライクの場面では、見送ればボール球のストレートを振ってくれてサードゴロ。
8回の3ボール1ストライクの場面では、真ん中のストレートを見送ってもらい、3ボール2ストライクから低めのフォークで空振り三振。
もしここで走者を許していたらどうなっていたのか分かりません。
一軍二軍ではこういった些細な突破口から得点を積み重ねられるので、次回登板では一瞬の隙も見せない投球を期待してます。
フェリックス
フェリックス投手は1回無失点の投球でした。
全11球の内、ストライク7ボール4。
印象としては「オンリーストレートの方が安心」です。
今登板でも荒れた投球でしたが、高めのボール球にも打者が手を出してくれたおかげで何とか三者凡退で抑えることが出来ました。
フェリックス投手はストレートがホークスの投手の中でも速い方の部類に入るにもかかわらず、変化球で空振りが取れません。
チェンジアップとストレートの球速差は約20キロもあるので、普通は体勢を崩して空振りします。
その理由は変化球の時に腕が緩むからだと私は思います。
ストレートの腕の振りでチェンジアップだったら空振りしますが、チェンジアップの腕の振りでチェンジアップが来たらあとは打ち損じせずに捉えるかどうかの勝負になります。
そこを改善するために日々試行錯誤しているとは思いますが、今やるべきなのはそこではありません。
ストレートをしっかり制球できるようになることです。
ストレートでストライクが取れずにボール先行になってしまうと、いくら空振りが取れる変化球を手に入れてもその球を投げるカウントになりません。
変化球の精度は二の次で、まずはストレートを極めること。
そうすれば支配下登録が手の届くところまで来ます。
野手
この試合に出場したホークス選手の打撃成績がこちら。
山本恵大選手は先日の試合に引き続き、この日も2安打の活躍。
相手投手は投げる球が無いので三軍戦では珍しい「敬遠」もありました。
二軍では柳町達選手が一軍に上がれなくて困っていますが、三軍ではこの山本選手が無双しているのに二軍に上がれなくて困ってます。
ホークスの外野手は層が厚すぎです。(特に左打者)
こういう選手が二軍三軍に控えているからこそ、一軍の選手にとって良い刺激となっています。
今後も大いにアピールして一軍の舞台に駆け上がってほしいです。
渡邉陸選手はヒットこそ出なかったものの、鋭いファールがありつつしっかりとボールを見極めました。
打つべき球、打たない球を選択できれば自ずと打率が上がります。
一軍の捕手は守備特化の選手が中心なので、打力特化の渡邉選手が入り込む可能性は十分あります。
伊藤大将選手は代走で出場し盗塁を成功させたにもかかわらず、自分でアウトと判断してベンチに戻りかけたところをタッチされアウトになりました。
全ての野球人のお手本になるべきプロ野球選手としてはとても恥ずかしいプレーです。
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