福岡ソフトバンクホークスは6/26終了時点でレギュラーシーズン68試合を消化し残り75試合。勝敗は36勝29敗3分。先月まで借金を返済していたチームが、交流戦優勝を機に貯金を7つも作りました。ただ交流戦を優勝したといっても、まだパリーグ首位の日本ハムとは3ゲーム差。ここからパリーグ猛者達との熱い戦いを制していかなければなりません。そんな中で今回のテーマは「7月の先発ローテーション考察」。ここからさらに上を目指すための先発ローテーションを考えていきます。
日程確認
ホークス一軍の2025年7月の試合日程がこちら。

いきなり月初めに首位日本ハムとの3連戦があります。日本ハムとはそこからオールスター後まで対戦が無いので、7月の勢いを付けるためにも3連勝、最低でも2勝1敗したいところです。
もちろんパリーグ勢は日本ハムだけをマークしておけばいいというわけではありません。
全チーム調子は良いです。
その為、日本ハムだけに調子の良い投手を集結させるというより、バランス良くカード勝ち越しを狙うこれまで通りの戦い方が求められます。
カード頭を担う可能性の高い有原投手とモイネロ投手の役割は非常に大きいです。
各先発投手の得意・苦手
今季のホークスは先発の軸がある程度固まっています。
リバン・モイネロ投手、有原航平投手、大関友久投手、上沢直之投手。
前田純投手や松本晴投手に関しては、まだ完全にローテションの一角に収まっているわけではありません。まずは軸4名の今季の得意と苦手を振り返り、どのような先発ローテにすれば勝ちやすいのかローテ再編も含めて考察します。
リバン・モイネロ
モイネロ投手は文句無しで今季のホークスのエース。苦手な部分を探す方が難しいです。
ただ、強いて1つ挙げるとすれば、オリックスを苦手としています。
2025/6/26時点で12先発しQS率83.3%(12分の10)。素晴らしい数字ですが、このQSできなかった2試合はどちらもオリックス戦です。
対戦防御率3.18(唯一の3点台)、WHIP1.41。
当然次の対戦ではやり返してくれると思いますが、対戦しないでいいならその方が良いです。
それで私が考えたモイネロ投手の7月の登板日はこちら。

- 7/4西武戦(みずほPayPayドーム)
- 7/11楽天戦(楽天モバイルパーク宮城)
- 7/19西武戦(ベルーナドーム)
- 7/29日本ハム戦(エスコンフィールド北海道)
先週までの流れからモイネロ投手は金曜日登板。
順調に登板が進めば7月26日(金)オリックス戦での登板がありますが、それを飛ばして7月29日(火)の日本ハム戦にぶつけました。モイネロ投手は7月23,24日のオールスターゲームにおそらく選ばれるので、そこから中1日or中2日で投げるのは体の負担を考えても避けたいところです。また飛ばした先が首位の日本ハムなので丁度良いと思います。
また、もしオールスターに選ばれなかった場合は、当然7月26日(金)オリックス戦で投げてもらいます。
有原航平
今季の有原投手はモイネロ投手の反対で奮いません。得意は無く、苦手ばかりです。それでもベテランらしい投球で走者を出しながらも粘りの投球を繰り広げています。開幕当初は大崩れする場面が目立ちましたが、なんだかんだでQS率75.0%と立て直してきました。(2025/6/26時点)
そんな有原投手が今季特に苦手なのがみずほPayPayドーム。
7先発で防御率5.16。
一番投げるホーム球場を苦手にしてしまうと、成績にも大きく影響してきます。
いずれ克服してもらわないと困りますが、できれば本拠地での登板を避けたいところ。
そんな有原投手の7月の登板日を以下のように考察しました。

- 7/1日本ハム戦(東京ドーム)
- 7/8オリックス戦(京セラドーム)
- 7/15ロッテ戦(みずほPayPayドーム)
- 7/30日本ハム戦(エスコンフィールド北海道)
モイネロ投手同様、有原投手は5月の終わり頃から火曜日の男としてローテーションを回っているので、しばらくこの流れは崩さないのではないかと想像します。
また7月29日(火)も小久保監督なら有原投手にカード頭を託しそうな気がします。なぜなら、昨シーズン終了直後に開幕戦の先発を任せると決めたぐらい有原投手への信頼が厚いからです。ただ、私は今季の活躍ぶりを考えて、モイネロ投手にカード頭を託したいです。
このように7月の4先発の内、本拠地みずほPayPayドームでの試合は1登板しかありません。有原投手からすればラッキーです。
大関友久
今季の大関投手には得意球場と苦手球場があります。
得意球場はみずほPayPayドーム、苦手球場は楽天モバイルパーク宮城です。
みずほPayPayドームでは6先発で防御率1.38、QS率83.3%、被打率.128、WHIP0.74と圧倒的な成績。(2025/6/26時点)
対する楽天モバイルパーク宮城では2先発で防御率4.66、、QS率0.0%、被打率.357、WHIP2.07。(2025/6/26時点)
全く人が違います。
楽天と相性が悪いということではありません。PayPayドームで投げた試合では6回1失点の好投で勝ち投手になっています。
そんな大関投手の7月の登板日を以下のように考察しました。

