2024年オフに福岡ソフトバンクホークスを戦力外となった仲田慶介選手と三浦瑞樹投手の移籍先が決まりました。
仲田選手が埼玉西武ライオンズ、三浦投手が中日ドラゴンズです。
今回は両選手の移籍について私見を述べていきます。
当然の結果
二軍で最優秀防御率のタイトルを獲得した三浦瑞樹投手(25)。
二軍で9月月間MVP(打率.429、安打30、本塁打1、打点11)を受賞した仲田慶介選手(25)。
両選手共に一軍初出場を果たしており、2024年度は来季に向けての足掛かりとなったシーズンでした。
そんな中での戦力外通告。
「何で???」という気持ちになるのは当然です。
ホークス球団としては育成契約を打診しましたが、仲田選手三浦投手がすんなり育成再契約するはずがありません。
レベルが高く、人数が12球団最多のホークスの中でもう一度競争を勝ち抜くのは至難の業だからです。
小笠原慎之介投手がメジャー挑戦し、先発の頭数が足りないドラゴンズ。
全体的に野手の層が薄いライオンズ。
これらのチームに入った方が選手として上を目指せます。
よって両選手は良い選択をしたと思います。
ただ、ホークス球団が何を考えているのかはよく分かりません。
仲田選手三浦投手はもし現役ドラフトに提出したとしてもかなり人気が高かったであろう選手。
そんな選手を無償で放出するのはもったいないとしか言いようがありません。
育成選手として再契約するのが最高の流れだったとは思いますが、そんなことにならないのは想定済みのはず。
これからの25歳の選手を放出してまで欲しい選手がいたのか、それとも次の世代に懸けているのか。
そのどちらにしても彼らを戦力外にするのは悪手だったと私は思います。
2023年現役ドラフトで水谷選手を放出したり、2022年現役ドラフトで大竹投手を放出した時と同じ感覚です。
ホークスには戦力を削ぎ落すスパイが内部にいるのでしょうか。
常勝を義務付けられたホークス
散々ホークスフロントに噛みつきましたが、こういう選択をしたフロントの気持ちが少しは分かります。
ホークスは常勝を義務付けられたチームだからです。
「将来性」よりも、まずは「実績」。
ここを重視したチーム編成を行っていきます。
他のチームはこのポジションの選手が育ってくれたら嬉しいなと少しは妥協する部分があるものの、ホークスにはそれがありません。
先発中継ぎ抑え捕手内野手外野手。
全てのポジションにまず実績のある選手を固めて優勝できる体制を整えてから、万が一の場合に備えてこれからの選手の成長を促します。
つまり、実績のある選手が結果を残し続ければ、実績の無い選手はチャンスすら与えられません。
投手は野手よりもチャンスがありますが、野手はレギュラーが怪我無く試合に出続ければノーチャンスです。
実績のあるベテラン選手が主力として活躍。
これから育ってほしい20代前半の若手選手を残したい。
そうなると、出場機会を与えられなかった20代中盤の中堅選手が放出されてしまうのは、理不尽ですが致し方ないことではあります。
2024年シーズンは守護神オスナ投手の状態が悪かったということで、そうなるとすぐにライデルマルティネス投手の補強に向かう徹底ぶり。
オスナ投手は年俸推定10億円の4年契約ですよ。
他球団は金銭面を気にしながら補強を進めるのに対し、ホークスはチームを強くするためには手段も金も選ばないということがよく分かります。
他球団は感謝すべき
ホークスは足りないピースがあればしっかり実績のある即戦力選手を補強。
そしてドラフトでは毎年育成選手を大量指名。
こういうホークスフロントのやり方を叩く他球団ファンの方がおられますが、それは見当違いかなと私は思います。
確かにチームの主力クラスの選手が強奪されれば良い気はしないでしょう。
ただ、選手にとって評価の高いチームへ移籍するのは当然のこと。
生活がかかっています。
また、ホークスのように選手の評価を高めてくれる球団がいるから、日本球界が盛り上がっているという部分が間違いなくあります。
ホークスがもしメジャーリーグの球団だったら、日本球界の衰退はどんどん進んでいるはずです。
日本の安い年俸よりも、メジャーの高い年俸の方が夢があります。
ホークスが選手を大量指名し、戦力となる選手を抱えきれなくて放出するのは、他球団にとっては旨みしかありません。
育成期間が必要無いので、すぐにでも試合で起用できます。
ホークス出身で今は他球団で活躍している選手が何名いるでしょうか。
その逆も然りですが、圧倒的に「ホークス→他球団」のパターンが多いです。
FAでAランクBランク主力選手を獲得されても、結局人的補償で良い選手を貰えますし、他球団はホークスに良い印象を抱いているはずです。
悪い印象を抱いているのは一部の他球団ファンだけです。
ホークスファンとしては、なぜこの選手を放出するのかという場面が何度もあるので不満がある方は多いでしょう。
私もその一人です。
ベテラン&外国人選手に優しく、若手中堅の日本人選手に厳しいフロントの体制は見直さなければなりません。
敵に塩を送るのではなく、自チームをさらに強くするという視点を常に持ち続けてほしいです。
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