2024年度のプロ野球開幕まであと4日。
ホークスは4年ぶりのV奪還へ勝負のシーズンがスタートします。
投手・野手共に厳しいチーム内競争を戦い抜き、最高の開幕メンバーが決まりました。
今回はそんな開幕野手16名をまとめてました。
ただまとめるだけなく、それぞれの役割や求めることについても選手毎に考察してます。
投手編も併せてご覧ください。
投手編は開幕メンバーが分かる前の記事ですが、大津投手→スチュワート投手以外は同じです。
スターティングメンバー
まずはスターティングメンバー9名から。
周東佑京
1番センターで開幕を迎えることが濃厚な周東佑京選手。
彼が1年間1番打者としてチームを引っ張ってくれたら、相当なアドバンテージになります。
シーズンキャリアハイの出塁率は2020年度の.325。
この年は346打席に立ち打率.270で盗塁は50個決めてます。
もし規定打席(443)に到達していたら、計算上盗塁数は64個まで増えていました。
周東選手のキャリアハイの年に優勝し、ここ3年は優勝を逃していることを考えると、周東選手はチームの命運を握っているといってもおかしくありません。
今宮健太
2番ショート、もしくは下位打線でのショート起用が濃厚な今宮健太選手。
川瀬晃選手や仲田慶介選手等とのショート争いを制し、今年も開幕スタメンを勝ち取りました。
今年は複数年契約の最終年。
今年ダメだったら、ユニフォームを脱がなければならない可能性が1%はあります。
よって昨年以上に気合は入っているはずです。
さらに2024年オフのホークスは、ドラフト会議で大学生No.1ショート宗山塁選手の指名をするのかにも注目が集まっています。
ただレギュラーとして1年過ごすだけでなく、「あと2~3年は即戦力に困らない」とフロントが納得するぐらいの圧倒的な成績。
つまり、タイトルに絡む働きが求められます。
柳田悠岐
開幕戦は3番ライト起用が濃厚な柳田悠岐選手。
今年が7年契約5年目の「ホークスの顔」です。
今年の柳田選手の目標は3割30本5盗塁。
柳田選手が本塁打30本を記録したシーズンは3回(2015年、2017年、2018年)。
その全てで打率3割とOPS1.000超えを達成してます。
つまり本塁打30本を達成したら、打率3割も達成するのが柳田選手です。
本塁打数が年々減ってきている中で、また全盛期並の成績を残せるかに注目です。
山川穂高
開幕戦は4番ファースト起用が濃厚な山川穂高選手。
彼に求めることは最低本塁打20本以上です。
ハードルが高いと思われるかもしれませんがそうでもありません。
謹慎処分を受けていた2023年シーズンを除き、2017~2022年の6年連続でシーズン本塁打20本以上を記録。
山川選手にとって本塁打20本は当たり前です。
また、山川選手は無償でホークスが獲得した選手ではありません。
2023年シーズンに46試合登板,防御率2.53の成績を残したリリーバー、甲斐野央投手を放出してまで獲得した選手です。
野手と投手で比較はできませんが、山川選手よりも甲斐野投手の方が活躍するという状況になれば、ホークス球団にとってこのFA獲得は失敗だったということになります。
年齢的には山川選手の方が甲斐野投手より5歳も年上なので、将来性という部分ではもう負けてます。
よって当然、本塁打王、打点王等のタイトルに絡む活躍は期待されます。
近藤健介
2023年度はキャリアハイの成績を残した近藤健介選手。
開幕戦は2番もしくは5番レフトでの出場が濃厚です。
正直、近藤選手が5番打者は贅沢すぎます。
忖度無しで私は彼がホークスのNo.1打者だと考えているからです。
NPB全体を見渡しても、彼がNo.1だと思う方は多いのではないでしょうか。
ただ近藤選手に絶対チャンスで回したいと考えた時に、5番起用は一理あります。
