2024/4/17、福岡ソフトバンクホークスvs北海道日本ハムファイターズの一軍公式戦が行われました。
結果は4-4の引き分けでした。
今回は日本ハム2連戦の全体的な感想と、この試合のホークス投手&野手を取り上げます。
勝ち切れなかったと捉えるか、負けなかったと捉えるか…。
全体的な感想
対戦する前から分かっていたことですが、日本ハムの打者に総じて言えることは、ファーストストライクを積極的に振ってくること。
そして、そのファーストスイングで仕留める確率が以前よりも上がっています。
今回の2連戦と先週の2連戦で登板したホークス先発の有原航平投手と大関友久投手は必ず初球にストライクを取ってくる投手。
さらにファーストストライクは甘めでストライクを取りにいきます。
甘めからどんどんストライクゾーンを広げていき、追い込んでから厳しいところで確実に仕留める投球スタイルです。
この投球スタイルと日本ハム打線の相性があまり良くないと私は感じました。
4/17の試合で大関投手が失点を許した2回の安打&本塁打はどちらも初球。
オスナ投手が同点本塁打を打たれたのも初球。
4/16の試合で有原投手が3回に勝ち越し3ランを打たれたのは初球、7回に追加点となるタイムリーを許したのも初球。
初球ばかり捉えられています。
だからといって、厳しい所ばかり投げていると球数が増えてしまい、中継ぎに負担をかけることに繋がります。
よってこのスタイルを大幅に変えることは難しいです。
結局何が言いたいかというと、そのままで大丈夫です。
初球からガンガン来ることで、初球アウトの可能性もあるので投手からすれば嬉しい側面もあります。
短期決戦の場合は、中継ぎ投手のように1点も与えないつもりで投げていくことが求められますが、長いシーズンでずっとそんな投球を繰り返していたら1年間持ちません。
初球から振ってくるのが分かっているので、他のチームより初球からボールゾーンで空振りを狙う割合を増やしてみても面白いとは思います。
投手
大関友久
大関友久投手は7回2失点の投球でした。
全87球の内、ストライク56ボール31。
印象としては「勝ちを付けさせたい投球」です。
球数的にはもう1イニングいけたと思いますが、次の日に試合が無く、前日の試合で石川投手しか登板していないということで総力戦で勝ちにいくために7回で降板ということになりました。
先発がしっかり試合を作っていることで生まれた余裕です。
大関投手は石井選手に2ラン本塁打を打たれたものの、許した失点はそれだけだったので、なんとか打線が頑張って勝ちを付けさせたいところでした。
3回に郡司選手に対して148キロのストレートで空振り三振を奪ったように、開幕時に比べてスピードは上がってきてます。
次回登板でも引き続き安定した投球が期待されます。
松本裕樹
松本裕樹投手は1回無失点の投球でした。
全22球の内、ストライク15ボール7。
印象としては「初球は真ん中」です。
全てのコースにビタビタに投げる松本投手の姿は見られませんでした。
ただ、カウントを取りにいった甘い球でファールや見逃しストライクが取れていたので何とかなりました。
松本剛選手には12球も投げさせられましたが、最後は甘い球に投げることなく、四球を出すことなく、抑えることができていたので流石です。
津森宥紀
津森宥紀投手は1回無失点の投球でした。
全9球の内、ストライク6ボール3。
印象としては「万波選手への3球目が危なかった」です。
全体的に長打にならない厳しい所に制球することができていました。
ただ、万波選手に対する3球目だけはスライダーが真ん中に入ってしまいました。
あの球はレフトスタンドに放り込まれてもおかしくありません。
自慢のストレートが真ん中にいくのと、スライダーが真ん中にいくのとでは甘さの度合いが全然違うので、次回登板ではしっかり修正したいところです。
杉山一樹
杉山一樹投手は1回無失点の投球でした。
全14球の内、ストライク8ボール6。
印象としては「バント失敗に助けられた」です。
以前の杉山投手だったら当たり前だった先頭打者四球を今回出してしまい、少しだけ懐かしく感じました。
それぐらい今年は変わった姿をずっと見せてくれていたので。
2-2の同点の場面で登板できるようになったというのは、首脳陣からの信頼度がもう一段階上がったことを意味します。
抑えたらさらに評価が上がるというところで、何とか抑えてくれました。
杉山投手がゼロで抑えることができたのは、細川選手のバント失敗が非常に大きかったです。
先頭打者四球で流れが日本ハムにいきかけたところを、バント失敗によって流れを中和してくれたので、杉山投手が立ち直るきっかけになりました。
オスナ
オスナ投手は1回無失点の投球でした。
全18球の内、ストライク11ボール7。
印象としては「簡単に打たれすぎ」です。
郡司選手と松本選手に対しては低め&外に厳しく投げ込むことができていましたが、2死になってホッとしたのか万波選手のところから制球がおかしくなりました。
万波選手にヒットを打たれる1球前のチェンジアップが真ん中に。
そしてマルティネス選手への初球のカットも真ん中に入り同点本塁打。
本塁打を打った方を褒めるべきですが、これだけ甘い球が続くと仕留められるのは時間の問題でした。
次のレイエス選手の6球目のストレートも危なかったです。
オスナ投手は本来、抜群の制球力を武器にストライクゾーンの厳しい所へ強い球を投げ込む投手。
四球を出すことなく、長打も少ない投手なので「守護神」を任すのに相応しいです。
2022年度は29試合登板で四死球4つ。
2023年度は49試合登板で四死球6つ。
ただ、2024年度は9試合登板で既に四死球を4つも出してます。
オスナ投手にとっては多すぎです。
球が極端に遅くなったとかは無いので、あとは本来の制球力を取り戻せるかどうか。
本当にそこだけです。
藤井皓哉
杉山一樹投手は1回無失点の投球でした。
全20球の内、ストライク11ボール9。
印象としては「戦える状態で帰ってきた」です。
20球投げた中で甘い球は1球もありませんでした。
まずそこが点を許さなかった何よりの要因です。
二軍で調整する前は、ストライクが入らずに四球を出し、バントの構えをしているのにストライクが入らずさらに四球を出すという場面がありましたが、今回はそれもなくしっかり勝負にいけてました。
今回出した四球はもったいない四球ではなく出していい四球です。
空振りを奪った球はストレート、フォーク、スライダーで1球ずつ。
本来の藤井投手であればもっと空振りを奪えていたと思うので、まだまだこれからです。
今がベストではありません。
野手
ホークス選手の一軍打撃成績がこちら。(2024/4/17時点)
この試合のスタメンを見て少し驚いたのがウォーカー選手のスタメンです。
4/9の試合で1本ヒットが出てから、3試合連続で当たりが止まっている選手を我慢強く起用する采配。
オリックス中嶋監督と真逆の采配です。
中嶋監督は打撃で結果が残っていなかった紅林選手をショートで使い続けたという采配がありましたが、それとは全然違います。
打撃を期待されてDHで起用されている32歳のウォーカー選手と、ショート守備での貢献度があり高卒2年目3年目で将来性があった紅林選手の差です。
ウォーカー選手がいつか必ず打つという確信が無いとできません。
ホークスにはウォーカー選手以外にも素晴らしい選手がたくさんいます。
その選手達のモチベーションが心配です。
コメント