ホークスの野村大樹内野手(23)とライオンズの齊藤大将投手(29)の交換トレードが合意に達したことが5日分かりました。
今回は今回のトレードのメリットを考察していきます。
そもそもトレードにはデメリットなんてありません。
それぞれのチームに必要とされているということですから。
1つデメリットがあるとするなら、その選手を応援していたファンの方が少し寂しくなるぐらいです。
球団はここを応援する、敵チームに移籍したらその選手だけこそっと応援する。
それでいいんです。
ホークス球団、ライオンズ球団、野村大樹選手、齊藤大将投手、それぞれに分けてメリットを述べていきます。
ホークス球団
「支配下」の野村選手と「育成」の齊藤投手の異例のトレード。
これによって支配下枠が1つ空いたという部分がホークスにとって非常に大きいです。
野村大樹選手はパンチ力があり、勝負強さもあり、守備力もここ最近は向上している素晴らしい選手。
ただ、同じ一三塁を守る支配下野手と比較した時にどうしても優先順位が下がります。
右打者というくくりで見ても同様です。
下記事でも述べていますが、今季の構想外の候補です。
2024年シーズンオフまで野村大樹選手の覚醒を待つということはもちろんできました。
ただ、それ以上に競争の活性化を図りたいということだったのでしょう。
残り支配下枠が4から5になったことで、育成選手は俄然やる気が出ます。
支配下期限の7月末までもう時間は無いから、前田純投手、三浦瑞樹投手、石塚綜一郎選手の3名プラスαで決まりだと諦めていた選手にも可能性が生まれます。
また、野村大樹選手をどうせ今オフリリースするつもりなら、早い内に他球団に出してあげようとする親心も感じます。
西武は12球団で最も打撃陣に課題があるチーム。
野村選手がレギュラーを掴む可能性は格段に上がります。
獲得した齊藤大将投手は正直おまけのようなもの。
今年24歳でまだまだ伸びしろのある野村大樹選手と、今年29歳でそろそろベテランの域に差し掛かる齊藤大将投手を見比べた時に1選手としての魅力があるのは明らかに野村選手の方。
齊藤投手は2017年ドラフト1位というだけで、これまでにプロで目立った実績はありません。
2024年度中に二軍で活躍、もしくは支配下登録されて一軍で活躍しなければ、今季終了後に構想外ということも十分に考えられます。
正直、野村大樹選手を放出するなら、もっと良い選手を獲得できたのではないかと思ってしまいます。
例えば同じ左の中継ぎ投手なら、トミージョン手術からの復帰を目指している佐々木健投手は魅力的でした。
ライオンズ球団
ライオンズ球団としては文句無しの大補強です。
支配下で結果を残せず、怪我もして、育成選手としてもがいている齊藤大将投手を放出し、野村大樹選手という将来の主軸候補を獲得できたのですから。
ローリスクハイリターンのトレードです。
今すぐにでもレギュラーで起用したいぐらいの存在だと思います。
野村選手の二軍戦のOPSは3年連続で.800越え(2022~2024年)
この選手を一軍で使い続けたくても、それ以上に目立つ選手がホークスにはいるので、なかなか起用されませんでした。
ただ、今の西武なら使い続けることができます。
野村選手が一軍投手に慣れた時、どのような成績を残すのかに注目です。
野村大樹選手
この時期にトレードで西武に移籍する野村大樹選手は持ってます。
なぜなら西武はレギュラーがほとんど固まっていないからです。
客観的に見て、他球団であればレギュラーではない成績の選手がレギュラーだったりします。
ただ、もし2024年シーズンが終わって西武が大補強を敢行したとしたら、状況は変わってきます。
そういった意味で「今」移籍することが何よりも大きいです。
野村大樹選手のプロ野球人生で今が一番のチャンス。
これを逃してはなりません。
おそらく二軍で次の出番を窺っているホークス選手達は、野村選手を羨ましく思っていることでしょう。
彼らのモチベーションを上げる為にも野村選手の活躍は重要です。
この最高のタイミングで放出してくれたホークス球団と、獲得を希望してくれたライオンズ球団に感謝の気持ちを持ってこれから一軍の舞台で暴れてほしいです。
齊藤大将投手
ホークスの左の中継ぎという部分を考えると、支配下では長谷川威展投手、ヘルナンデス投手、田浦文丸投手の3名。
田浦投手は調整中なので、現在一軍に居るのは長谷川投手とヘルナンデス投手の2名です。
こう考えるとチャンスは十分あるように感じます。
ただ、ホークスは右の中継ぎが強いんです。
そして、左だから対左限定で使うという起用は無く、左右関係なく投げる投手が多いのが特徴です。
つまり、ライオンズからホークスに移籍したことで、すぐに齊藤投手が補強ポイントの穴埋めになることはありません。
ゼロから結果を残して、這い上がっていくだけです。
また、支配下は3名と少ないですが、育成にはライバルとなる左の中継ぎが多数在籍してます。
渡邊佑樹投手、佐藤琢磨投手、宮﨑颯投手、村上舜投手、大城真乃投手、長水啓眞投手。
先発をしている投手を除いてもこれだけいます。
彼らに勝たなければならないので、ライオンズよりも間違いなく支配下登録のハードルは高いです。
ライオンズからホークスに移籍したことによる齊藤投手の唯一のメリットは環境の変化です。
元々ドラフト1位の評価を受けていた投手なので、きっかけさえあればガラッと変わる可能性を秘めています。
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