2024年シーズンが開幕して56試合。
福岡ソフトバンクホークスは37勝17敗2分,貯金20と抜群の成績を誇ります。
そんな中で今回のテーマはホークスの「補強優先度が高いポジション&低いポジション」。
2024年オフシーズンの話です。
この補強優先度の高さは、1~2年以内に次の世代が出てきてもらわないと困るポジションかどうかで判断してます。
起用法、成績、年齢等、諸々を考え、6/10時点ではありますがある程度補強ポイントが見えてきました。
また、補強ポイントに合致するドラフト候補選手も紹介します。
補強優先度低い
補強優先度が低いポジション。
即ち今のメンバーで十分戦えるポジションが「外野手全般、中継ぎ、一塁手、二塁手、三塁手」の5ポジションです。
深掘りします。
外野手全般
外野手は一番困ってないポジションです。
2024年開幕時のスタメン外野手3名が柳田悠岐選手、周東佑京選手、近藤健介選手。
柳田選手は怪我で戦線離脱、周東選手は一時期不調でスタメンを外れる。
本来はここで崩れてもおかしくありません。
ただ、二軍で出場機会を窺っていた柳町達選手と佐藤直樹選手がここぞとばかりにアピールし、戦力を落とさない働きを見せました。
佐藤選手は右の外野手という部分でも貴重な存在です。
川村友斗選手は一時期に比べると調子が落ちていることもあり先日二軍再調整となりましたが、他チームからすると考えられません。
そして川村選手と代わって6/11から一軍初登録される笹川吉康選手はまだ22歳です。
二軍には6月絶好調の正木智也選手や、捕手登録ながら外野に挑戦中の石塚綜一郎選手も控えてます。
山本恵大選手は三軍から二軍に上がってからなかなか結果が残っていませんが、本来の力はこんなものじゃありません。
ざっと名前を挙げましたが、名前を挙げた選手だけで3チームは作れます。
これだけタレント揃いなので、2023年オフには現役ドラフトで水谷瞬選手を放出し、上林誠知選手、増田珠選手を構想外にしたのだと思います。
レベルが高い争いが若手中堅ベテラン関係なくできてます。
もしドラフトで外野手を獲得するとなった場合は、将来性の高い高校生を獲得すれば十分です。
中継ぎ
中継ぎも外野手と同様、困っていません。
2023年シーズンオフに甲斐野央投手、泉圭輔投手、嘉弥真新也投手を放出。
モイネロ投手、大津亮介投手は先発転向。
選手がガラッと変わった中で2024年度はパリーグ救援防御率1位(6/11時点)。
杉山一樹投手の覚醒、新加入長谷川威展投手の活躍、二年目ヘルナンデス投手の日本球界への慣れ。
この辺りが大きく貢献してます。
2023年ドラフトで新入団の岩井俊介投手と澤柳亮太郎投手は本来、一軍にずっと帯同していてもおかしくない能力を持った投手。
そんな投手が一軍二軍を行き来している時点で強すぎです。
先日三軍で実戦復帰した尾形崇斗投手、その尾形投手と同期の田浦文丸投手。
まだ主力候補の投手が控えてます。
育成の中継ぎ投手にとっては酷ですが、なかなか出番が回ってこない状況になるのも頷けます。
この状態で即戦力の中継ぎを補強したところで、今年の岩井投手や澤柳投手のようになるだけです。
一塁手
一塁手は山川穂高選手が絶対的なレギュラーとして活躍中です。
ここ最近は調子が落ちていますが、たまにはそういうこともあります。
山川選手がもし怪我で戦線離脱となった場合、チームとしては非常に痛いです。
ただ、代わりとなる選手がいないというわけではありません。
捕手ですが一塁手として二軍戦に出場することの多い吉田賢吾選手や守備力が格段に向上した井上朋也選手。
この他にも打力に自信のある内野手全員が出場機会を窺っています。
また、中長期的に見ても佐倉侠史朗選手が高卒1年目とは思えない、パワフルな打撃&柔らかいハンドリングを活かした守備を三軍四軍で見せてくれてます。
このように考えると、一塁手よりも補強すべきポジションはたくさんあります。
二塁手
二塁手は牧原大成選手、三森大貴選手というレギュラー格の選手が2人とも怪我をしてしまった影響で、現在は廣瀨隆太選手、仲田慶介選手を始めとする若手選手に出場機会が巡ってきてます。
ただ牧原選手と三森選手がどちらも一軍に居ない状況はめったに起こりません。
今がまさにその状況ではありますが。
ベテランの牧原選手、中堅の三森選手、若手の廣瀨選手と年齢のバランスはしっかり取れており、牧原選手と三森選手は試合に出れば結果を残してくれます。
