2024年ドラフトで福岡ソフトバンクホークスから五巡目指名を受けた愛知工業大学名電高校の石見颯真選手。
卓越したバットコントロールと、内外野守れるユーティリティ性を併せ持つ万能な選手です。
そんな石見選手のプロ1年目に期待することが今回のテーマです。
野球センスの塊
石見颯真選手は例えるなら「愛工大名電の栗原陵矢選手」です。
高校1年生の頃は三塁手や左翼手。
高校2年生の頃は左翼手。
高校3年生の頃は遊撃手。
打撃面では常に好成績を保ちながら、チーム状況に合わせてポジションを変えることができます。
もしこれをプロの舞台でもやってのけたなら、チームに欠かせない選手になるでしょう。
打撃に関してはまず強く振れるという特徴があり、打球方向に関係なく強い打球を飛ばせます。
50m5.9秒の俊足もあり、仮に凡打になった場合でも内野安打を狙えます。
まずはこの打撃が1年目からどこまで通用するのか非常に楽しみです。
2010~2023年の高卒ドラ5左打ち内野手
石見颯真選手は内野手として指名されました。
ということで、同じく2010~2023年にドラフト5位で指名された高卒左打ち内野手をまとめてみました。
2022年 金田優太
2022年ドラフトでロッテから5位指名を受けた金田優太選手。
浦和学院高校時代は最速143キロの投手としても、走攻守バランスの取れた遊撃手としても注目を集めました。
プロ入り後は2年間でまだ一軍出場はありません。
2023年度は二軍で254打席、2024年度は二軍で137打席と着実に重ね、2025年度は勝負の3年目を迎えます。
2020年 秋広優人
2020年ドラフトで巨人から5位指名を受けた秋広優人選手。
二松学舎大学附属高校時代は身長2mを誇る一塁手兼投手として注目を集めました。
プロ入り後は3年目(2023年度)に一軍戦121試合に出場し、打率.273,本塁打10,打点41を記録。
そこから一軍に定着するかと思いきや、4年目(2024年度)は一軍戦26試合出場に留まり伸び悩みました。
5年目(2025年度)は巻き返しを図ります。
2019年 長岡秀樹
2019年ドラフトでヤクルトから5位指名を受けた長岡秀樹選手。
八千代松陰学園時代は高校通算19本塁打で走攻守三拍子そろった遊撃手として注目を集めました。
プロ入り後は3年目(2022年度)から遊撃手のレギュラーに定着。
2022年にはゴールデングラブ賞、2024年にはベストナインと最多安打のタイトルを獲得。
今や球界を代表するショートストップです。
2018年 松井義弥
2018年ドラフトで巨人から5位指名を受けた松井義弥選手。
折尾愛真高校時代は191cm88kgの恵まれた体格とその苗字から「九州のゴジラ」という異名を持ちました。
プロ入り後は二軍でも三軍でも打撃で結果を残せず3年目の2021年オフに戦力外通告。
その後、現役を引退しました。
2018年 宜保翔
2018年ドラフトでオリックスから5位指名を受けた宜保翔選手。
未来高等学校沖縄学習センター時代は投手としても最速147キロの直球を投げる身体能力の高い遊撃手として注目を集めました。
プロ入り後は1年目から一軍に出場し、主に守備固めとして活躍。
5年目(2023年度)は打撃力も向上し162打席で打率.279という高打率を記録。
今後が楽しみになってきたところで2024年度は右肩の怪我で22試合出場に留まりました。
2025年度からは育成選手として心機一転を図ります。
2014年 植田海
2014年ドラフトで阪神から5位指名を受けた植田海選手。
近江高校時代は50m5.8秒の快速遊撃手として注目を集めました。
プロ入り後は主に二遊間と外野の守備固めと代走として活躍。
レギュラーを掴むためには打撃面で存在感を発揮できればというところです。
2014年 桒原樹
2014年ドラフトで広島から5位指名を受けた桒原樹選手。
常葉大学附属菊川高校時代は高校通算21本塁打を誇る強打の遊撃手として注目を集めました。
プロ入り後は二軍のレギュラーに定着する時期はあったものの、なかなか一軍出場とはならず。
一軍初出場は6年目(2020年度)でその年は3試合に出場しました。
7年目(2021年度)は一軍出場無くその年のオフに戦力外通告。
その後、現役を引退しました
2014年 香月一也
2014年ドラフトでロッテから5位指名を受けた香月一也選手。
大阪桐蔭高校時代は高校通算30本塁打を放つ強打者として注目を集めました。
プロ入り後は二軍では結果を残すものの、それをなかなか一軍での活躍に繋げることができずにいました。
それでロッテ、巨人、オリックスと球団を転々としています。
彼が花開く日は来るのでしょうか。
2012年 溝脇隼人
2012年ドラフトで中日から5位指名を受けた溝脇隼人選手。
九州学院高校時代は俊足巧打の遊撃手として注目を集めました。
プロ入り後は内野のユーティリティープレイヤーとして活躍。
10年目(2022年度)自己最多の87試合に出場しました。
11年目(2023年度)は59試合に出場したものの、その年のオフに戦力外通告。
現在は岐阜県の三甲株式会社の軟式野球部でプレーされています。
石見颯真選手に期待すること
2010~2023年の高卒ドラ5左打ち内野手を見ると、長打力を自慢にしている選手よりも俊足好打の選手の方が活躍する傾向があることが分かります。
つまり石見選手にとっては良いデータです。
足がある選手は無い選手に比べて、仮に打てなくても代走守備固め等いろんなところで起用をされやすいのがその理由です。
以上を踏まえて、石見颯真選手のプロ1年目に期待することは「怪我無く内野守備力向上」。
遊撃手一本で勝負するとなった場合に、求められるのは高い守備力。
その高い守備力を目指しながら、2年目は打撃にも力を入れ、3年目にレギュラー奪取。
ヤクルト長岡選手のような成長曲線が理想です。
もしくは最初から打撃でアピールして、外野からでも一軍に出場するというパターンもあります。
ただ現実的に考えて高卒1年目から一軍はなかなか厳しいものがあります。
近藤健介選手、柳田悠岐選手、周東佑京選手、柳町達選手、正木智也選手、川村友斗選手、笹川吉康選手。
パッと挙げただけでこれだけいます
内野を守れる方が、長期的に見てプラスに働くのは間違いありません。
ゴールデングラブ賞を獲るぐらいの高い守備力を手に入れたら、今宮健太選手と勝負できます。
コメント