2024/8/1、福岡ソフトバンクホークスvs東北楽天ゴールデンイーグルスの一軍公式戦が行われました。
結果は7-0でホークスが勝ちました。
今回はこの試合の全体的な感想をホークス目線で振り返ります。
ホークス投手&野手も個別に取り上げます。
野手に関しては8月の一軍打撃成績も載せてます。
全体的な感想
今回の試合はカード勝ち越しがかかった重要な一戦ということにプラスして、先発がルーキーの大山凌投手ということで首脳陣としては考えることが非常に多かったと思います。
有原投手やモイネロ投手であれば、7回8回ぐらいでの交代を考えれば良いものの、今回はどういう展開になるか全く想像もつきません。
そういった意味で今試合は、首脳陣の采配と選手の活躍がガチっとかみ合った最高の試合だったということが言えます。
今試合最大のポイントは4回裏2死満塁で澤柳亮太郎投手にスイッチした場面。
ここをゼロに凌いだことでグッと勝利が近づきました。
おそらく順調に試合が進めば、津森投手、ヘルナンデス投手、松本投手の勝ちパターンを起用するつもりだったと思いますが、それをさせない甲斐拓也選手の3ラン。
次戦以降にヘルナンデス投手と松本投手を残すことが出来ました。
ただただ素晴らしいの一言です。
投手
大山凌
大山凌投手は3.2回無失点の投球でした。
全54球の内、ストライク33ボール21。
印象としては「気持ち良い所で交代」です。
たった3.2回とは思えない程にいろんなことがありました。
まずは初回。
いきなり四球で先頭打者小郷選手の出塁を許すと、村林選手は初球をバント。
ただ、このバントを大山投手の好フィールディングによってセカンドでアウト。
ピンチの芽を刈り取りました。
2回は柳町達選手の先制タイムリーの直後。
三者凡退で抑えるのがベストでした。
ただ、2死を取ってから牧原大成選手が3試合連続となるエラー。
そして、フランコ選手には1ボール2ストライクと追い込んでから死球。
嫌な走者の出し方をした中で、小深田選手が高めのストレートを捉え左中間への当たり。
この打球をセンターの周東佑京選手が広い守備範囲で追いつきセンターフライ。
何とかピンチを凌ぎました。
3回は栗原陵矢選手の追加点となるタイムリーの直後。
次こそ三者凡退で抑えたいところで、しっかりと三者凡退投球。
グッと流れを引き寄せました。
4回は甲斐拓也選手と牧原大成選手の追加点となるタイムリーの直後。
ヒット2本と死球で1死満塁のピンチを作りました。
ここでの死球は鈴木大地選手が足を出して当たりにいってました。
低めのカーブだからそんなに痛くないということで、当たりにいったのでしょう。
そんなことはひとまず置いといて、このピンチで迎えたのは一発のあるフランコ選手。
初球から低めの変化球をブンブン振り回していました。
ただ、振り回しているといっても少しでも甘めに浮いてくれば捉えてくるはず。
ホークスバッテリーは絶対に甘く入らないように丁寧に配球していきました。
2ストライクまで簡単に追い込むものの、そこから2球連続で低めの変化球を見極められ2ボール2ストライク。
ここでストライク勝負にいくのか、それともまだボールゾーンで勝負するのか。
ホークスバッテリーが選んだのはボールゾーンでの勝負。
大山投手は最後までストライクからボールになる変化球を投げ切り空振り三振。
駆け引きに勝ちました。
三振で抑えて一番気持ち良いところで投手交代。
最高のタイミングです。
次回はもっと長い回を投げさせたいと思えるような安定感のある投球に期待です。
澤柳亮太郎
澤柳亮太郎投手は1.1回無失点の投球でした。
全25球の内、ストライク15ボール10。
印象としては「ヒーロー」です。
7回8回9回は勝ちパターンの投手がいる。
大山投手は4回途中までゼロで抑えた。
そうなると、重要になるのがこの中盤に投げる投手。
そういった意味では、4回の2死満塁を抑え、さらに回跨ぎして5回も抑えた澤柳投手は間違いなく今試合のヒーローです。
プロ初勝利に相応しい投球でした。
25球投げましたが、その中で失投は1球もありません。
暴投があり、甲斐拓也選手のナイスブロックで暴投にならなかった場面もあったので、失投は捉え方次第で変わりますが、私の中で失投ゼロです。