廣瀨選手が一軍の投手との対戦を重ねながらレギュラーに近づいてくれたら最高。
適応できなかった場合も、牧原選手と三森選手がいる。
このように考えると他のポジションに比べて補強優先度は低めです。
三塁手
三塁手は栗原陵矢選手が絶対的なレギュラーとして活躍中です。
2024年度で28歳になる栗原選手がレギュラーなので、全体的に年齢層が高めのホークスにおいては補強優先度はかなり低くなります。
栗原陵矢選手が怪我をした場合、チームとしては非常に痛いです。
ただ先程も名前を挙げた井上朋也選手や佐倉侠史朗選手はサードもできます。
当然ユーティリティプレイヤーの川瀬晃選手もその争いに入ってきますし、リチャード選手が覚醒してくれたらもの凄い戦力になります。
栗原選手はこれからのホークスの顔にならなければならない存在だと思っているので、今後3~5年は何もサードの補強を考えなくてよいぐらい安定した成績を残してもらいたいです。
補強優先度高い
補強優先度が高いポジション。
即ち1~2年以内に崩壊しかねないポジションが「先発、遊撃手、捕手」の3ポジションです。
深掘りします。
先発
ここ数年、先発で悩まされていたホークスが2024年シーズンに大きく好転したのは、倉野信次投手コーチの存在が非常に大きいです。
モイネロ投手と大津亮介投手を先発転向させ、そのどちらもが今や先発の中心選手となってます。
彼ら2人の活躍無くして、今の順位はありえません。
大関友久投手、スチュワート投手の防御率も昨年に比べて上がってます。
エース有原航平投手は別格としても、全体的に先発投手のレベルが上がっているのは確かです。
ただ、まだ和田毅投手や東浜巨投手といったベテラン投手に頼る場面があり、完全に若返りを図れているとは言えません。
現在イニングを消化できる先発は有原投手、モイネロ投手、大津投手の3名。
モイネロ投手は来年には30歳になるので、来年以降20代でイニングを消化できる投手となると大津投手だけです。
先発投手の補強は急務です。
育成の三浦瑞樹投手や前田純投手、村田賢一投手や大山凌投手等候補はたくさんいます。
彼らが一軍で先発してみて、どのような結果を残すかもドラフト戦略に関わってきます。
もし即戦力の先発を補強したいとなった場合は金丸夢斗投手一択です。
遊撃手
遊撃手は今宮健太選手が今年もレギュラーとして活躍中です。
彼がもし不調や怪我等で戦線離脱した場合、次に名前が挙がるのが川瀬晃選手。
そしてそれ以降の選手は正直名前が挙がりません。
イヒネイツア選手が将来的にレギュラーとして活躍することを球団は望んでいるかもしれませんが、彼は初めて二軍戦に出場する毎日を送っているとはいえ打率が未だ1割台。
守備面だけを見ると勝連大稀選手、西尾歩真選手、伊藤大将選手辺りは二軍三軍で安定していますが、打撃との総合的なバランスを考えた時に正直まだ物足りないです。
野村勇選手の覚醒を待ってはいますが、彼は今年28歳になる中堅ベテラン選手。
どうか今宮選手、川瀬選手の2選手には怪我をしないことを祈るばかりです。
もし即戦力の遊撃手を補強したいとなった場合は宗山塁選手一択です。
捕手
捕手は絶対的レギュラー甲斐拓也選手に加え、今年は海野隆司選手もスタメン起用が続いています。
先日は嶺井博希選手も打力で存在感を示し、一軍に生き残りました。
捕手は二軍三軍にもタレント候補がたくさんいて補強の必要性が無いと感じる方も多いと思います。
ただ、そんなこともありません。
甲斐拓也選手は今年、国内FA権を取得しました。
甲斐選手は単年契約なので、今オフにも移籍する可能性が生まれました。
2024年シーズンは打撃の状態が良いので、捕手能力も含め間違いなく争奪戦が予想されます。
仮に甲斐選手が移籍となった場合、守備面を考えると一番手は海野選手。
ただ打撃面で大きなマイナスになります。
打撃で存在感を放つ嶺井選手の正捕手は正直考えにくいです。
なぜなら出塁を許したら盗塁をほぼ100%決められるからです。
若くて打撃に魅力がある捕手といえば吉田賢吾選手や石塚綜一郎選手の名前が挙がりますが、彼らは捕手よりも内野手、外野手としての起用が続いてます。
甲斐選手が抜ける穴はかなり大きいと私はみてます。
そんな中で、もし即戦力の捕手を補強したいとなった場合は個人的に清水智裕選手一択です。
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