- 7/6西武戦(みずほPayPayドーム)
- 7/13楽天戦(楽天モバイルパーク宮城)
- 7/20西武戦(ベルーナドーム)
- 7/27オリックス戦(みずほPayPayドーム)
まさかまさか楽天モバイルパーク宮城での先発登板がある日曜日を大関投手に託しました。
楽天モバイルパーク宮城に相性が良い投手が少ないから仕方ないんです。大関投手なら今季の2試合の反省点を活かして好投を見せてくれると信じます。
大関投手は今季京セラドーム大阪でのオリックス戦で1試合だけ登板していて、5回3失点と気持ちの良い投球とはなりませんでした。ただ、ZOZOマリンスタジアムとベルーナドームではこちらも1試合だけですがHQSを達成しています。
総合的に火水よりも、土日の方が大関投手の力が発揮できるのではないかと考えます。
上沢直之
上沢投手は屋内球場と屋外球場で投球内容が大きく変化します。
今季初完投を果たしたのが屋外球場の神宮球場でしたが、それ以外の屋外球場(甲子園、鹿児島)では序盤に失点を重ね、思ったような投球ができませんでした。(2025/6/26時点)
今季登板の屋内球場では抜群の結果&内容を誇ります。(みずほPayPayドーム7先発で防御率2.05、京セラドーム大阪1先発で防御率1.13)
もしかすると、屋内屋外の違いというよりもマウンドの慣れ具合が影響しているのかもしれません。
そんな上沢投手の7月の登板日を以下のように考察しました。

- 7/2日本ハム戦(みずほPayPayドーム)
- 7/9オリックス戦(京セラドーム大阪)
- 7/16ロッテ戦(みずほPayPayドーム)
- 7/26オリックス戦(みずほPayPayドーム)
得意のみずほPayPayドームで固めてみました。4試合全てが屋内球場です。
正直、7/31日本ハム戦と7/26オリックス戦はどちらにしようか悩みました。ただ、7/31日本ハム戦の次週にZOZOマリン(屋外)でのロッテ戦が予定されていたので7/26にしました。
7/26オリックス戦はオールスター明け一発目の試合なので責任重大です。
空き日確認
先発の軸4名の登板日を埋めた後にまだ先発が定まっていない日程がこちら。

ざっくり木曜日と土曜日(プラス月曜日)が定まっていません。
木曜日のローテーションは7/3→7/10→7/17。
土曜日(プラス月曜日)のローテーションは7/5→7/12→7/21。
7/31(木)日本ハム戦に関してはオールスター休みを挟むので、どちらのローテーションでもいけます。
候補投手
空いた枠に収まる可能性の高い先発投手を6名ピックアップします。
松本晴
松本晴投手は今季先発調整からスタートしたものの、チーム状況で中継ぎを務める時期もあり、現在は再び先発。一旦中継ぎとして投げていたためか、球数を制限して投げており60~80球で降板する登板が続いています。それでも5回までは試合を作っているので素晴らしいです。(5先発中5回まで投げれなかったのは1登板のみ、2025/6/26時点)
ここから徐々に球数を増やしていく段階なので、現状彼を先発ローテから外すのは考えられません。
それでは木曜日と土曜日のどちらがいいのかとなりますが、木曜日のローテーションが良いと思います。