2番や3番だと最悪歩かせて次勝負ができてしまいますが、5番だと出塁率の高い柳田選手山川選手が塁をぎっしり埋めている可能性が高いので近藤選手と勝負せざるを得ません。
また、その状況を簡単に作り出したいなら1番柳田2番山川3番近藤の超攻撃型打線も面白いです。
近藤選手を5番にするのであれば、1,2番の出塁率の高さは確実に求められます。
近藤選手自身は怪我さえなければ、どこの打順に入ろうが最高の働きをする選手なので、何の心配もしてません。
ウォーカー
高橋礼投手、泉圭輔投手との2対1トレードでホークスに加入したウォーカー選手。
開幕戦はDHで2番もしくは下位打線起用が濃厚です。
オープン戦の本塁打王を打線の軸に置かなくても見栄えが悪くならない打線ということです。
2016年度日本ハムが本塁打キングのレアード選手を6番7番に据えていた時と同じ雰囲気を感じます。
また、2023年度は柳田選手(67試合)と近藤選手(39試合)のDH起用が合わせて106試合もありました。
ウォーカー選手はDHが主戦になるので、当然柳田選手と近藤選手の守備負担は増えます。
そこまでしてもDH起用したいと思えるほどの打撃成績を残せるかどうかに注目です。
栗原陵矢
今年こそ怪我からの完全復活を誓う栗原陵矢選手。
2023年シーズンは左膝前十字靱帯断裂の大怪我からの復活を期すシーズンでありながら、本格的にポジションをサードへ転向したシーズンでもあり何かと忙しい一年でした。
2024年度も右有鉤骨骨折からの復活という意味合いはあるものの、昨年よりは落ち着いてプレーができる状況です。
2年連続で言い訳はできません。
柳田選手、近藤選手、山川選手、ウォーカー選手と打線の中心を張れそうなメンバーは数多くいますが、彼らは全員30代の選手。
次世代のホークスを引っ張る存在として、栗原選手にはもっともっと頑張ってもらいたいというのが本音です。
ベースは2021年シーズン。
打率.275、本塁打21、打点77。
どれだけこれらの数字を上回れるかに注目です。
甲斐拓也
2023年オフに複数年契約を断り、単年勝負を選んだ甲斐拓也選手。
今年にかける思いは人一倍強いはずです。
ただレギュラーとして一年間出続けるだけではなく、盗塁阻止率や打撃成績といった数字で分かる活躍をし、さらにゴールデングラブ賞とベストナインの奪還もする。
もちろんその上で「優勝」の二文字を掴み取る。
そこまで達成出来たらFA戦線の大目玉に浮上します。
そうなると、ホークス側も年俸を大幅上昇させた上での複数年契約を提示することになるでしょう。
日本を代表するキャッチャーのモチベーションが高いシーズンは期待したくなります。
牧原大成
2024年シーズンから新たに3年契約を結んだ牧原大成選手。
今年は初めて、ユーティリティプレイヤーとしてではなく、セカンド一本で勝負する年になります。
これまでは守備練習を内外野全ポジションやらなければならなかった分、打撃練習に使える時間は限られていました。
ただセカンド一本となると、全ポジション分の守備練習時間をセカンドの守備練習と打撃練習に回すことができます。
結果はどうであれ、やっていることは間違っていないと私は思います。
最後の最後まで三森選手とセカンドのポジション争いを続けていましたが、おそらくこれはシーズンが開幕しても続きます。
その争いがお互いのレベルを高め、いつの間にかチーム力が上がってます。
ベンチメンバー
続いてベンチメンバー7名。
中村晃
2024年シーズンが複数年契約最終年の中村晃選手。
彼は今年が勝負の年です。
山川選手やウォーカー選手が加入した影響で、スタメンというよりも「左の代打」として起用されるケースが多くなってくると思います。
代打の切り札として、ここ一番のチャンスでチームを勝利に導けるかに注目です。
海野隆司
春季キャンプから打撃での成長をアピールした海野隆司選手。