長打になりにくいコースに、強い球を投げ続けた。
これが私の思う失投ゼロです。
今後彼の登板機会はさらに増えると思います。
津森宥紀
津森宥紀投手は1回無失点の投球でした。
全10球の内、ストライク7ボール3。
印象としては「少し驚きの6回」です。
甲斐拓也選手の3ランで7点差となった直後の6回裏。
登板したのはまさかの津森投手でした。
彼は7回に準備しているものだと思っていたので少し驚きです。
7回藤井投手、8回ヘルナンデス投手、9回松本投手を想定していたのでしょうか。
全体的に球が高めに浮いていましたが、その球が強かったため打者は捉えることができませんでした。
東京ドームなので低めの球を投げるのがセオリーだと思いますが、津森投手自身のセオリーを貫いて抑えた形です。
これだけ高めにストレートが集まっていたということは、浮いていたというよりもそこに狙って投げたが正しい表現です。
杉山一樹
杉山一樹投手は1回無失点の投球でした。
全11球の内、ストライク9ボール2。
印象としては「付け入る隙なし」です。
小郷選手に対しては2球で追い込んでからの3球目のストレートが真ん中に入りましたがファールが取れて助かりました。
危ない球はそれぐらいであとは完璧な投球です。
ストレートだけでなく、カーブとフォークでもカウントが取れ、相手が付け入る隙を全く見せませんでした。
彼が勝ちパターンに入らないところがホークスの強み。
他のチームであればゴリゴリのセットアッパーです。
又吉克樹
又吉克樹投手は1回無失点の投球でした。
全16球の内、ストライク10ボール6。
印象としては「駆け引き上手」です。
又吉が今回投じたのはほぼほぼ外角のコース。
外の出し入れだけで打者を翻弄していきました。
初球は必ずストライク。
ここで主導権を握り、あとは駆け引きです。
こんな投球はコントロールにかなりの自信が無いとできません。
最後浅村選手を外のカットボールで三振に打ち取ったのも3ボール2ストライクからの球。
ギリギリのストライクゾーンからボールゾーンに逃げていく球を、あのカウントで投げられるメンタルがまず素晴らしいですし、コントロールはもちろん絶品です。
杉山投手と同様、又吉投手のような投手が勝ちパターンではないというのが他球団からすればあり得ません。
彼が同点時や少し負けている時に登板して流れを変えるという場面が今季は何度もあります。
広報としての活躍も光る又吉投手ですが、チームの戦力としてこれほど頼りになる存在はいません。
尾形崇斗
尾形崇斗投手は1回無失点の投球でした。
全6球の内、ストライク6ボール0。
印象としては「力」です。
とにかく球の力でどんどんゴリ押していきました。
せっかくなら最後のフランコ選手に対してもストレートで押してほしかったです。
フランコ選手は初球の真ん中の変化球を打ち損じてショートゴロ。
尾形投手がこれからもっと良い場面で投げるようになるためには、こういった何気ない失投を1つずつ減らしていく必要があります。
ストレートは真ん中でも空振りが取れるくらい力があるので、非常に楽しみな存在であることは間違いありません。
野手
ホークス選手の8月一軍打撃成績がこちら。(2024/8/1時点)
<スタメン>
<スタメン外>
打った選手と打たなかった選手がはっきり分かれる試合となりました。
全員が同じ試合で固め打ちしてしまうと、次の試合で全員打てないということもよく起こる話なので、個人的には良かったんじゃないかと思います。
今回目立つ活躍をしたのが、栗原陵矢選手、柳町達選手、甲斐拓也選手、牧原大成選手の4選手。
栗原選手は4安打の固め打ち。
逆方向へのタイムリー二塁打はよく打球が伸びました。
柳町選手は2安打の固め打ち。
たまにスタメンで出る試合でも結果を残す首脳陣としては使い勝手の良い選手ですが、それだったら常にレギュラー起用してほしいとも思います。
甲斐選手は3安打の固め打ち。
二塁打、本塁打、二塁打とヒットは全て長打で長打率を稼ぎました。
牧原選手は2安打の固め打ち。
3試合連続エラーを記録したことにより、打っても笑顔はありませんでした。
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