- 7/3日本ハム戦(みずほPayPayドーム)
- 7/10オリックス戦(京セラドーム大阪)
- 7/17ロッテ戦(北九州市民球場)
今季先発登板2試合目の6/1楽天戦(楽天モバイルパーク宮城)では3.2回3失点と奮いませんでした。わざわざ打たれたところに突っ込むよりも、相性の良い日本ハム、オリックス、ロッテに当てた方が勝つ確率は高くなります。
前田純
前田純投手は開幕ローテーションに入り、4月5月はローテーション投手に相応しい成績を残しました。(4月防御率1.86、5月防御率2.81)
ただ、交流戦で6/4中日戦(8回10奪三振無失点)での快投後は試合を作れない登板が続き、6月防御率は5.27。(2025/6/26時点)
この状態でローテーションをキープするのは流石に厳しいです。他に状態の良い投手がいなければ話は変わってきますが。ということで前田純投手は一旦保留にします。
前田悠伍
前田悠伍投手は高卒1年目から存在感を発揮(コントロール、変化球のキレ、牽制、マウンド捌き、全てにおいてプロの一軍レベル)し、個人的には二軍No.1投手でした。あとはスピードさえ上がればというところで、今季はしっかりスピードアップに成功。最速147~148キロ、平均143~145キロまで上げてきました。ここからオリックスの宮城大弥投手のように常時150キロ台のストレートを投げれるようになれば、日本を代表する左腕の仲間入りです。
前田投手は現在二軍で35回連続無失点中。
二軍では敵がいなくなってしまいました。
そろそろ一軍でチャンスを貰いたい、というか先発ローテーションの一角として投げてもらわないと困る投手です。
そんな前田投手を7月の土曜日(プラス月曜日)の先発ローテに組み込むとこうなります。

- 7/5西武戦(みずほPayPayドーム)
- 7/12楽天戦(楽天モバイルパーク宮城)
- 7/21西武戦(ベルーナドーム)
7/5西武戦から中6日で7/12楽天戦。そこから中8日で7/21西武戦。比較的ゆとりのある日程になっているかと思います。
東浜巨
35歳のベテラン東浜投手は立場としては非常に苦しいですが、チャンスが無いというわけではありません。二軍戦では今季5試合に先発し防御率0.80、QS率80.0%、被打率.160、WHIP0.65(2025/6/26時点)としっかり結果を残しています。誰かが不調、怪我、リフレッシュ等で一軍を離れることになった場合、すぐにチャンスが巡ってきます。
東浜投手の球数の目安は80球。
100球以上投げることも可能だとは思いますが、明らかに球質がガクッと落ちます。
ストレートとの球速差がほとんどない高速シンカーと、少し遅くて大きく曲がるシンカーのキレは未だ健在。
まだまだやれます。
大津亮介
大津投手は細身ながら150キロ前後の速いストレートと多彩な変化球を器用に操る素晴らしい投手。本来は一軍で投げていないといけません。
ただ、勝負球が甘くなることが多く、今季は対右打者に対して被打率.455と苦手にしてます。(2025/6/26時点)
二軍戦でも7登板で防御率1.97と結果こそ残っているものの、昨季のように打者が打ち辛そうにしている場面は見られません。昨季は面白いように打者のタイミングを外した真っチェのキレも悪いように感じます。1年目は中継ぎ、2年目は先発としてフル回転のシーズンを送ったので、3年目の今季は充電期間でもいいです。4年目の復活に繋げてもらいましょう。
大津投手は絶不調とはいえ、投げさせようと思えば中ロングを含めて起用法は様々あるはず。ただ、それをしないのは大津投手への期待の裏返しとも受け取れます。将来的に先発の軸として回る為に今の期間は非常に大事です。もちろん東浜投手と同様に、誰かが不調、怪我、リフレッシュ等で一軍を離れることになった場合はすぐにチャンスが巡ってきます。
板東湧梧
板東投手は成績だけ見ればなぜ一軍でチャンスすら貰えないのか不思議な投手。ストレートが板東投手本来のスピードではないというだけで、その他は何ら変わりありません。
大きなカーブ、カット、ツーシーム、フォーク。
多彩な球種をコントロール良く集め、打者に的を絞らせない投球が目立ちます。
大竹耕太郎投手がホークスに居た頃もこんな感じでした。二軍成績は素晴らしいものの、スピードが出ていないというだけで一軍での登板機会を与えられず、現役ドラフトで阪神へ移籍。阪神では先発ローテーションの一角として大活躍。
板東投手も大竹投手と同様にセリーグのチームへ移籍して活躍する未来が見えます。
プロ野球チームは1つだけじゃありません。これからも腐らずに結果を残し続けていれば良いことがあります。
まとめ:個人的見解
改めて私の7月の先発ローテーション予想はこうなりました。

7月だけではなく、8月9月も見越してこのローテーションにしました。有原投手は徐々に土曜日のローテーションへシフトしていきます。
7/31日本ハム戦と8/1楽天戦は、松本晴投手の7/3日本ハム戦と前田悠伍投手の7/12楽天戦の投球内容を見て決めます。
まぁこれだけ考えましたが実際は当たらないんですけどね。
コメント