2023年シーズンは谷川原健太選手との第二捕手、第三捕手争いに負けましたが、今年は勝ちました。
起用法としてはオープン戦からスタメンで起用されるケースがかなりあったので、レギュラーシーズンでも同様の起用がされると思います。
2024年シーズンも甲斐選手に頼ってばかりになってしまうと大変なことになります。
先ほども述べた通り、2024年オフに甲斐選手はFA移籍の可能性があるからです。
緒方理貢
育成三銃士の一角、緒方理貢選手。
彼の起用法は「代走&外野守備固め」です。
昨年は周東佑京選手が担うことが多かったこのポジション。
その周東選手は開幕スタメンなのでその枠は空いてました。
基本的には代走&守備固めですが、たまに打席のチャンスが訪れた時に着実に結果を残せばレギュラーも見えてきます。
レフトのレギュラーは近藤選手、ライトのレギュラーは柳田選手。
2023年度はDH起用も多かった2選手の守備負担が今年は間違いなく増えます。
そうした時に緒方選手がレギュラー陣と遜色ない打撃守備走塁を見せつけていたら、首脳陣は早めに柳田選手近藤選手を交代させやすいです。
緒方選手には常にレギュラーを狙い続けて欲しいです。
仲田慶介
育成三銃士の一角、仲田慶介選手。
彼の起用法は「内外野守備固め」です。
数年前まで牧原大成選手が務めていたポジションです。
終盤の大事な場面での守備固めからスタートし、そこで信頼を積み上げていけば少しずつ打席に立つ機会も増えるでしょう。
いろんなポジションを守れるということは、可能性が広がるということ。
誰かが不調もしくは怪我になった時、本職のサブプレイヤーもしくは仲田選手にチャンスが訪れます。
まずは全てのポジションで守備をハイレベルにこなせるか、そして数少ない打席で結果を残せるかに注目です。
川瀬晃
今宮健太選手からレギュラーを奪う強い気持ちがある川瀬晃選手。
彼の起用法は「内野守備固め」です。
今宮選手は今年33歳なので、フルシーズンフルイニングでの出場は首脳陣も考えていないでしょう。
そうなった時に、川瀬選手にも出場機会はあります。
まずは安心して見ていられる堅実な守備。
そして、嫌らしい打撃。
嫌らしさだけではなく、打率出塁率にも拘ってもらいたいです。
三森大貴
最後まで牧原大成選手とのセカンド争いを繰り広げた三森大貴選手。
彼の起用法は「ファースト守備固め」です。
オープン戦でも山川選手に代わってファーストの守備に就くことが多々ありました。
山川選手もウォーカー選手の加入によって、常に守備に就かなければならない状況になります。
三森選手が打撃守備走塁で良いものを見せてくれると、首脳陣も早めに代走等で代えやすいです。
また、もちろんセカンドは常に狙いながらです。
牧原選手の状態が落ちてきたときに、一気にポジションを奪えるように、常に準備をしておく必要があります。
川村友斗
育成三銃士の一角、川村友斗選手。
彼の起用法は「代走&外野守備固め」です。
オープン戦途中まで開幕センターあるかもという打撃を見せてくれていたものの、打席に立つ機会が減り、打撃の調子も落ちていきました。
彼を守備固めとして起用せず、二軍に一回落とし、周東選手の状態が落ちてきたときに一軍に上げてレギュラーとして起用するというパターンもあったと思います。
それでも守備固めという選択になったのは、そもそも守備走塁だけで十分戦力だからです。
控えからレフト、センター、ライトと様々なポジションを守ってもそれぞれで最高のパフォーマンスを見せていました。
もちろん、スタメンの可能性も十分あります。
周東選手の状態が落ちてきた時には、すぐに川村選手にチャンスが訪れます。
川村選手にはレギュラーを常に狙いながら、出たところできっちり仕事を果たすことが求められます。
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